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沈まぬ太陽

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沈まぬ太陽

「沈まぬ太陽」(しずまぬたいよう)は、山崎豊子原作の小説である。
国民航空社員(モデルは日本航空とされている)で同社の労働組合委員長を務めた主人公、恩地元(実在の日本航空元社員・小倉寛太郎がモデル)が受けた不条理な内情を描き、人間の真実を描いた作品。ナショナルフラッグキャリアの腐敗と、単独機の事故として史上最悪の死者を出した日本航空123便墜落事故 日航機墜落事故を主題に、人の生命に直結する航空会社の社会倫理を鋭く抉り出した作品がある。
他方、「当時激しく対立していた日本航空の労働組合や経営陣の、対立する片側へしか取材活動を行わなかった」とか、「一方に偏った視点から白と黒を別けるような書き方が目立つ」とか、「実在の人物(一般社員)をそれと判るように批判的に書いているため、日本航空の労働組合同士の対立や経営上の対立に恣意的に利用された作品」というような評価もある。

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心にしみる音楽

切なくも心にしみる「祈り」から始まり、社内抗争の闇に落ちる行天、10年以上もの孤独に耐える恩地のテーマなど幅広い音楽を楽しめます。

個人的にはCDの解説も興味深く、一部の曲に日航ジャンボ機墜落事故の遺族が参加しているようです。その曲は映画の休憩中に使用されるので劇場で静かに聴くことは難しいですが、ぜひCDでじっくりと聴いてほしい良曲でした。

様々な人の想いが込められた音楽なので、ぜひ多くの人に聞いてほしいCDです。



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沈まぬ太陽 (渡辺謙 主演) [DVD]

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多くの人に観てもらいたい

「よくぞ映画化した!」
これが正直な感想です。原作を読んだとき、映画化は困難だろうと思いましたが・・・。
やはり「御巣鷹」のシーンは衝撃的でした。実際の出来事を忠実に再現している場面もあり、
涙ぐんでしまいました。
日本に帰ることができず海外のあちこちに飛ばされ続け苦悩する恩地。しだいに自分自身の
ことしか考えなくなる行天。このふたりの演技がとても強く印象に残っています。特に、行天が
変わっていく様は印象的でした。
あれだけの大事故を起こしながら遺族の気持ちを無視し、自分たちのことしか考えない航空会社の
上の者たち。彼らは決して、安全性よりも利益を優先しようとする会社の体質を改めようとは
しません。それどころか、会社を生まれ変わらせようとする新しい会長の国見を疎ましく思います。
「この会社の体質はいったい何なのだ!」原作を読んだときに感じた怒りを、映画を観て再び
感じました。
御巣鷹の事故から24年が過ぎました。事故を起こした会社は生まれ変わったのか?それはとても
疑問です。経営の危機が叫ばれている今、もう一度原点に立ち戻るべきではないでしょうか。
「乗客の安全第一」に・・・。
長い原作をここまでまとめるのは大変だったと思います。でも、見ごたえのある濃厚で素晴らしい
作品に仕上がっています。多くの人に観てもらいたい映画です。


原作の見事な映画化!!

5巻ある長編小説をわずか3時間10分にまとめたのは見事。

省略されたエピソードや設定の変更はあるが、原作ファンを納得させるだけの映画化となっている。
しかし一方で原作を超えることができないダイジェスト映像版との感も否めない。

原作が優れているし原作者の力も強力なので、原作を素直に映画化するしかないのだ…。

力作であるのは分かるが、特に感動もなく、感慨深さもない。
物語は淡々と進み、
ただストーリーを追って「ああ…そうだったんだ。」
と思うだけだ。

思うに本作品は映画化よりも特別版のドラマにした方が良かったのでは?と思う。

主人公は架空の人物ではあるが背景で起こる出来事は日○航○をモデルにしており、同社の事情を入念に下調べした原作者の執念を感じる。J○LならぬNALという社名からもどの会社を示すかは明らかであり、映画製作に同社がまったく非協力であったことも分かる。

