![たそがれ清兵衛 [DVD] たそがれ清兵衛 [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/41W6MHR6N8L.jpg)
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商品の紹介 時は幕末、庄内地方の小さな藩の下級武士・井口清兵衛(真田広之)は、ふたりの幼い子どもと老母の世話をするため、勤めが終わるとすぐに帰宅することから「たそがれ清兵衛」と同胞たちからあだ名される冴えない男。しかし、幼なじみ朋江(宮沢りえ)の危機を救ったことから、実は剣の腕が立つことが世間に知れてしまい、ついには藩命で上意討ちの討ち手に選ばれてしまう…。 時代小説の大家・藤沢周平の短編『たそがれ清兵衛』と『竹光始末』『祝い人助八』をベースに、これが時代劇初演出となる巨匠・山田洋次が監督。当時の時代考証を綿密に行いつつ、ささやかな家族愛や忍ぶ恋心、そしてダイナミックな殺陣シーンなどを見事に具現化している。人間本来の美しい心のありようを、決して押し付けがましくではなく、優しくささやかに問いかけてくれる、日本映画でしかなしえない必見の秀作。真田の素朴さと宮沢の清楚な美、両者の好演も特筆ものである。(的田也寸志)
クチコミ情報
美しい映画セットとロケ地がこの上なく美しい。カラーを活かせ切れなかった黒澤明の『乱』と『影武者』より美しい。 黒澤監督の白黒侍映画は、 1,白黒の映像 2,日本の美 3,侍映画 の頂点の一つ。美しさを作り出したのは二科展に二回入賞した黒澤の絵心に間違いない。 美しさを感じる心と繊細であり清濁併せ呑む五感がある芸術家でなければ映画でも美しい作品を作れない。 寅さん映画という外見をしていながらも芸術家の心を持つ事を山田洋次はこの映画で示した。『椿三十郎』のリメイクを作った森田芳光とは根本的に違う。
主人公井口清兵衛と朋江の立ち居振る舞いと行動の美しさは武士道の賜物。信義、礼儀、潔白、質素、倹約、愛情、忠誠、名誉、等の言葉が二人の指針になっているのがよく分かる。
冨田勲の音楽も美しい。『新日本紀行』のテーマ曲を作った腕前を発揮した。 黒澤映画の音楽は映像と合っているが、映像と比べると見劣りする。やはり画家だから映像で語らせようとしているのが分かる。 この点も『たそがれ清兵衛』を観ると改めて分かり新鮮な驚きだった。
真田、宮沢、田中泯は多くの方が書かれた様に素晴らしい。 田中泯は雰囲気や表情は文句無しだが喋りが少し苦しい。だが『メゾン・ド・ヒミコ』での「あなたが好きよ」を聞けば進歩したのが分かる。並の演技者ではない。 終盤、上意討ちの場面、余吾が清兵衛と語ってる間は影から出ない。余吾が光の中に入るのは抜刀してから。刀と殺人でしか語る事が出来ない侍の悲哀と無駄。殺陣の見栄えの良さだけの場面でない。余吾の「これからは侍の時代ではない」を強調している。 素晴らしい。
欠点は山田が30代か40代に撮らなかった事。
美しい映画である。佳作。
何回見ても好きな映画。あらすじを公開してしまいそうで感想を書くのは難しいです!
田中さんの鬼気迫る迫力にはまったく脱帽。
『やっぱりおぬしが来たか』と、相手の実力を認めるあたりが大物ですね。
お互いつらい目を生き抜いてきたもの同士、和やかなムードになりかけるのですが、
清兵衛が何気なく漏らした言葉が善右衛門の誇りを著しく傷つけるのです。
暗闇の中で光る眼。
そのあたりからが圧巻で、何度見ても興奮します。
静かな哀愁真田広之よいですね。渋い。
貧乏で謙虚、欲のない武士、しかし剣の腕は一流。
静かに哀愁漂います。
哀愁と優しさに満ちた時代劇 日本に存在する著名な各映画賞を総ナメにした、山田洋次監督の初時代劇作品。
時代性の捕らえ方、2時間という上映時間の中での起承転結、老若男女問わずの分かり易さなど、ハリウッドやアニメにばかり目が向きがちな邦画界の面々は、括目して山田技法を学ぶべし!
