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クチコミ情報
カヴァーポップに追いつけない、時代に求められすぎた作品群 タイトルに示すとおり、1966年から69年までのクラウンからリリースされたシングルと66年から68年までに録音され、なぜか発表されなかった6曲、それにおまけとして「トムとジェリー」の主題歌の全20曲。16歳から18歳までの歌声。サウンドも歌唱法も、まぎれもなくこの時代を反映している。弘田三枝子の「ヴァケーション」のヒットが1962年、伊東ゆかりの「小指の想い出」やブルーコメッツの「ブルー・シャトウ」、黛ジュンの「恋のハレルヤ」、奥村チヨの「北国の青い空」が1967年、カヴァーポップスからGS、和製ポップス、歌謡曲、とめまぐるしく歌謡曲・流行歌が変貌、多様化していく時代だ。ご存知のとおり、梅木マリとして1962年7月に「可愛いグッド・ラック・チャーム」で12歳デビューし、数々のポップスのカヴァーをしていた彼女の再デビューである。本作は、カヴァー曲は全くなく、全て彼女のために書かれた曲。それだけに、リリースされるたびに曲調が変わり、ついには全くの歌謡曲になり、途中に山田太郎とのデュエットもある。演奏は、クラウン(ニューサウンズ)オーケストラだが、未発表曲の中に1曲だけザ・クーガーズの演奏があるのも面白い。このアルバムは、十分に楽しい内容になっている。
この時代に、この若さでこれだけ歌うのだから抜群の歌唱力なのだろうが、この期間の初期の作品に彼女の良さを見てしまう。それは、全くの歌謡曲よりも、アメリカンポップスのサウンド(メロディー)に遊ぶ彼女の歌声に心地よさを感じてしまうからなのだろう。このアルバムを聞いた後に、無性に梅木マリのカヴァーポップを聞きたくなってしまった。東芝レコードから発売されたカヴァーポップは1996年にPヴァインから『梅木マリ/可愛いグッド・ラック・チャーム』(PCD-1539)が発売されているので、入手可能ならば、こちらもどうぞ。
歌謡曲がギラギラ! 1曲目、文字通りギラギラのヴォーカルに圧倒される。梅木マリが「松平マリ子」として再デビューし、発表した楽曲をレア音源も併せて収録したアルバム。当時まだ10代半ばという年齢での溌剌とした歌唱は、まさに天賦の才を感じさせ、さらにはセンスとパワーも併せ持つもので聴き応え十分。こんなに素晴らしい作品が今まで日の目を見なかったのが惜しまれる。
山田太郎とのデュエット「星空のデイト」など変わった趣向の作品もあるが、1960年代の歌謡曲の底力を知らしめる一枚。
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