よって航空機はすべてCG…。
これは残念だった。日本のCG技術は非常に弱いので一目でCGと分かってしまう。
飛び方などはまるでアニメだ。

航空会社が舞台である以上航空機のリアリティは重要だと思う。
海外の会社の協力を得てでも実機を撮影して欲しかった。(カラーリングだけCGで)

音楽も特には印象に残らず、役者たちの相変わらず上手な演技を見て、満足する。
3時間は長く感じなかったが、もう一度観たいとも思わない。

お品よく、まじめに良く出来た、平凡な映画だった。


鬼気迫る描写

 DVDというか映画のレビューになっちゃいますけど。昨今軽いノリの多い邦画の中で久々の骨太な映画である。3時間半の上映時間の長さはまったく気にならない。この映画は2009年度の映画の中で一番の出来だと思う。映画を観た第一の感想は「やはり日本航空は法的整理しかない!」だ。(なんでそれが映画の感想? 笑)前原国土交通相の救済策は甘い!

 それにしてもこの映画は良く撮ったもんだ。撮影に当たって日航の協力はまったく得られなかったらしいがまぁ、それは仕方ないことか。。御巣鷹山事故で体育館に棺が並んでいる場面では観客席のあちこちからすすり泣く声が聴こえてきた。わしもつい涙ぐんでしまった。渡辺謙の演技も迫力物だったが悪役を演じる三浦友和も良かった。この人が悪役を演じるのは珍しいがなかなかの悪役振りである。やはり映画は敵役がしっかりしていないとワサビ抜きの寿司みたいなものだから。(笑) 他にけっこう大物の俳優がチョイ役であちこちに出てた。これも実はストーリー上の繋がりがあったりする。そういうのを探すのもこの映画の楽しみ方の一つ?

 映画のエンディングクレジットで「この映画は実在の人物、団体といっさい関係ありません」とあったのはご愛嬌である。


ラストサムライの演技はさすが

3時間22分(10分の休憩あり)の大作。平日朝一の回なのに年配の人が多く、なかなか混んでいた。クライマーズハイとリンクしている部分を想像しながら見るとなかなか面白い。ラストサムライの演技はさすがの一言。


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沈まぬ太陽〈3〉御巣鷹山篇 (新潮文庫)

山崎 豊子 
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映画が先か、本が先か、どちらでもだいじょうぶ

 昨日公開となった映画を見た。原作を読んでから映画を見るとがっかりするとよく言われるが、
よく出来た映画だった。だからと言って映画を見て筋を知ってしまうと本がおもしろくなくなる
かというとそういうこともない。むしろ3時間超と映画としては長いとはいえ、文庫本で5巻と
いう長い小説ではどうしても取捨選択してはしょわらずを得ないので、映画を見てから読むと映画
で描写できなかったディテールが分かり、面白さが増す。
 この本で扱った航空会社は政権交代もありほぼ公的資金注入が決まった。本と映画で描かれた
官的体質のゆえである。映画制作の構想・企画は政府による再生が明らかとなる前であったはずだ。
その時機を得た先見性には脱帽だが、10年も前にそれを見越したような予見を内包したこの本は
すばらしいという言葉を超越している。山崎豊子おそるべしとしか言いようがない。映画と本、
双方お勧めですが、映画にはハンカチが必携です。
 「白い巨塔」で育った者の読後感です。
by 左門 新
 三つ星レストランには、なぜ女性シェフがいないのか
 女はなぜ素肌にセーターを着れるのか
 




JAL再建なるか?