物語の舞台は、幕末の東北の小藩「海坂藩」(モデルは米沢藩らしい)。
そこで平侍として暮らす井口清兵衛は、労咳で妻を亡くし、幼い二人の娘と、ボケの始まった母親と4人で暮らしている。生活の貧しさから内職に勤しむ必要もあって、清兵衛は毎日勤めを終えると、同僚からの遊びの誘いも断って、家路につく生活を送っていた。そんな彼の事を、同僚は「たそがれ殿」と呼び、変わり者扱いしていた‥‥‥。
こんな武士が本当に居たのかどうか、その資料の少なさから定かではないようですが、外見の貧しさがすなわち、内面の貧しさではないという一本の筋が、ヒシヒシと伝わります。そして、清兵衛の幼馴染・朋江が登場し、山田監督お得意の、純粋過ぎる位に純な恋愛模様が描かれます。
個人的には、宮沢りえという女優は余り好きではないのですが、それは私の色眼鏡の度合いが強過ぎるだけで、可憐で優しく芯がある朋江像を、良く演じていたのではないでしょうか。惜しむらくは、ラストの泣き崩れるシーンとか、ね。この辺がもう一段、上手い演技だと感動の度合いが増すんですけど‥‥‥。
各映画賞の新人賞を多数獲得した、これが映画初出演とは思えない、前衛舞踏家・田中泯氏の演技が、実に素晴らしい。一見すれば、怖さとか不気味さが目に付く役柄なのですが、そんな風に一括りに出来ないような哀愁が、その立ち居振舞いから溢れています。清兵衛との死闘一連と、その結末における一人芝居は、本職:前衛舞踏家の面目躍如たる顔が見えたような気がします。
そしてそれをわざとらしい芝居に見えないよう、実にリアルな演出で彩った、殺陣シーンが初撮影とは思えないような山田監督にも、拍手を贈りたいですね。
画はビスタサイズのスクイーズ収録。昨今の映画はCGが溢れ、デジタル編集が可能なハイビジョンカメラなどで撮影されていますが、本作品を見て「フィルムは良い!」と感嘆の声を上げてしまいました。
本作もCGにて作成された場面は当然存在しますので、何らかのデジタル処理が施されているとは思うのですが、画面の落ち着きというか、空気感を伴う細部のぼやけ方が、やっぱりCGはCGであって、フィルムには敵わないなぁと感じました。
この映画は明暗のコントラスト、特に中間の色合いがポイントです。
音は、DD5.1ch、DTS5.1ch、DD2.0chの三つを収録。
音場感や低音感、そしていつも気になるDD5.1chとDD2.0chが両方収録されているソフトにありがちな、DD2.0chの収録音量の絶対値が、DD5.1chよりも低く聞こえる(ボリューム位置を固定したまま、音声をDD5.1ch→DD2.0chに切り替えると、スッと音が小さくなる)現象がなかったので、DD2.0chの方がより自然な音と感じました。
生活描写の各種SEなど、サラウンドの使い方も上品で、腰の据わった印象です。
貧乏ざむらい真田広之主演です。宮沢りえが後添えとして出ています。山形県庄内藩が舞台です。学問もあり、剣にも優れているが、認知症の母と娘2人を抱え、妻には先立たれ、石高も少なく貧しいけれども、満ち足りた生活を送っている武士の話です。この武士の生き方が心を動かされるものがあります。それが、家老の命令で、ある人を斬りに行かなくはいけなくなります。断るのですが、武士社会で断れず、斬りに行くことになります。このときの相手も、武士社会の犠牲者みたいな人間でそんな2人が切り合うシーンはジーンと来ます。武士社会の話ですが、現代のサラリーマンや官僚社会の問題と同じテーマがはめ込まれています。とても面白く、社会的な寓意を含んだ映画でした。
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