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磯崎 新

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磯崎新の「都庁」―戦後日本最大のコンペ

磯崎新の「都庁」―戦後日本最大のコンペ
定価:¥ 2,300
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充実の建築ノンフィクション

戦前の岸田日出刀から前川、そして丹下、本書の主人公たる磯崎と、日本の近代建築のメインストリームをその各時代で代表する建築家達の関係を縦糸に、東京都庁という「日本最大のコンペ」における建築家たちの奮闘ぶりを横糸として、非常にコンパクトに多くの内容を詰め込んだ、エンターテイメントとしての建築書。なんだかんだと小難しい理屈を振り回しながらも、結局は「かっこいいから」この形を選ぶ、あるいはなんだか良くわからないまま選んだ形にあとづけでそれらしい説明をくっつける、リアルな建築家たちの息遣いを赤裸々に綴った文章にも好感が持てる。


ドラマとして面白い

判り難い建築書などではなく、小説として単純に面白いです。著者の前作「光の教会-安藤忠雄の建築」も読みましたが、今回も文体が明快で、ストーリー展開もスムーズ。最後までいっきに読み進むことができます。

物語のメインはやはり主人公・磯崎新と師匠・丹下健三の師弟対決。コンペという直接対峙することのない戦いですが、熾烈な格闘劇が描かれています。また磯崎新の弟子、事務所の所員たちの視点で描き出される磯崎新の素の姿も、変に面白く魅力的で読者を引き付けます。各登場人物ごとに書かれるサイドストーリーも豊富で、それが物語に厚みを持たせています。ひとつひとつの場面が映画のように視覚的に描かれていて、最後まで読者を飽きさせません。読み物として非常にオススメです。

もし、許可が得られるようであればコンペに提出した提案書の内容も添付してあると、読者にはうれしかったかもしれません。私は最後に別の書籍で確認しました。きれいな図面、精巧な模型写真、想いの溢れたテキスト等、すべてが物語とつながっていて感慨でした。提案書の内容は物語の核心部分ですから、オチが先に分かってしまう危険を伴いますが、見比べると非常に面白かったです。


平松剛『磯崎新の「都庁」』はオススメ本

1985年の東京都庁のコンペをテーマにしながら
1,戦後の建築界を唸らせた丹下健三の快刀ぶり
2,丹下門下だった磯崎新が学ぶだけでなく影響も与えいった様子
3,1960年代にモダニズムが行き詰まった時の磯崎新の迷いと脱出
が印象的だった。

バブルの崩壊後、新世代の建築家が世界に
新しい建築を問うてきたことに関する続編が読んでみたい。
焦点は日本なら伊東豊雄か隈研吾とその門下たちがいいと思うけど。

やまねこマッサージ
http://blog.goo.ne.jp/grenc/


フジテレビ本社デザインに何を思う

 バブルの沸騰する直前の85年、出来レースのような、天皇丹下健三に挑む磯崎新。既に天皇の力の衰えは明らかではあったが、年老いた巨人は挑戦者を葬り去ろうと死力を尽くす。消去法的な都のコンペのやり方、都が想定していた超高層でまともにやったら、面白くはないが実績のある丹下の勝ちとなるのは明らかだった。
 そこで挑戦者磯崎はマッシブな低層案をぶつける。勝ち目の薄い戦いに全力を尽くす。事務所の所員も職人も限界まで努力をして作り上げたデザインは、予想通り敗れた。
 この本は1995年にレム・コールハウスと車で首都高を走った際の会話で締めくくられる。「おい、磯崎。あそこに君の都庁が建っているじゃないか」「いやあれは丹下さんの仕事なんだよ」かつての愛弟子が拵えた新都庁案を最も理解していたのは彼であったのかもしれない。と。

 