「御巣鷹山編」単独でも読み応え十分で、凄惨さの描写はインパクトがあります。JAL再建について昨今騒いでいますが、他の巻を含め読むと、考えさせられるものがあります(どこまでがフィクションで、何がノンフィクションなのか?が分かりませんが)。

「会長室編」へのプロローグ

山崎豊子氏による、日航機の墜落事故をモチーフにした限りなくノンフィクションに近いフィクション。

前編である「アフリカ編」とはうってかわり、御巣鷹山での日航機墜落事故を軸に物語は進行する。
遺族の悲しみと戦い、企業の腐敗。
事故を取り巻き、様々な立場に置かれた人々による群像劇でもある。
恩地もその中の一人として描かれているといった印象を受けた。
また、前編「アフリカ編」と本編は、併せて「会長室編」へと続く、壮大なプロローグと言ってもいいかも知れない。

あの夏に起きた、前例の無い壮絶な事故。
これを風化させてはならず、本作が「語り部」としての役割を担ってくれればと願う。


こんなサラリーマン人生で正気でいられるはずがない。

アフリカ含め10年の島流し。で、帰ってきたら未曾有の墜落事故の遺族世話係・・・。
この小説のモデルとなる某航空会社は就職人気ランキングで常に上位ですが、この小説を
読むと自分の子供を入れたいとは絶対に思いませんね。主人公・恩地には実在のモデルが
いるというのもビックリですが、この本の映画化にその会社が大反対したというエピソード
も何となく頷けます。あの暑かった夏、TVも新聞も毎日このニュースばかり。そんな日々
が眼前にまた蘇るような、生々しくかつテンポのよいストーリー展開。アフリカ編同様、
あっという間に読了しました。


涙なくして読むことができない

 事故当時、中学生でしたが、この墜落事故は鮮やかに覚えています。この御巣鷹山篇の冒頭の管制室の緊迫したやりとりで、当時の記憶がよみがえってきました。乗客の、家族の、救援者の、そして管制室の、事故にかかわってその無事を思った人すべての無念と、絶望を思うと、想像を絶します。また、被害者への応対についても、あまりにも家族の気持ちを踏みにじる補償の進め方に、憤慨しました。関係者の無念、家族を失ったことの空虚な思い、こういったことに想いを馳せると、読んでいて涙が止まりませんでした。
 前篇でアフリカから呼び戻され、幸福の兆しが垣間見えたかに思えた主人公の恩地もまた、この事故にかかわります。一度狂った歯車が、狂い続けている状況に直面し、読者の私もやるせない気持ちになりました。作品中では、一企業がここまで執拗に一個人に対して報復をするのかという調子で書かれていますが、恩地の扱いが永田町でも話題だと書かれていた文章を見逃すことができませんでした。つまりは、企業のみならず、一国家が恩地に対する攻撃を後押ししていたということです。ふとしたきっかけで職責を果たしたばかりに「アカ」のレッテルを貼られ、一企業どころか、国家からこうも攻撃されるという理不尽が許されていいものかと感じました。
 まだ、3篇目までを読んだところですが、企業の社会責任とは何なのか?多面的に考えさせられます。



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沈まぬ太陽〈4〉会長室篇(上) (新潮文庫)

山崎 豊子 
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多くの悪と、わずかな光

山崎豊子氏による、実在航空会社をモチーフにした、限りなくノンフィクションに近いフィクション。
「アフリカ編」「御巣鷹山編」をバックボーンとした完結編。
本作は、国民航空の再建を担う新会長国見とそれをサポートする主人公恩地による、腐敗への戦いを描く。

大企業を蝕む腐敗の根は深く、国民航空OBをはじめ、政財界の黒幕たちにまでも翻弄される国見と恩地。
企業再建の基礎となる絶対安全の確立、組合統合への道のりは、遥か遠い。
はっきり言って、悪いやつが多すぎる。逆風が強すぎる。
しかしそんな中でも和光や志方のような、志を同じくする者達がいるのが救いである。
長かった本作も、終盤でわずかな光明が見えたような気がした。

