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ダンス・ダンス・ダンス〈下〉 (講談社文庫)

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ダンス・ダンス・ダンス〈下〉 (講談社文庫)

村上 春樹 
ダンス・ダンス・ダンス〈下〉 (講談社文庫)
定価:¥ 680
新品最安価格:¥ 680
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reading in other ways

1:ビジネス書として。
上巻の最初の部分にプロフェッショナリズムに
基づく仕事の方法論が簡潔に述べられている。

2:世代論として。
1940年前後生まれの牧村、1950年前後生まれの「僕」と
五反田君、1960年前後生まれのユミヨシさん、1970年前後生まれの
ユキ。アメは恐らく1945年前後生まれだろう。戦後日本人の精神史を
横列配置した群像劇とも読める。

3:時代小説風ファンタジーとして。
1983年3月から数ヶ月間が舞台だが、発行は1988年の秋。
執筆は1987年以降だろう。80年代前半のバブル期以前と
80年代後半のバブル期がない交ぜになって、あの時代を
リアルタイムで知る者には、フィクション特有のタイムラグが
楽しめる。

4:天才論として。
アメの生き方について非常に洞察に富んだ記述が多い。マグダウエルと
カツマヨさんの『天才!』の様な「ジャーナリスティックなよみもの」よりも
もっと、ずっと本質的な天才性の把握。

5:現代史再考の資料として。
「高度資本主義」は単なる土地転がしと会計上のトリックを
扱っているだけで、昨今の様な「高度金融資本主義」を扱って
いる訳では無い。「地本主義」しか選択肢が無かった時代と
「金融」と言う別の選択肢が出来た四半世紀後の現在を
対比的に考える切っ掛けともなる作品。


羊男とは 結局 何だったのか?

 「羊男」は何者だったのだろうかとたまに考える。

 「羊をめぐる冒険」では 戦役から逃げた男が羊男として紹介されている。かつ 途中で「鼠」が その体を借りて 「僕」に会いに来ている。
 「ダンス ダンス ダンス」での羊男が誰なのかはさらに分からない。もしかしたら「鼠」かもしれないとも読めるが いずれにせよ村上春樹ははっきりと説明しない。最後の場面では「羊男」の居た部屋は がらんとして かつての羊博士が集めた本だけが残っているという場面だったと記憶している。

 村上春樹の作品で 超自然的な部分が初めて出てきたのが この羊男だと思う。この人物を梃子として その後の村上は 自由自在に 超自然を取り扱うようになっていった。その意味で羊男は大きな契機にはなったのだと思う。

 但し 繰り返すが 羊男が何を意味したのかは村上は明示していない。解釈は僕らに残された課題なのだ。



この社会でどうやって生き残るか・・・

上巻が「人生の示唆に富む」のに対し下巻は謎解きのようなストーリーがクライマックスに向かって高まる。読み始めたら目が離せず、主人公たちの会話をどんどん追っていく自分に気づく。本を読んで、気持ちがちょっと楽になる。生きるのにそこまで生真面目にとらえなくていいんだよ、常に死は身近にあるものであり、上手にダンスステップを踏めばいいのだと、心の中でなんども繰り返す。また、いつか読んでみたい、間違いなく名作だと思う。

ハワイ、そしてピナ・コラーダ

この下巻ですが、実際にこのあいだハワイ旅行に持って行って実地体験してきました。
ロイヤル・ハワイアン・ホテルのマイタイ・バーで飲むピナ・コラーダは最高です。
(ハレクラニ・ホテルでは、ピナはもうメニューになかったのが残念でした。)
ユキ、そして僕と一緒にハワイに滞在している気持ちになりました。
13歳の、痛々しく繊細な美少女のユキと、失われた10代を追体験していく34歳の僕。。
正直、キキの行方やメイの殺人事件については小説的にそれほどいい筋だと思えないのですが、細部にこだわり、高度資本主義社会で生きていかなくてはならない都会人の姿に何よりも共感を覚えます。
五反田君がやはりひときわ光っています。僕の周りの人々が次々と死んでいくその喪失感は、『ノルウェイの森』に通じる哀しさがあります。


