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Kazuo

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Rikyu [VHS] [Import]

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Rikyu [VHS] [Import]
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Yojimbo [VHS] [Import]

Akira Kurosawa Toshirô Mifune Eijirô Tôno Tatsuya Nakadai Yôko Tsukasa Isuzu Yamada Daisuke Katô Seizaburô Kawazu Takashi Shimura Hiroshi Tachikawa Yosuke Natsuki Kamatari Fujiwara Ikio Sawamura Kazuo Miyagawa Ryûzô Kikushima Tomoyuki Tanaka 
Yojimbo [VHS] [Import]
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Urusei Yatsura TV Vol 12 [VHS] [Import]

Kazuo Yamazaki Keiji Hayakawa Fumi Hirano Toshio Furukawa Saeko Shimazu Ichirô Nagai Kenichi Ogata Natsumi Sakuma Kazuko Sugiyama Shigeru Chiba Akira Kamiya Issei Futamata Tarako Shinobu Adachi Rumiko Takahashi 
Urusei Yatsura TV Vol 12 [VHS] [Import]
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舟木一夫 芸能生活45周年記念コンサート 2007.1.20 新宿コマ劇場 [DVD]

舟木一夫 
舟木一夫 芸能生活45周年記念コンサート 2007.1.20 新宿コマ劇場 [DVD]
定価:¥ 5,000
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Hdnet Fights: Fedor Returns (Ws Sub) [DVD] [Import]

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Hdnet Fights: Fedor Returns (Ws Sub) [DVD] [Import]
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いつなんどき誰とでもオッケー!

どういう経緯なのかオリジナル・テーマでの入場シーンも収録の本DVD、イベントの記録としての臨場感は入場曲が差し替えられたDVDとは比べ物にならない良い品です、

全8試合、190分収録、英語による実況・インタビュー付き、

やはり面白いのは三崎秋山戦、
勝負としては文句なく三崎の勝利、
ところが記録上でノーコンテスト扱いになってしまった原因はとりもなおさず三崎本人の格闘家として未熟さだとおもいます、最初のパンチで秋山がひざを落としたところで三崎はためらわずに組み付いてチョーク(もしくはそのほかの締め技)にいくか、マウントをとった上でのパウンドで決着をつけるべきだったと考えます、ヒョードルなら速攻でチョークを狙ったでしょう(vs藤田を思い出すべし)、

なにごとでもそうですが、普段の癖は隠せません、この時点での三崎のトレーニングでは秋山がひざを落とした瞬間に組み付くような動きは身体に染み付いていなかったのだと考えます、

もう一つのハイライト、ヒョードルVSホンマン、組んで倒すのは難しいと判断したヒョードルが下からの腕ひしぎを鮮やかに決める臨機応変さ(試合前のインタビューでヒョードルはまずテイクダウンを取りたいと発言)に私はヒョードルが現在望みえる最も完成された総合格闘家の印象を受けます、かつて秋山はVSジェロム・レバンナでまったく歯が立ちませんでした、秋山の強さがあくまでも同体格のみに通じるものだったことが証明されたわけですが、ヒョードルの強さが相手を選ばぬ別格な水準であることがわかります、


すごい

すげー、各選手の入場シーンが入ってる、三崎和雄や川尻達也の入場シーンかっこいーねー、そしてこの、やれんのか?みごとやってくれました。

素晴らしい!

はっきり言って買いです。三崎、秋山の戦いや全ての入場シーンなど見れます!煽りはなし。そして普通にDVDでみれます!興奮するのは当たり前で、最後に、やれんのか!

まさにやれんのか!!

FEGにDVD発売について問い合わせたら、「予定無し」との事で即購入しました。結構古い家のDVDプレーヤーでも問題なく再生できました。三崎vs秋山のヒリヒリした緊張感、PRIDEファンが大挙集結したさいたまスーパーアリーナの雰囲気が伝わる一本だと思います。

三崎和雄!

