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クチコミ情報
誤訳は増刷のたびに訂正されていくのでだんだんよい本になるでしょう。野崎氏の訳について、スタンダール研究会の会報で指摘された「誤訳」箇所のいくつかを、原書・英訳書・新潮文庫の和訳書・本書をつきあわせて検討してみました。一つ例をあげると、原文では「レナール氏の部屋からいびきが聞こえた」と書いてあるのに、野崎氏の訳(第2刷)では「レナール夫人の寝室の扉で耳を澄ますと、寝息が聞き分けられた。」と書いてあります。これは明らかな誤訳です。原文にあるM.(男性につけるムッシュの略称)を、女性につけるマダムの略称と間違えているのです。不思議なのは、フランス語学者で「赤と黒」の愛読者であると言われる野崎氏が、こんな単純な間違いをするはずがないということです。とすれば、この部分は、フランス語の基礎学力がなく、しかも「赤と黒」をこれまで読んだこともない人間が訳したと考えざるを得ません。なお、この誤訳箇所は、第3刷では、「レナール氏の寝室の扉で耳を澄ますと、いびきが聞こえた。」と改めてあります。その他の誤訳箇所も、今後の増刷のたびに訂正されていくと思いますので、購入される場合は、もう少したってからのほうがいいかもしれません。
なお、文体の面については、特に画期的といえるところはなく、あえて野崎氏の訳を読む必要はありませんので、野崎氏のファンでなければ、新潮文庫や世界文学全集などの既訳を読まれるとよいでしょう。
新しいジュリアン・ソレル私はフランス語は全く読めないし、他の訳は今まで読んだことがないので誤訳のことはよく分かりません。ですからこの本を呼んだ感想を素直に書くことにします。
分かりやすく、読みやすい訳でナポレオン失脚後のフランスをジュリアンの情熱と共に駆け抜けたようでした。 読みやすかったからこそ、早く読め、原作の駆け抜けるような勢いや熱情を感じ取ることが出来たと思います。
何故言葉は国、人種、時代によって変わるのでしょうか? それは生活習慣が違うからだそうです。 ですが人間の心はどんな状況でも変わりません。 だからこそ海外の本の翻訳が盛んに行われたり、時代を超えて源氏物語などの古典は読まれるのでしょう。 翻訳というものは『今、その土地で生きている人』のためにかかれるものだと思います。 読みやすいものはその作品の価値を下げるものではないと私は思います。
読みやすい光文社古典新訳文庫は読みやすさを主眼においています。ですから訳文が日本語的に読みやすく訳されているのが最大の強みです。「赤と黒」は既に岩波などから出版されていますが、光文社の訳に比べると読みにくいのが現実です。非常にきれいな訳文で読みやすいのが非常に良いです。文法的にどうかといえば個人差によります。既に評価が定まった作品だけに新たに読まれて岩波などの訳文と読み比べるのも良いかもしれません。この企画は非常に好感が持てます。何より敬遠されていた古典をこれだけ読みやすく、親しみやすくした光文社には脱帽しますし、訳された訳者にも脱帽します。
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