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クチコミ情報
消えゆくものを惜しむ先に読んだ「タバコの歴史」(大修館書店)を超える内容ではない。新書なので、仕方がないのは当然だが。
禁煙の流れを「たばこ迫害」と表現して多くのページを割いていることには(そこで語られている内容はともかくとして)、江戸時代のたばこ禁止令じゃあるまいし、違和感を覚えた。
また、喫煙を「文化」として擁護する姿勢で貫かれているが、「文化」には消えゆく「文化」もある。それは歴史が証明している。
消えゆく「文化」を惜しむ、という意味でこの本はまた別の意味があるかもしれない。
いずれにしても、「愛煙家の悪あがき」が目につくし(反省の弁は随所に見られるが)、『煙草おもしろ意外史』のタイトルは本書にふさわしくない。
たばこの歴史と文化の部分は面白いが意見の偏りあり先進国におけるたばこの害の認識とそれを防ぐための分煙は社会習慣としてすでに定着した。この風潮を「たばこへの迫害」と捉え、その社会的な背景を分析しようとしているのが本書である。本書においては1)肺がんとの疫学的な関係、2)ニコチンの摂取が習慣化してしまい止められなくなることなどの問題に対しては意識的にかほとんど触れていない。三名の著者がすべて専売公社に勤務したか、その関連組織で働いていることを考えれば当然の結論かもしれないが、その代わり大人になれない大人が増えることにより、他人への迷惑に鈍感な加害者と鋭敏化する被害者の両極端が増えることにたばこへの迫害の原因を求めている。しかし公共施設やオフィスでの禁煙や分煙を多くの人達が歓迎していること、同じ嗜好品でも酒やコーヒーは嫌われることなく何故たばこだけが迷惑とされているのかをもっと真剣に論じるべきである。今日蔓延している嫌煙感は、他人の迷惑を全く考慮せずにどこでもたばこを吹かす人、辺り構わず吸殻を投げ捨てる人などの喫煙者自身が自ら招いた結果と言えるのではないか。喫煙者のひとりとして(休日に家でノンビリと喫煙するだけだが)強く感じることである。
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