やれんのか!やっちゃった!
試合の後でうやむやにされてしまった歴史に残る試合をぜひみてください。
どこからどうみても四点ポジションじゃありません!ちなみに実況(?)は英語ですが、セコンドの声がかなり拾えているため、臨場感がありました。
まだ車載のプレーヤーでしかみていませんが、再生できるかどうか、十分にご注意ください。
リーズナブルだし買いだと思います。



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Pride: Bushido 12 [DVD] [Import]

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Pride: Bushido 12 [DVD] [Import]
定価:¥ 1,411
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日本人は強かった

オープニングが収録されてますが、武士道のテーマではなくPRIDEのテーマが上から被せられいて、会場の音がほとんど聞こえません。
試合も同じで英語の実況が被せられてて会場の音はほとんど聞こえない。
WOWOWのUFC中継以上に会場音声が絞られてる為、臨場感は0に等しいです。
ただ、映像だけは凄くキレイです。試合も白熱したものが多く、良い大会だったと思います。



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サボテンの花

財津和夫 
サボテンの花
定価:¥ 3,045
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懐かしさはあるが・・・

TULIPファンなら思わず懐かしさで再度聞いてみたくなる曲ばかりです。でも声は昔の声ではないですね。。残念ですが。
財津さんの声がかすかすに感じてしまいます。
そこだけが残念だな。。。


昔からのファンにも新しい財津ファンにもお勧めの一枚

昔からのチューリップ・財津ファンには、世間ではそれほど知られていないけれど、ファンに愛され続けたコンサートでの名曲が、オリジナルアレンジに近いアレンジで収録されており、そこに財津さんの人間的深みを帯びた現在のボーカルが乗っているのでお勧めです。

「サボテンの花」「青春の影」で初めて財津ファンになった新しいファンの皆さんには、この他に地味でも良い曲が沢山あることを感じて頂けると思うのでこれまたお勧めです。

古い曲では30年近く前の曲もありますが、メロディー、歌詞共に全然古びて聞こえないことに、改めてシビれています。

財津さんサイコー

高校時代がチューリップ全盛期の私にとっては、あの頃を思い出すいい曲ばかりです。

財津サイコー

いいですねー 財津さん。
高校時代にチューリップ全盛期であった為、何度聞いてもあの頃を思い出します。



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ベスト・アルバム

財津和夫 
ベスト・アルバム
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ナイス・ミドル・エイジのアルバム

 財津さんは、やはりチューリップ。しかし、このアルバムで、彼は見事な中年の雰囲気を醸し出してくれています。
 「青春の影」と「サボテンの花」はチューリプ時代の曲ですが、大人っぽく安心して聴くことができるのは、僕も同じように年輪を重ねてきからだと思います。「償いの日々」などは、演歌に聞こえてしまいそうなんですが、彼が歌うと大人の歌です。ミドル・エイジのナイスなアルバムです。


チューリップ 財津和夫のソロベスト

ベストでどの曲もすばらしいが、大ヒット曲は収録されていない。ついでにどうかと思うが。1の償いの日々と6の今だからはデュエットしている。今だからはスローバージョン収録。サボテンの花もアレンジが違う。青春の影はオリジナルよりもダイナミックだ。全体的にミドルテンポの曲が多い。しかし、楽曲はすばらしい。メロディーメーカー財津の実績を知る上では最適。

コンサートツアー2004THIS FALLを振り返って

今回4度コンサートに出かけましたが、4曲目の‘冬のメインストリート’がとても気に入って早速購入しました。ライブでは財津さんとバックの伊豆田さんのハーモニーが最高で、とてもきれいで明るくてちょっぴりせつない感じが繊細に表現されていました。これから向かう季節'冬’にとてもぴったりです。16年以上も前に発表された曲とは知りませんでしたが、ちっとも古さを感じさせずとても新鮮な印象を受けます。名曲‘青春の影’も収録されていて、20004年ツアーの思い出として、最高の一枚になりそうです。

ツアー2004を振り返って

4度行った今回のツアーでとても心に染みた‘冬のメインストリート’が入っているだけでもう、楽しみで楽しみで仕方がありませんでした。
ライブでは、バックボーカルを務めた伊豆田さんとのハーモニーが抜群で、はじめて聞いた曲でありながら、頭の中でぐるぐると鳴りっぱなしでした。これから向かう季節‘冬’に向かって、とてもお勧めの曲です。ぜひ多くの方に聞いてほしいです。



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財津和夫の曲たちI 〜究極!財津和夫の名曲ここに集結!! ソロベスト〜

財津和夫 
財津和夫の曲たちI 〜究極!財津和夫の名曲ここに集結!! ソロベスト〜
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ナイキ ユース KAZUO シグネシャーモデル09 BT0567(001):少年軟式 ブラック(001) 78cm・580g平均