表紙の柔らかさと内容の刺々しさのギャップがたまらない怪作

表紙も文体も柔らかいのですが、実は磯崎新とその師・丹下健三との骨肉の闘争物語。丹下先生のワルさ全開という感じですが、ルイス・カーンの息子が撮ったドキュメンタリーで、フィリップ・ジョンソンが「ミースは癇癪持ちで、コルビュジエは意地悪だった」みたいなことを言っていたけど、大御所ってのはそうなっちゃうんですかね。個人的に東京で最も酷いなぁと思っていた都庁とフジテレビですが、丹下と磯崎がこの二つの建築でつながっていたことは本当に感慨深い。才能には限界があって、本当に輝くのはほんの数年に過ぎないのに、欲望には限りがない。建築家に限った話しじゃないけど、そのあたりのドラマとしても面白いし、磯崎と丹下を軸にしてみる戦後日本の建築史でもあって、読み応え十分です。


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小堀遠州 綺麗さびの極み (とんぼの本)

小堀遠州 綺麗さびの極み (とんぼの本)
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遠州の入門書としては最適だが、芸術に関心が無い読者の入門書としては取っ付き難いかも

 本書は、茶人、建築家、庭師、政治家としてマルチな才能を遺した小堀遠州の魅力を、ふんだんなカラー写真を織り交ぜつつ、遠州に関心が高い著名人の解説を織り交ぜている。「NHK美の壺 表具」を通じて遠州に関心を持ったものの、どの本から遠州について学べばよいかわからなかった。検索した結果、本書を含む2冊の本が入門書に相当することを知った。そして、本書は遠州の入門書としては最適で、遠州のマルチな才能を体系的に理解できる。

 私と同様、大半の方は遠州について存じない方が多いと思う。遠州は吉田織部の弟子であり、千利休の孫弟子である。利休は有名なので私なりにわかりやすく説明すると、遠州は信長、秀吉、家康の家康に相当する。
(中略)
 作風としては、明るく開放的な空間で、世界中で受け入れられる近世の取れた形と装飾性が挙げられる。利休にありがちな白黒の世界ではなく、カラーをふんだんに使用しているといったところだろうか。本書の22〜23ページに利休、織部、遠州の茶碗比べをカラー写真で取り上げているが、このページは本書の全てを濃縮しているといっても過言ではない。

 自分の世界を徹底的に追求するのが利休と織部だとすれば、遠州はおもてなしを最重要視している。相手の地位や気持ちを最優先し、TPOに合わせて舞台をコーディネートする。まさに、現代のサービス業にも通じる要素であり、グローバル化が進んでいる21世紀は遠州の時代だといっても過言ではないと考える。
 ただ、誤解して欲しくない点が1つある。それは、利休や織部の時代は終わったということではなく、遠州も両者と同等に評価されて然るべき時が来たのではないかという点である。遠州は利休と織部の直系であり、利休と織部なくしては遠州も存在し得ないのだから。

 以上のように、本書は遠州を知る上では最適な本の1冊である。しかし、不満も無くはない。それは、作品と解説が中途半端に混ざっている点である。2ページで1項目を取り上げたほうが、読者に対してより体系的に遠州について理解でき、織部や利休についても派生するのではないかと考える。さらに、歴史上の人物との兼ね合いや趣向の変化等をわかりやすく紹介し、解説も小出しで取り上げれば、遠州の偉大さや業績を再認識することができるのではないかと考える。


次に遠州符合はいかが?

初冬の京都、初霜の降りた名刹南禅寺金地院の鶴亀庭園で他殺体が発見された、遺体は遥拝石そばの白砂上に人為的に奇妙な姿勢で横たえられていた、身元は市内有名博物館館長、近世日本美術史研究者と被害者の娘による調査が始まった、奇妙な姿勢は遠州好みの「面取」に倣ったものだった、そして鶴亀庭園の作者も遠州、江戸初期、徳川家、柳生一族、天海僧正、崇伝、そして古代より朝廷に力を持つ闇の勢力、はたして日本のレオナルド、小堀遠州とは何者だったのか、そして真の日本の姿とは、がいま明らかにされる、遠州没後360年の今年、ダビンチ・コードの次は遠州コードだぜ!