10月には映画も公開される。
恩地役の渡辺謙は、ハマリ役かもしれない。
是非観て確かめたいと思う。


ちょっと毛色が違うような

よく3巻は毛色が違うとありますが、4巻も前3巻とも毛色が違うような気がします。
主人公はいったん影を潜め、脇役たちの横領や悪事の流れなどが説明されていて一種、告発本のような内容になっているような・・・
これはこれで、航空会社や業界の狡さ等が見えていいと思いますが
退屈な人には退屈な内容になっているのかもしれません。
けどこれを読むと全5巻を通して、筆者が訴えたいことの全容が見えてくるような気がします。
ただ、1,2巻は小説、3巻はドキュメンタリー、4巻は告発本みたいになっているように思えますので
本の性質がコロコロ変わっているように思えるので人によってはつらいのかも。
けど、だからこそ全巻通して言いたいことがあるように思えます。


国民不在の国民航空

会長室編では、御巣鷹山の墜落事故後、組織の建て直しを図るため
首相に請われて国民航空の会長に就任した国見正之を中心として
物語が展開する。恩地は新設された会長室の部長に抜擢される。

国見会長は建て直しの手始めとして分裂している組合の統合を目指す。
整備士や機長など各部門から会社の現状について意見を聞くのだが、
その中で、「自分達の理想像」を熱く語る者はいても、「お客様にとって
の理想像」を語る者はいない。

一例を挙げれば、ある機長が、「昨年ソウルで着陸復行をした際、乗り
合わせた大蔵大臣から機長のアナウンスが無かったと指摘された為、
オペレーション・マニュアルがアナウンスをするように改定された。
しかし、安全上、課業順位最下位とも言えるアナウンスを、神経を最も
使う着陸復行、最進入の途中で課すなど考えられない。このように我々
の立場にたって考えてくれない職制である」と憤る。

この機長は、自分達が乗せているのが荷物だとでも思っているのだろうか。
乗客の立場にたって考えてみれば、アナウンスも無く着陸復行をされたら
不安を感じるのは当然である。機長が忙しければパーサーがアナウンス
すれば良いだけの話ではないだろうか。

このように、この会社の社員はお客様の立場にたって考えるという意識
が欠落しているのである。まるで社会主義国の航空会社のようだ。
上層部の腐敗や癒着などより、社員のこのような考え方の方が利用者
としては怖い。まさに国民不在の国民航空である。

この航空会社を国民航空と名付けたのは、作者である山崎氏の痛烈な
皮肉なのではないだろうか。


著者会心の傑作!

企業の利益優先と人間性の欠如は現在も多くの人命を奪っている。
JR脱線事故、安曇野の観光バス事故、多くの長距離トラックの事故など上げたら数限りなく出てくると思う。
20年前に警鐘とも言える事故を経験しながら、この国はどうなって行くのかと不安になる。

刑罰的人事を描いた1―2巻での企業の腐敗、人道の欠如は520人を人柱にする大事故に発展した。
著者は見事な取材で、3巻にあの忘れてはならない未曾有の大事故を立体的に描ききり、当時報道されきれていなかった事実をも描いている。
この4巻では、うわべだけの謝罪をすませ、のうのうと私欲をむさぼる、役人的特殊法人と言う”お役所”と改革に立ち上がる人々の戦いが始まった。

この巻では個人的に組合活動をささえる家族たちに頭が下がり、事故現場に一周忌に集まった遺族たちの叫びに涙した。
人が良心を取り返し、金銭意外に人生の目標を持たなければ、事故の本当の解決は遠いのではと思う

この事件を知らない若い世代の方にも是非読んでいただきたい作品であり、その際”クライマ−ズハ-横山秀夫”も一緒にお読みいただけましたら、この事件の社会的影響がより理解できるはずです




こんなことが日本社会で行なわれていたとは・・・

ここまで日本社会が腐っているのかとまざまざみせつけられたことはない。
この話ははるか昔のことだが、いまだに同じようなことが行われていて、
特殊法人を民営化するのに断固として反対する族議員や、
公共事業の利権をむさぼる政治家・官僚・企業の実態をみるにつけ、
ほんと日本はどうしようもない腐敗に満ちた社会なのだということを、絶望的に思い知らされる。