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ナイキ キッズ KAZUO シグネシャーモデル09 BT0565(007):キッズ

ナイキ キッズ KAZUO シグネシャーモデル09 BT0565(007):キッズ
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商品の紹介
松井稼頭央選手シグネシャーモデル!ソフトで握りやすいポリウレタン製グリップテープ採用です。●少年軟式野球用金属製バット(キッズ用)●メーカー名:ナイキ(NIKE)●メーカー品番:BT0565●カラー:シルバー(007)●サイズ:70cm・500g平均●直径:63mm●ミドルバランス●ポリウレタン製グリップテープ※バッティングセンターでは特殊ボールを使用しているため、打球部がへこんでしまいますので絶対にご使用しないで下さい。※メーカーからの取り寄せとなりますので、2~3日(平日)お時間をいただきます。


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ナイキ KAZUO 松井シグネチャーモデル08 BF1182 右投用:軟式 ブラック(001)

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夜想曲集:音楽と夕暮れをめぐる五つの物語

カズオ・イシグロ 土屋政雄 
夜想曲集:音楽と夕暮れをめぐる五つの物語
定価:¥ 1,680
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初の短編集

カズオ イシグロの初の短編集。
内容は他の人たちが、必要十分に説明しているので、、。

要約すると、
新しい人生のスタートをするために、
持ち物を取り替える人たちの話。
顔だったり、妻だったり、謙虚さだったり、。
どの作品もこっていて、
くすっと笑いつつ、
すこし苦い後味だった。

正に、登場人物達が、
夜に回想する話なのだろう、、。


連作(?)短編!

原題は「NOCTURNES」となっているのですが確かに良いタイトルで、この連作短編(いわゆる普通の連作短編ではないが、私には連作短編に感じました)の通しタイトルとしてベストだと思いました。


往年の大歌手でスターであり、ベネチアでギター奏者として生計をたてる主人公の母と東欧に暮らしていたときからのファンである老歌手との1夜のサプライズセッションの顛末を描いた「老歌手」

大学時代の親しかった友人夫婦の家に泊まりに行く1人やもめの47歳の英語教師として食いつないできた男。友人は仕事に成功しているが何故かいつもは仲の良い夫婦に訪れたささやかな危機的状況に陥った時期に来てしまったことから始まる変な時間の変なやりとりを描いた「降っても晴れても」

プロを目指すまだ若いギター奏者が姉の故郷の田舎のカフェを手伝うことで知り合ったミュージシャン夫婦との交友を描いた「モールバンヒルズ」

売れないジャズサックス奏者のとある入院に伴って生まれたセレブレティーとの不思議な展開を、不思議な場所で描いた「夜想曲」

若いチェリストと不思議な年上の魅力的アメリカ人女性との出会いで生まれた奇妙な師弟関係を語る「チェリスト」


もう少し詳しく書きたいのですが、どの作品もやはり素の状態で味わっていただくのが最も美味しいと考えさせられる作品、やはりイシグロさんは面白いです。


それでも、やはりどちらかというと私の好みは長編ですし、「日の名残り」、「私を離さないで」、「遠い山なみの光(昔のタイトルは「女たちの遠い夏」)」なんかを読んでしまっているので、その期待が大きくなりすぎた分、少しだけがっかりもしてしまいました。ただ、もちろん素晴らしい作品です。

イシグロカズオ作品の静かなトーンが好きな方にオススメ致します


人生の移ろいやすさと音楽を描く味わい深い短編集

最初、読み終えたときには「イシグロ氏にしては通俗的な作品集だなあ・・」と思いましたが、
やがて表面上の軽さとはうらはらに、なかなか内容の深い短編集だと気づきました。

登場人物は過去の成功を懐かしんだり、将来の栄光を夢見たり、
皆、いささか寂しく微妙な立場に立たされています。
音楽業界で成功するため整形手術を試みる、才能ある中年サックス奏者、
シンガー・ソングライターを夢見る若者と初老の音楽家夫婦、
ベネチアで不思議な年上の女性からチェロの手ほどき(?)を受ける青年など、
プロの音楽家として発展途上だったり、盛りを過ぎていたり、
俗世で成功していても空虚さを抱えていたり、と人生の縮図のような群像です。