って、パロディもあながち的外れではない多芸多才の天才こぼりえんしゅう、業績全般に関しコンパクトにまとめられた良書、全ページ・カラーで眺めて良し、読んで良しです、著者の一人は遠州流本家の人、料理のページを設けたのは良い、

このシリーズは大きさが小さいことは購入前にぜひ確認されたし、個人的には本書のような内容であれば週刊誌サイズが望ましいとおもうが、大きく重いものを持ちたくない読者層も存在するのでこの点は購入者の好みになります、評者の愛読書、芸術新潮1996年2月号の遠州特集と同じアングルの写真がたくさんあるのにはちょっと苦笑、

建築家の視点ということで磯崎新が登場しているが、あいかわらず言葉数が多いだけで何も語っていないのは困ったもの、現代建築家なんかに遠州を語らせようという姿勢がおかしい、と気づかないところが編集者の力量の限界でしょう、



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建築における「日本的なもの」

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磯崎新の発想法―建築家の創作の秘密

磯崎新の発想法―建築家の創作の秘密
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1930年代生まれの思想的厚み

建築についてまったくの素人である私がこの本を手にとったのは、1930年代に生まれさまざまな分野で活躍した(している)芸術家や知識人たちの人脈、コラボレーションを通してである。磯崎氏の空間設計には、建築そのものへの強靭な批評精神が機能し、「建てることの悲劇」ということを私たちに問いかける力がある。何かが違うという曖昧な時代のわだかまりを照らしだす力がある。バブル時代の建築物の検証からはじまり、アジア連合としての海上都市「海市」の構想や東京から淡路島への首都移転構想、フィレンツェのドーム内の祭壇に天井へ昇る螺旋構造を導入する、その極めて現代的・前衛的な建築をめぐる発想の源には、日本書紀・古事記、阪神淡路大震災、20世紀および21世紀の音楽、科学、政治など縦横無尽の思考がある。都市批評をこめた都市計画を行う策士ぶりは、特に建築家に必要なしたたかさをおしえてくれる。


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磯崎新の思考力―建築家はどこに立っているか

磯崎新の思考力―建築家はどこに立っているか
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見立ての手法―日本的空間の読解

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空間の行間

空間の行間
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商品の紹介
   粋な書物というものがあるとすれば、本書はその好例だろう。世界を舞台に活躍する建築家であり、思想・美術などの分野でも並はずれた存在感を示す磯崎新。文芸評論の枠を越え、驚嘆するほどの知識を懐に文化全般を見据える福田和也。両者の対談集と聞くだけで胸おどるものがあるが、タイトルにせよ装丁にせよ、じつにあっさりとしたものだ。中味によほどの自信がなければ、こうは造れない。じっさい、格別の重みをもって読む者にせまる、圧倒的な1冊なのである。

   日本のある時代や文化を象徴する建築物を磯崎が、それに呼応する文学作品を福田が語るというのが本書の基本的なスタイル。たとえば東大寺南大門に対して藤原定家「明月記」、厳島神社と「平家物語」、大阪万博のお祭り広場には三島由紀夫という具合だ。とはいえ、ごく平均的な建築家と評論家ならともかく、この2人にそうした区分けはほとんど無意味らしい。はなから領域などないもののごとく、おたがい縦横無尽に日本文化全体を論じつくしている。その情報量や考察の深度に反して、両人とも終始楽しげであることがまた快い。それでいて、「反復の中で出てくる洗練というのが、……いわゆる日本的というものなんですよね」(福田)、「日本では、……(正統と異端のような)極端な対立の事例を捜すのが難しい。むしろ、……逸脱、挫折、変質、逃走、といったズレですね」(磯崎)というような、本質を抉る寸言が随所にちりばめられている。まことおそるべき書物といわねばならない。

   一読して痛感することだが、文学であれ建築であれ、時代を画するものは、それ以前に存在したスタイルや区分を軽々と越えてしまう。吹き抜けという革命的構造を採用した安土城しかり、歴史的事件をあくまでみずからの内面にかかわる問題として取り込んだ村上春樹しかりである。だとするなら、本来の領分をはるかに超え、とてつもない広がりをもって活動するふたりの越境者が、文化の全体像を深い眼差しで捉え得たとしてもふしぎはない。いわば、本書そのものがひとつの文化史的事件だといっても言いすぎにはなるまい。(大滝浩太郎)


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生命と地球の歴史 (岩波新書)