ただ最後に社員の告発によって、その腐敗の一端が暴かれるものの、
それを突き詰めていくと、前総理大臣の金稼ぎにまで及んでしまうことを考えると、
捜査が進んだところで、いかようにも圧力をかけ、腐敗を闇に葬ってしまうことができることを考えると、
日本社会に正義はないのかとまたも絶望感を覚える。

この本を政治家・官僚・企業は読んで悔い改めるべきだと思う。



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沈まぬ太陽〈1〉アフリカ篇(上) (新潮文庫)

山崎 豊子 
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奇跡的な経済復興を遂げてゆく日本の影。

舞台となっている時代は、丁度オリンピック前当たり、高度成長期の頃です。その頃海外勤務といえば、総合商社か日本航空でした。ソニー、ホンダ、セイコーといった貿易で国を再建する日本の尖兵として海外に飛び立つビジネスマンは鶴のマークの飛行機に乗り込んでゆきました。一方で、当時は激しい組合闘争の時代でもあります。今とは正反対のインフレが家計を襲っていた時期でもあります。経済成長とインフレは切れない仲ですが、企業業績が上向き、賃金が増え、消費が増え、企業業績がさらに増えるという時代でした。この賃金上昇を担ったのが労働組合です。今のように大人しくはなくストライキも盛んに行われました。そして組合活動を行えばアカとも呼ばれる時代でもありました。冷戦時代、世界中で共産革命も進んだ頃でもありましたから。労働組合の活動を行ったために差別的な待遇を受けると不当労働行為という法律違反になります。この作品でみられるように、組合役員を降りたときに、報復人事ということが行われます。自らの役割に忠実であればあるほど、不利な立場に立たされるのが労働組合でもあります。会社と組合はこういう争いを経験しながら、妥結点をみいだしていった結果、今日のような組合員が一種特権階級のようになった企業組織を作り上げてしまいました。奇跡的な経済復興を遂げてゆく日本の影の部分が見事に映し出されていると感じました。主人公の圧倒的な存在感でぐいぐいと引き込まれる抜群に面白い作品です。

物語としては面白いが、手法に疑問

全5巻の感想です。
もともと大部分が事実をもとに作られた小説であるとの先入観があるため
私はこの小説をよくわからないまま興奮しながら読みました。

特に第三巻にある墜落事故は特に実際にあったことだけに、そして生存者などは実名ですので、
全巻を通じて何処までがフィクションでどこまでがノンフィクションなのかわからず
(それがこの作家の凄さであると思いますが)時間を忘れながら先を読み進めてしまいました。

しかし読み終わってみて冷静になって思ったのは、
これはあくまでもフィクションであるはずなのに、これを読んだ人間は、登場人物を実際の人間に当てはめて読むであろう。
そして聞くところによると実際に登場人物の多くが実際にモデルとなる人間が実在するということ。
だとすると、この物語はあまりにも善悪が偏りすぎているその怖さを禁じえません。
主人公恩地は「スーパー善人」として書かれており同情・共感の嵐。恩地の対立側は「スーパー悪人」となり世間から浴びる誹謗はこの小説の影響力を考えると想像に硬くないです。
フィクションならそれでよいでしょうが、実際に起きた大事件(墜落事故)を使っているだけに、読者の反応を想像できてあえてこのような手法を使うやり方に違和感を感じます。
あとがきに「事実を取材して小説的に再構築した人間ドラマである」と記載すればオッケーでしょうか?