イシグロの手にかかると、こういったはかなく、滑稽にも思える人びとの姿が
音楽の持つ魔法の力で、普遍性と一抹の哀愁を帯びて浮かび上がります。
そして音楽という天上の美に触れた彼らの人生が、
新たな意味とともに、夕暮れ時の光に優しく静かに照らし出されるのです。

どの短編にもそれぞれの味わいがありますが、個人的には二番目の『降っても晴れても』の
何とも絶妙なユーモア(ビリー・ワイルダーの映画みたい)に思わず声を出して笑いました。
こんなほろ苦いドタバタ喜劇も書ける人だったんですね。




室内楽のソロチェロのような小説。静かに胸に迫り来る

カズオ・イシグロの作品は初めて読みました。

静かな小説で、ストーリーもドラマチックな抑揚はありません(「夜想曲」という作品はちょっとあり)。それでいて退屈しないのは、しっかり心をつかまれていたからなのでしょう。作品の登場人物は、円熟期を過ぎ、落ちていく自分に葛藤を感じ、なかば諦めをもっています。人生を一日にたとえるなら、夕日が落ち、夜が始まる時間帯です。「夜想曲集」というタイトルは素敵な表現です。傍からみると、落ちぶれる人々ですが、悲壮感を感じさせません。私たちが、夜になったことからといって、悲しむことがないのと同じです。

あとがきを読むと「大きく影響を受けた作家の一人にチェーホフをあげている」というのがありました。「チェーホフ作品のように、ドラマ性や落ちがなく、人生の一瞬を切り取ってみせたような作品だ」と評されていました。この一文がこの本を表すのに一番ぴったりだと思います。


最後には深く感動

このところミステリ小説を多く読んでいたせいかもしれないが、最初の一編、二編は、オチのないラストにちょっと不満が残った。しかし、読み進めるうちに、短編間の繋がりに気づきはじめ、全体のテーマも見えてきて、それぞれの登場人物たちの他にどうしようもないとしか表現しようのないような心情も伝わってきて、深い感動へと繋がっていきました。
どの短編も設定が素晴らしいです。もう小説の設定なんて出尽くしたような現代で、よくまあ、こうも意外性のある設定ができるのかと思いました。翻訳文は土屋さんなので、安心して読めます。



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日の名残り (ハヤカワepi文庫)

カズオ イシグロ Kazuo Ishiguro 土屋 政雄 
日の名残り (ハヤカワepi文庫)
定価:¥ 798
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もし、あの時

毎日、毎日の積み重ね。「もし、あの時に」と、
別の人生の可能性を思ってしまう。言い古さ
れた表現ですが「ボタンの掛け違い」。
哀愁とユーモアで包まれた、人生の晩秋の深
い思いの、何度も読み返してしまう作品でした。


英国の小説

 作者名がカタカナだったので、日系二世か日本人が英語で書いた小説かなと思って、手に取って見た。作者は五歳のとき英国に渡っているから、英国の言葉、文化のなかで育っているのだろう。本作品でブッカー賞(英国最高の文学賞)を受賞している。思考や感性や生活習慣も英国に適応していることが窺われる。日本的な面がないかと読んでみると、語りの調子が日本的な気がしたが、読みやすくするための訳者の熟達した技なのかもしれない。大雑把な推測であるが、英国貴族の生活を執事が語るという手法は平安時代の宮廷生活を女官が物語るのに似ているのではないかとも思った。
 この物語は日本のものとは違って英国流のユーモアがある。余裕(遊び)があるから解釈の幅が広い。仕事と理想(空理)に生きる男(執事)が現実において女性(女中頭)の心理を理解出来ない滑稽譚と見ることもできるだろう。私はその滑稽さは好ましく、共感出来た。


水になりながら読む

カズオイシグロ作品を読むときには、私はストーリーは
追わない読み方をする。
(ストーリーがつまらないという意味ではない)
これは意識的にしているのではなく、呼吸をするように自然に、
自動的に文章の流れに乗り、静かなリズムやメロディを体感する形に
なってしまうから結果的にそうなってしまう。

非常に静かで体感的な文章だと思う。
陳腐な表現になるが、この作品に限らず
どの作品にも「透明な悲しみ」様のものが
最初から最後まで、静かにヒスノイズのごとく流れている。
なんというのか、この人の文章を読んでいると
さまざまに流れている冷たい水の特性そのものを味わっている感覚になる。
それを見ていて、見ている側がそのものになっていくようだ。
動いている洗濯機をなんとなく見ていてトランスに入っていくみたいに。

