![雨あがる 特別版 [DVD] 雨あがる 特別版 [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/21EB85SYBQL._SL500_.jpg)
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商品の紹介 黒澤明が生前から温めていた企画を、黒澤組の助監督小泉尭史の手によって映画化。原作は山本周五郎の短編。享保時代、心やさしい三沢伊兵衛(寺尾聡)は剣術の達人ながら人を押しのけることができず、仕官の口もままならない浪人生活。妻たよ(宮崎美子)と共に旅を続ける。 雨の続く季節、川どめにあった彼らは、とある安旅籠に長逗留することになった。旅篭には行商人や農民、飯盛女など、庶民の活気にあふれている。三船史郎の殿様ぶりも、そのユーモラスな豪快さで父親の故三船敏郎を思わせて微笑ましい。寺尾の剣さばきの確かさ、宮崎の貧しくとも気品のある立ち居振る舞いの美しさ、旧黒沢組の総力を結集した美術の見事さ。まさに黒沢の意図したとおり、見終わってさわやかな気持ちになる作品だ。(堤 昌司)
クチコミ情報
美しい映画。ざーざー雨の降る中を渡し場へ向かう侍がひとり。男に寄り添うように流れる音楽。この渋い旋律が好いの。雨の音も好い。
渡し場には広重の絵に出てくるような船人足の男達が数人。うらぶれた宿の中には貧しさの漂う薄汚れた老若男女が多数居座り、腹掛けをした裸の子供たちが駆けずり回り遊んでいる。彼らの顔や髪型、衣服、所作、画面に映し出される諸々を見逃すことのないように目で追っている。
夫婦のいる部屋の様子が映し出される。行燈のぼんやりした灯り。部屋の隅にきちんと畳まれた布団。壁を背に侍の妻らしく居住まいを正し凛と座る妻。
日本情緒溢れる枯葉色の落ち着いた色調の画面にいつしか引き込まれていく。
薬師丸ひろこじゃないけどコレこそ「kaikan!」だね。
ストーリーも静かで淡々とした雰囲気の中に展開していく。
やがて雨は上がり、晴れ渡った空の下、川が流れ、青々とした木々が広がる中を、叶わぬ仕官に傷心の思いを抱き、それでも未来に希望を託し彼の地を後にする夫婦。やがて吉報がというところで終わっている。
折り目正しいきちんとした、心の中に爽やかな風が吹くような美しい映画だと思う。
黒沢明映画を継承しただけではない黒沢明映画の根底に流れていた清らかさが、この映画にも感じられた。
始まりが雨のシーンというのも黒沢明映画によく使われた雨や風を思い起こさせる。
自然、人の良心、武士の魂である刀を通して、美しさが表現されていると思う。
そんな中で一番感じ入ったのは、大雨による川の増水で、
足止めされた様々な人達が雨をしのいでいた宿でのシーン。
皆の中にとけ込めず、それを怒りで表わす女性を浪人(寺尾聡)が「まあまあ」となだめるが、
女性の機嫌は直らない。
そこで、その場を和ませようと一芸を見せ、その場を明るくしようとする人々。
まるで、「人の心を解きほぐそうと思ったら、口で言ったって伝わらない。
心と心で通じ合わなければ。」と言っているよう。
そして、女性の心は少しほぐれる。
心を通わすことを心得ていたのは、現代よりもむしろ昔の人々でそこから学ぶことは多い。
このシーンは黒沢明映画を継承しただけのものとは違う様な気がした。
遺稿に命 こころ晴れ晴れ 雨あがる。『長雨に 夢の酒盛り 懸け試合 主選べぬ 無銘の刃(やいば)』
恥や誇りを主張しない自尊心、古き良き日本人を知る!山本周五郎の原作に黒澤明の脚本という、誰が訊いても「最後の黒澤作品」
という印象を拭えない作品ですが、最近「博士の愛した数式」まで観て、
小泉堯史監督の作風を理解してみると、意外にも当時観たときには、処女作
として黒澤明へのレクイエムでありオマージュであると感じていた、全体に
漂う静かでゆったりとした時間の演出や、丹念に記録されたリアルな雨の
描写や繊細な山河の映像は、黒澤明へのそれではなく小泉堯史監督自身の
作風であることに気が付きます。
つまり、この作品は話題性としてのビックネームやキャッチフレーズで翻弄
されてしまいがちですが、処女作にして今なお貫かれている、自然の流れに
逆らわない、人間の機微をみごとに映像に定着させている精緻な作品である。
これをゆったりとした気持ちで眺めていると、ここに登場する様々な立場の
人々、不自由だらけで決して幸福ではないけれど、その思いは説明などなく
ても理解しあえる情緒で繋がっているという安心感。人情を押付けない謙虚
な自尊心の在り様など、古き良き日本人を見て、少々嬉しくなってきます。
題名どおり晴れ晴れとする映画題名どおり晴れ晴れとした気持ちになりました。
主演の寺尾聡さんは、思いやりがあって剣の腕も確かだが不器用な浪人を
宮崎美子さんはそれを支える妻をうまく演じています。
私は黒澤明監督作品はまともに見たことがなかったので
これを機にみていこうかと思っています。
見たことがある方にとっては期待しすぎての酷評なのではないでしょうか?
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