4作品の中で一番面白く読みました

「ダンスダンスダンス」は「風の歌を聴け」から始まる、ぼく(主人公)が活躍する第4作品目です。(タイトルだけではシリーズ第何作目か分かりませんので始めて購入する方は注意が必要です。)

 本作では、タイトルが現すように、主人公(ぼく)はかなり積極的な動きをする。北海道、ハワイなどでの生活、また深い謎を解くためにも時には攻撃的なコミュニケーションをとる。それらは、ダンスを踊り続けるという羊男からのアドバイスにもよるのだろうが、ストーリーも奇想天外でこれまでの作品以上に奇想天外で楽しい。

 個人的には、4作品の中で一番面白く読みました。



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村上 春樹 
ダンス・ダンス・ダンス〈下〉 (講談社文庫)
定価:¥ 620
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充実感のある本でした。

或る女をきっかけに物語が始まる。現実世界と別の世界(しかし現実世界に近い別世界である。)とを行き来しながら心理的冒険をする。私はこれを読んだ時、私も別世界を体験できたらどんなにいいだろうか!と羨む気持ちでいっぱいであった。夢とも違う、何故なら『ダンス・ダンス・ダンス』の中の別世界は現実と接点があるのだから。これは何の世界というのだろう。異次元か?
しかし、この別世界が中心になるわけではない。現実の中で生きるべくきっかけとして存在するのである。さて、私たちはこの世界をどう生きているか。まるで「雪かき」をするように日々過ごしてはいないだろうか。それを問うだけでも非常に有意義な時間を過ごせるかもしれない。面白い本であった。


何度でも読みたい一冊です。

活字が苦手で、ろくに本など読んだことのないまま大人になった私が、
一転、本の虫になれたのは村上春樹作品がきっかけでした。
そんな中でもこの作品は一生手放せない作品です。

最初から最後まで不思議な空気感にすっぽり包まれて、
読めば読むほどに高揚感があり、あっという間に読んでしまいました。
今後も何度でも読み返すとおもいます。


あまいかな・・・

たしかに世界の終わりとや、ネジマキ鳥に比べれば、足りないように感じます。とは言っても面白いに変わりありませんが・・・。
この物語にユキという13歳の美少女が登場してきます。この子が本当にこの物語を引き立たせています。この子が出てこなければ、味気ないものになっていたでしょう。

35歳の僕の大人の感性と13歳のユキのガラスのような感性が上手く相対させてあるように私は感じました。
他の人も言ってますが、それだけにユミヨシさんとの最後のシーンは物足りなさが目立ちました。


終盤に軋轢感…。

上下巻合わせて700ページ以上ある長いこの本をようやく読み終えました。終盤100ページに差し掛かろうとするところで、どのような結末が待っているんだろうか…と期待していたのですが…。

なんだか話を強引に終わらせているような雰囲気が感じられました。それまで主人公が警察に重い尋問を受けながらもかばった五反田君のあっけない死、上巻でその魅力がゆっくりと確実に描かれていた「ユミヨシさん」との再会、そしてセックスによる愛情表現における自分の居場所確保…。

特に最後のユミヨシさんとのセックスの繰り返しの節は、「主人公をこの世界に置きとどめておくものはセックスだけだ」のようなセックスファンタジーとでも言うべき終わらせ方で、「3部作+この話のこれまでの長い長い話は何だったの…?」と言うような印象を受けてしまいました。

この作品には更に続編がいるような気がします。この話で「風の歌を聴け」から始まる長いストーリーが終わったようには感じられないからです。

「羊をめぐる冒険」の続きです。

「風」「ピンボール」「羊」に続く4部作の完結編にあたりますが、なんだか「えっそれで終わり?」って言う最後でした。結論が消化しきれないのは私の読みの浅さなんでしょうか。個人的には5冊めを書いて欲しいですね。とは言え全編に現実と不可思議な世界が交錯する村上ワールドは飽きさせません。「羊」を読んだなら読むべきでしょう。また「ダンス」を読む前に「羊」を読むのをお勧めします。村上作品は、映画にするのは難しいですね。やはり読書でないと独特の世界にひたれませんよ。


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