生命と地球の歴史 (岩波新書)
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高校生に勧めます。

この本は、地球史と生物進化の密接な関わりが新書の量で分かりやすく、
興味深く書かれています。

今はどうだか分かりませんが、私が高校の頃、理科は物理>化学>生物
>地学みたいヒエラルキーがあって、地学なんかほとんど勉強してい
ませんでした。
自分の関心領域を広げておくと、自然界の現象は面白いことが本当にた
くさんあるということが分かると思います。


様々な視点から壮大な歴史を追う

このテーマの本は何冊か読んでいたので、あまり期待していなかったのですが、他の本で取り上げていない情報も多く、期待以上の内容でした。1998年の発行ですが、当時の最新情報を盛り込んだようで、今でも十分に読む価値はあると思います。

本の全体を通して時代を追う形ではなく、「地球史7大事件」「初期生命の歴史〜生命の発展」「大量絶滅の功罪」「地球のテクトニクス」「マントルと核の歴史」などのテーマで章立てし、それぞれの章で歴史を追う形になっています。テーマごとに学ぶにはわかりやすいのですが、歴史の全体像が頭の中に入っていないと、何度も時代を前後するので混乱するかもしれません。その意味では、入門者向けではないかもしれません。

それと、状況証拠だけで推論していると思われる部分があり、そうした部分があることに気を付ける姿勢も必要だと思います(科学はそういうものではありますが)。

情報量も多く、この壮大なテーマについて、広範囲の視点から取り上げているという意味では、価値の高い内容です。


壮大な地球の歴史と生命の誕生

 まさに"生命と地球の歴史"についての壮大な内容。地球の誕生から生命の変遷を最新の研究、化石史学的事実、岩石実験などをとおして推測する。かなり具体的な記述になっており、科学技術の進歩に改めて驚かされる。
 高校生レベルから理解可能だろうが、基礎的な岩石・鉱物の知識を身につけているとさらに深く読み解くことができるだろう。説明口調の語りでやや硬い文章だが、新書としては内容充実、極めてお得な教養書であり、良書。


岩波新書で久々のヒットでした

学校で習った「プレートテクトニクス」で止まっていたので
啓蒙されるところが多かったせいもあるが、とてもスケールの
大きな読み物としてワクワク感を久しぶりに味わった。
地球のみかたが変わりました。


地球自身の誕生と生命の歴史に対する躍動感溢れる解説書

地球の誕生以来の地球自身と生命の歴史が実にダイナミックに語られている。もちろん近年の観測データに基づいて語られているのだが、それを可能にしたものはプレートテクトニクス、プルームテクトニクス理論及びそれに加えて著者らの魅力的な仮説にあるのだろう。
但し、この本は新書にしては盛り沢山なので面白いと思えるには少し補足して勉強する必要があると思います。素人の小生は、7年前に読んだ時には通読で骨子を理解するのに留まっていました。



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空間へ―根源へと遡行する思考

空間へ―根源へと遡行する思考
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Sとはだれか

この本の巻頭には、「都市破壊業KK」という刺激的なテクストが置かれているのだが、このなかにSというなぞの人物がでてくる。文章のなかでは、磯崎新が自身をジキルとハイドのようにSINとARATAに分裂させるという戦略をとっているのだが、私にはやはり、誰かしら先行するモデルがいたのではないかと思われる。たしかな根拠もないのだが、1人に限定して挙げるとすれば、建築家・白井晟一ではないか。
ただし、ここで困るのは、同じ磯崎の本「反建築史/UNBUILT」にも、40年ぶりにSがあらわれることだ。
Sとはいったいだれなのだろうか。



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磯崎新の仕事術―建築家の発想チャンネル

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磯崎新のアーバンデザイン

アーバンデザインについてインタヴューで語っているところがあって、そこで磯崎は、「アーバンデザインとは都市の中に異物を挿入すること」だといっている。なにか別のものが侵入してくることで変形が加えられる。エラーが発生する。まちがう。都市とはそうやって発展していくものだ。それでいいのじゃないかと彼はいう。こうした都市論を組みたてるのに、磯崎は免疫系の議論が参考になったと話すが、それ以上に、たとえばインターネットのようなモデルに似ているのではないか。とすると、いまの世代の建築家は、インターネット(だけじゃなくてもいいが)を駆使して都市デザインを試みるべきではないか。


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