こういう文章を味わう読書ができる作家との出逢いは非常に稀で、
個人的には成人してからは5,6人程度。
しかも、洋の東西を問わずカズオイシグロの文章の玲瓏さは極上である。

原文でも同じ感覚を得られるだろうかと原書も並行して読んでみるのだが、
やはり日本語でかんじたままにかなり近い独特の文章世界を感じる。
彼の文章の持つ気のようなものを極力壊さない形で日本語に映していく
翻訳者の方の力量もすごいなと同時に思う。

こういう事を書いて、この作品のレビューとしてなりたつかどうかは別として、
この作家との初めての出逢いがこの作品だった。
そして、この作品からカズオイシグロを読み始めたのは
大正解だったと思うので書いた。


笑える・哀し……アイデンティティクライシス

老いた執事が主人に休暇を貰い、自動車旅行に出て半生を回想する話。
第二次大戦頃は名士の尊敬する主人に仕え、第二次大戦前後の政治局面を決定づけるような会議がその屋敷で行われる中、ただ「執事であること」「主人の至福のときが、自分の人生のゴール、至福」ってな価値観を貫いた執事の中の執事、スティーブンスの物語。
栄華を極めた屋敷ですが、主人亡きあと、アメリカ人に買われて、使用人もわずか四人という祭りのあとな状況説明がプロローグであり、あとは旅の六日間が描かれているけど、道中浸すら回想ばかりしております。
自分の目標の執事だった父上がだんだんトシで仕事できなくなったこと、そして相愛であったのに、執事であるという生き方のために犠牲にした、ミスケントンとの恋……
この執事の語りは
「謙虚な口調のウラの誇り
・流麗な表現(多分原文じゃさぞ格調高きクイーンズイングリッシュが用いられてるんだろう)
・執事の美学
・理論武装」
のキーワードにつきる。
文章自体は非常に拡張高い美文。なんだけど、スティーブンスの語りはとても不正直なんですよ。
「人が減って、ミスが増えた」って長々述べるけど、述べるほど「あぁ、亡き父と同じ『老いによって、自分の唯一の矜持最高の執事として働き続けていること』を失いつつあるって自覚してんのね」と伝わって、その理論武装がほんと悲しいけど……いとおしいんだなぁ……
また、能力云々の前に、アメリカ人の現主人に買われた時点で、彼はそもそも「英国型執事」であることを求められてないんだ。今の主人は「旧家の名執事を持ってる」ってのがいいだけ。全くの成金なんだもの。

物語中で彼は「品格というのは結局、他人の前で服を脱ぎ捨てないことに尽きると思います」って言ってるけど、これは己を抑制する執事の美学であると共に自分が周囲の人間にとって、読者にとって「信用できない語り手」であるという著者の仕掛けなんじゃないかなぁと思います。

さて執事であることを失いつつある彼は自分の人生に疑問を呈し始めます。「主人の望みを最大限に叶え、政治的な話は執事の語るところでない」って生き方は本当に正しかった?
……アメリカ型自己実現の価値観的じゃ「個のない無益な人生」ですよね。邸内でぶたれた「私利私欲から智謀に走らないやり方を我々は品格と呼び未だ重んじているのだ」っていう美しいけど愚かなイギリス人の演説シーンはのちのスティーブンスを暗示しているようにも見える。
でもスティーブンスの語りの含蓄は、この「執事としてあるべき自分」と「本来のミスケントンを恋い父を愛す自分」との長年の乖離に培われた自己矛盾の病だと個人的に思います。それが彼の品格になってるとも

