![60歳のラブレター [DVD] 60歳のラブレター [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51PjA0QmhbL._SL500_.jpg)
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クチコミ情報
30年前のラブレター住友信託銀行が毎年行っている映画タイトルと同名の募集企画、その手紙の中から実際のエピソードをピックアップして、『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズ・『キサラギ』の古沢良太が1本の映画にまとめあげた熟年ラブストーリー。企画ものの映画というのはおエライさんたちの意見が反映されやすいせいか凡作に終わるケースが多いのだが、本作品に関してはいい意味で期待を裏切られた感じだ。
夫の退職を期に離婚を決めたタタキアゲの橘孝平(中村雅俊)と世間知らずで引っ込み思案の妻ちひろ(原田美枝子)、糖尿病の夫・松山正彦(イッセー尾形)と一緒に魚屋を営んでいる妻・光江(綾戸智恵)、そして、妻と死別後娘と二人暮らしの内科医・佐伯静夫(井上順)と佐伯に好意を寄せる売れっ子翻訳家・長谷部麗子(戸田恵子)。微妙に絡み合った三組三様のこわれかけた夫婦(もしくは恋人)関係が、1枚のラブレターによって見事に再生するという感動ストーリーに仕上がっている。
30代の脚本家と監督ということで危惧された熟年の心理描写などには、「お前、見たんか?」とこちらから突っ込みをいれたくなるほど心憎い演出がされている。多くの人が指摘しているように、橘と佐伯それぞれの一人娘(星野真理・金沢美穂)の鋭い観察眼に大人たちがしてやられるシーンなどに、その“若い目”が生かされているのは当然としても、還暦を迎えようとする人なら必ずや背負っている人生に対する疲労感や悲しみ、後悔の念などがにじみ出たシーンが真に迫っているのだ。
実在の妻から夫へ、夫から妻へ送られた約9万通の手紙から取捨選択されたエピソード集だけに、そのリアリティも半端ではなかったということなのかもしれない。各エピソードのつなぎ方の滑らかさなどは熟練の域に達しており、自己紹介を兼ねた主要登場人物6人のモノローグを入れたタイミングも絶妙。フェミニズムよりの(公私混同もはなはだしい)バッシング評も散見されるものの、『Always・・・』(1の方)で泣けた人なら必ずや涙腺がやられるラストのお涙頂戴3連続攻撃などは、もはやこの脚本家の得意技といえそうだ。
孝平のラスト・シークエンスが途中のカットでネタばれしてしまっていたのはご愛嬌として、エンディング・ソングも(どうせだったら森山良子などという部外者ではなく)綾戸にブルースを歌わせても良かったのでは・・・などと勝手に思ったりもしたのだが、本作品が上半期邦画戦線で今のところ頭一つ抜け出していることは間違いなさそうだ。
人生これから登場する夫婦(カップル)はタイプの違う3組ですが、美妙に接点があります。軸となるのは中村雅俊・原田美枝子のカップルですかね。
「子供の目から見た主人公たち」という視点もあって、これがじつによく描けている。母親に積極的に離婚を勧める娘のキャラクターが、いやみなく日常の実感を伴って描かれているのには感心しました。
また、熟年の心理描写も心憎い演出がされています。60歳(定年)を迎えようとする人、した人なら必ずや背負っている人生に対する疲労感や悲しみ、後悔の念などが滲み出したシーンに6人の役者達の上手さもあって真に迫ったものがありました。
深川栄洋監督は、最近注目の監督の一人ですが、正攻法というかオーソドックスな撮り方をするなか、中村雅俊が、かつての顧客に営業にゆき大会社の後ろ盾がないことをあからさまに言われてしまい疎外感につつまれるシーンでは、階段に座り込む中村雅俊を上から俯瞰ショットで狙うとか、佐藤慶演じるゼネコン会長の登場シーンで、カメラは本人を写さず会議室内をパンしてゆき車椅子の音のみが響くとかの、ハッと思わせるシーンを入れ込む巧さがあります。ただ、俳優の顔アップシーンが多いのはちょっと気になりました。
それぞれのエピソードに手紙が登場します。登場人物たちは携帯を持っていますが、シチュエーションとして手紙である必然性に納得させる自然さがあるし、やはり、手紙にはメールとは違った伝えるタイミングや『間』があるから、更なる感動があります。
個人的には、中村雅俊演じる夫については、「なんだかなぁ」といった思いも、正直なところありました。でも、ラストは花のない場面から、一面の花咲く○○○○○畑になる深層風景演出もあり、ファンタジーととらえましょう。
夫婦・恋人同士、互いに「ありがとう」と言ってみましょう「ありがとう」。
わずか5文字の言葉を、どうして今まで伝えられなかったのか。
恥ずかしがったり、当然・当たり前と思ったり、はたまた面倒に思ったり。
言わずに済んだ時間は、実は、奇跡のような幸運に恵まれていたから
成り立っていることを教えてくれる映画です。
エピソードは3つあり、そのうち魚屋を経営する夫婦のエピソードが特に良かった。
糖尿を煩う夫に「とうにょう」と罵りながらウォーキングに付き合ったり、
60歳の誕生日プレゼントに夫があこがれていたギターを贈ったり。
女性のほうも意外と素直になれないんだなぁ、と思いつつ、互いに互いを
思いやる姿が描かれていました。
この夫婦を演じるイッセー尾形と綾戸智恵も相性ばっちり。良い感じです。
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