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トップスター「光源氏」の栄華を跡づける あまりにも有名な歌「この世をば我が世とぞ思ふ望月の欠けたることのなしと思へば」から何も辛いことがなく摂関時代の頂点に居座っていたかというに、病と闘いながらの覇者であったらしい。
道長の日記が特に重要視されるのは、自筆本「御堂関白日記」が14巻(7年分)現存することである。政界の頂点に立つ人なのに、国政を動かしている実相の記事が目立たず、儀式に満ちている。清水好子氏は「すぐ気がつくことは道長が書かざる人であるということだ。第二に強く印象づけられるのは、病む人道長の像である。彰子女御入内の前に病むこともあった。ストレスの多い日々であったことが分かる」という。書かれた部分を検討しても、やはり彼は【委細、感情を切り捨て】【事柄の結果、あらわれた事実のみを簡単に記す】という傾向があると分析している。
本書は、恵まれた若き時代、政界のトップに躍り出た中年時代、長女は後宮のトップ皇后へ。外戚を目指して、外孫誕生への道、後一条、後朱雀両天皇を産む。次女、三女、四女も皇后となる。盤石の摂関体勢、栄華も頂点を極めるが、晩年は迫り来る死、相次ぐ娘の死、自ら病魔に苛まれ、臨終を迎える。
膨大な資料を駆使し、「光源氏」とも言うべきトップスターの一生を跡づけた力作。
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