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クチコミ情報
良作ですNHK土曜時代劇の枠で放映されたこの作品。
30分で全9話と尺は短いのですが、1話1話が濃密な作りで
毎週楽しみにしていました。
この作品の一番の見所は、キャスティングの妙。
主演から脇に至るまで、見事に役にはまっていて感心しました。
特に栗山千明のほれぼれするような凛々しい男装の麗人ぶりは
それだけでも見る価値があります。
DVD特典のメイキング映像もたっぷり30分あり、見応えがあります。
主演のお二人(特に栗山さん)のクールな役柄からは
想像もできないようなお茶目」なキャラが面白い。
見事なキャスティング主演を勤めた窪田正孝は、この年『ケータイ捜査官7』という特撮ドラマでエランドール賞にノミネートされた、まだ無名の新人です。 リアルな人間を演じようとする彼の演技はいかにも現代の若者風で、作中で緒方章は浮いた存在に感じます。
一方、常に様々なキャラクターを演じてきた栗山千明は、文楽の人形のように美しい男装の麗人左近を作り上げています。
面白いのは、章がヘタレから芯の通った男に成長し、歴史の緒方洪庵に近づくほど クールな左近が女性らしくより表情豊かな人間になり、 しかし虚構の人物として「緒方章」のストーリーからやがて消えなければならない切なさが引き立つことです。 主演の栗山千明、窪田正孝の二人は 一方は外側から様式的な美しさを、一方は内側から普遍なリアリズムをと方向性は異なりますが 2本の線が重なった瞬間は、素晴らしい輝きを見せています。
端正な顔立ちと独特な雰囲気で個性的な役柄を演じた二人 新しい時代劇にふさわしい新しい感覚をもった俳優、見事なキャスティングだと思います。
主演の二人が時代劇初挑戦ということで、殺陣や所作が不慣れなこと 土曜時代劇が30分枠になってしまい、原作のテーマである古都大坂の姿や男女のストーリーを削らざるを得なかったこと (左近と章が二人きりで酒を飲み交わしたり、うなぎを食べるシーンや左近の女郎姿が見てみたかった!) が残念でしたので、大好きな作品ですが、星4つとしました。
NHKの良心が「まだ」見える秀作世間にまだ十分知れ渡っていない知られるべき人物や出来事を、媚びない優れた表現で伝搬すること。これがNHKの良心だと私は思っていました。
大河ドラマでも07年の「風林火山」ではその良心を見ることが出来たような気がして「さすがNHK!」と思ったものですが、08年は再び「知れ渡っている人達」が出始め、09年には「知れ渡りすぎている人達」が薄い物語の中でドタバタするだけの惨状となり、私は「あの良心は何処…?」とため息をついておりました。
そんな悲しみに暮れる中、「では土曜時代劇はどんな感じなんだろう。大河であれだしなぁ…」と興味本位で目にしたのが本作です。
個人的な感想ですが、同年の大河よりも数段良いです。本作にはまだNHKの良心が見えます!
主演の窪田正孝さんのことはこのドラマで初めて知りました。素晴らしい才能をお持ちの若手俳優さんですね。最後2話で最高のはまり役を演じておられる加藤虎ノ介さんをはじめその他出演の方々も「知れ渡っているから選ばれた」のではなく「この役に合うのはこの人」ということで選ばれたかのような見事なキャスティング。
適役をあてられた素晴らしい俳優陣が、汚さや弱さも持った人間らしい人間が生き生きと描き出される良質の物語の中でそれぞれ輝いている。
実に良心的なドラマです。
こうした良心が最近番組に見えなくなってきたことをNHKだけの責任にするわけにも参りません。惨状に至ったと書きました09年の大河も、視聴率は信じがたいことに「風林火山」を現在平均で上回っています。本作も視聴率が飛び抜けて良かった訳ではありません。
もちろん作品が素晴らしかったからというのが第一の理由ですが、「視聴率が全てじゃない!良い作品に心血を注ぐスタッフの皆さん、頑張って!」という意味も込めて、私は本作を購入しました。
舞台裏ショット満載の特典映像も良心的ですよ(栗山さん、役と違っておちゃめな方なんですね!)。
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