![十五才 学校IV [DVD] 十五才 学校IV [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/21Jf5uNQzVL._SL500_.jpg)
|
クチコミ情報
草原の一本道を浪人が一人歩いてゆくー15才―は、学校シリーズの中で一番好きです。 第4作目が1作目より優れているーなどと言う事は普通ありえないのですが、これは山田洋次監督の“学校”という一連のシリーズからスピンオフとして独立した作品と言ってよいでしょう。 主人公の少年が行く先々で出会う出来事―みんな味があってそれぞれいいんですが、なんといっても宮崎で出会った引きこもりの少年が彼に送った“浪人の詩”(思わずもらい泣きしてしまいます)と、屋久島の丹波さんがいい味出していますね。 丹波哲郎は基本的には熱い演技が似合う人なのですが、80年代以降、軽いノリが喜ばれるようになった日本の芸能界においては、なんだかお茶の間の笑い者になってしまった感があり、本人もそれに居直っていたふしがありますが、そういったイメージ自体をもひっくるめて、この役で最後の花を咲かせてくれました。“バイカルのテツ”は寅さんや清兵衛や御前様を初めとする数々の山田キャラクター達とともに、永遠に記憶されるべきちょっとおバカな名キャラだと思います。
また、これは松竹大船撮影所で撮られた最後の映画としても記憶されるべき作品です。 この作品によってこの伝統ある撮影所は充分に憂愁の美を飾ることが出来たと私は思います。 日本映画が長年大事にしてきた淡い、でもなぜか心に染み入る独特の薄味―(なぜか欧米人にはうけませんが、事これに関しては、私は彼らの感覚の鈍感さをあざ笑いたくなるのです)その系列の映画がこれで終わって欲しくはないのですが。 それはさておき、まだ見ていない方必見です。 すがすがしい涙を流しましょう。
|