さて恩地のモデルとなる人物は、日航機墜落事故に際して、遺族世話係として働いた事実は無いとのこと。
であるなら、なにか別冊のような印象を与える墜落事故編第三巻は
この前後の小説(1.2.4.5巻)と一緒にすべきではないのではないかと思います。
第三巻部部分は完全に切り離し、恩地を登場させず、事実を、取材に基づいて忠実に描くべきではなかったでしょうか。

その点でイマイチ納得ができませんので星は3つにいたします。



2巻途中で挫折

元国民・・いえ元*AL社員です。2巻目途中で挫折してしまってしばらく経っています。
なぜ挫折したか、作者には本当に感謝しています。よくぞ書いて下さったと。それは、
組合問題による、報復人事は昔も今も当たり前のように起こっているから。カンタロー
さん(恩地のモデルとなった人)のように創成期から在籍して、組織の中核にいける
人材であっても、それは逃れられないんだ、と見せつけられ社内でも伝説の様に語られ
ていました。ですから、この本の内容はごく日常で起こっている事柄なのです。そして
昨日まで、恩地ぽい人だったのに、今日からは、行天になっちゃったって事も珍しく
ありませんでした。なぜそんな会社をやめないのか、それはけっして孤独ではないから
です。そんな仕打ちにあってる人はたくさんいるから。御巣鷹の事故については、避けて
語れない為、大きく取り上げていますが、前記の組合問題とは、次元が別であると、
とらえていただきたい。あの事故は、会長、社長以下、社員全員打ちのめされました。
作品のレビューになりえていないのは、認識しておりますが、他の方のレビューを
拝見してどうしても伝えておきたかったのです。


映画が先か、本が先か、どちらでもだいじょうぶ

 昨日公開となった映画を見た。原作を読んでから映画を見るとがっかりするとよく言われるが、
よく出来た映画だった。だからと言って映画を見て筋を知ってしまうと本がおもしろくなくなる
かというとそういうこともない。むしろ3時間超と映画としては長いとはいえ、文庫本で5巻と
いう長い小説ではどうしても取捨選択してはしょわらずを得ないので、映画を見てから読むと映画
で描写できなかったディテールが分かり、面白さが増す。
 この本で扱った航空会社は政権交代もありほぼ公的資金注入が決まった。本と映画で描かれた
官的体質のゆえである。映画制作の構想・企画は政府による再生が明らかとなる前であったはずだ。
その時機を得た先見性には脱帽だが、10年も前にそれを見越したような予見を内包したこの本は
すばらしいという言葉を超越している。山崎豊子おそるべしとしか言いようがない。映画と本、双方
お勧めですが、映画にはハンカチが必携です。
 「白い巨塔」で育った者の読後感です。
by 左門 新
 三つ星レストランには、なぜ女性シェフがいないのか
 女はなぜ素肌にセーターを着れるのか
 


なんだかなぁ、

P.293にとんでもない記述があります、
脇役の一人、美人スチュワーデス三井美樹の飛んでいるという南回りヨーロッパ路線の「過酷な」勤務実態を綴った箇所です、以下本文を分かりやすく書き直します、

  羽田から香港経由でバンコクで最初の交替
  三日待機
  バンコクからカラチへ飛びここで交替
  四日間待機
  カラチからローマ・フランクフルト経由でロンドンへ
  四日間待機
  逆のコースで羽田へ帰る

のだそうです、24日間連続で拘束されるとはいえ、実際の勤務はわずか6日だけ、残り18日はなんと次の飛行機がくるのを待つだけ?の勤務で美人スチュワーデス三井美樹は復路のカラチあたりでへばりそう(本文のまま)になるのだそうです、搭乗している六日にしても24時間勤務でないことは指摘するまでもないでしょう、カラチはともかくバンコクで六日、ロンドンで四日も待機できるなんてまるで夢のようです、

いやはやなんとも、今のCAが聞いたら腰を抜かしそうなのんきな勤務実態でしょう、この予定でいいのなら他の用事をサボっても私も1年に一回くらい無給で搭乗してもいいなぁ、まだ飛行機の数が少なかった昭和の時代、南の島のリゾート地での待機が1週間だったなどという夢のような事実も伝わっています、なんだかなぁ、




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