ラストシーン、スッティーブンスは、自分の老いや、人生の欠落をようやく少しだけ吐露します。
そばにいる初対面なのに、ジョークを連発しうちとけてる(とスティーブンスが類推する)若者を横目に、
(あ〜夜なのに、これから朝が始まるみたいにはしゃいどる(←人生の夜だが、今を始まりにもできる、とスティーブンスは考えるのですね)あれはジョークの力かも、自分もジョークを言えるようになって主人を感服させてやろう(英国価値観→アメリカ価値観、を含むような、本人の価値観の転換をし残りの人生を懸命に生きようじゃないか。という心情吐露なのでしょう))なんて考える彼ですが、これ、希望のシーンじゃない。彼は、もう能力落ちてる老人で老いが確実に仕事を阻害してるんだもの。主人は執事とはなにかも理解してない男で、スティーブンスは結局執事であるという誇りと美学は棄てられないのだもの……
(なお、上記のように人生を朝〜夜に例えるのは、「最も人生で輝かしいのは人生の正午(中年期)とのユングのセリフに端を発す発達心理学も念頭に置いてと思われます。類似のセリフがさりげなく文中に類似のセリフも出てくるし)
という悲しい話なのに全体を通しては、著者のユーモアのセンスが抜群で、結構声笑えます。とくに前半部!前半部は本当、声出して笑いますよ。特に、外交相手の息子が近々結婚するので性教育を施してやってほしいと頼まれるスティーブンスが右往左往するのを大真面目に回想してたり(笑)
笑えて読後の悲しい余韻が素晴らしい、間違いなく読み継がれる名作となるでしょう。



JUST JEEVES

Pip pip wot hey. No really it's not like that. This is pretty much Jeeves without Bertie. No Wooster makes Jeeves a dull old boy. Not really so much dull as dignified. If you enjoy PG Woodhouse you will probably like this. It is a fine volume that I read avidly. TODO


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稲盛和夫のガキの自叙伝―私の履歴書 (日経ビジネス人文庫)

稲盛 和夫 
稲盛和夫のガキの自叙伝―私の履歴書 (日経ビジネス人文庫)
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《二刀流》的な思考法。

ビジネスの世界は、やはり厳しいです。どんなに立派なことを言っても、結果が出なければ、全てが無意味というのが、ビジネスの《ルール》です。では、結果を出すためには、何をしても良いのかというと、それもまた、社会的に許されません。ビジネスの世界で成功するのは、本当に《困難》です。でも、その厳しさを十分、理解した上で、あえて《楽観的》であることも、必要だったりします。世界全体に、経済的な危機が訪れている今、極端に悲観的でありながら、なおかつ、極端に楽観的でもあるという、言わば《二刀流》的な思考法が必要なのだと思います。とにかく、勉強になる良い本でした。

使命感を持った経営者

京セラ、KDDI設立の話があり、非常に興味深く読めました。
1技術者が経営者として大きくなっていく様子も分かりました。特に印象に残ったのは、筆者の社会貢献に対する使命感です。
この使命感が筆者の持っているカリスマ性とともに大きい仕事を成し遂げてこれたのではないかと感じました。
読み進めるうちに「自分にも何か出来るのでは」と思わせてくれる本でした。


いつの時代も変わらないであろう、男としての生き方

著者の貫き続けた信念には圧倒されました。

利他の心で、という経営を追求し続け、それが世の中の役に立つことによって会社も大きくなっていったのだと思います。
特に心に響いた箇所は
人殺しの友人も庇わうのが本当の友情
人のために生きることが最高の幸せ
利他の心

著者の苦労や挫折、また社員を絶対に犠牲にしない思い、
どれをとっても人情味あふれる人だなぁと感じさせ続けてくれる自伝です。



背景を読むべし

最初からまじめに読めば退屈かもしれない。悪く言えば、稲盛氏の波乱万丈人生を通時的に記述してあるだけである。だから私は、巻末の堺屋氏の解説を先に読むことお勧めする。なぜなら、そのほうがこの書を楽しめるから。この書は、履歴書に記述されている個々の事件や事象より、その背景の哲学を読むべきものなのだと思う。

 稲盛和夫は努力と才能と好運によって苦境を乗り越え、意想外の大成果を築き上げた人だ。成功者には好運が必要なのだ。好運の基には、その人だけの使命感と情熱と思想がある。世に成功を求め冒険を企てるものは多数いるが、成功するものが少ないのは、明確な使命感と激しい情熱と透徹した思想を併せ持っていないからであろう。
また、
使命感 = 夢
 情熱 = 志
 思想 = 現状に対する憤り
と言い換えることができる。

成功した創業者に共通しているのは、この夢と志と憤りの絶えざる燃焼である。


稲盛和夫の半生を俯瞰する手引書

稲盛和夫さんの半生の自叙伝を表すには文庫本1冊ではもちろん間に合いませんが、その概略を知るには格好の本だと思います。

もっと稲盛さんの経営思想などを知りたい向きは「実践経営塾」をお勧めします。



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Nocturnes

Kazuo Ishiguro 
Nocturnes
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クチコミ情報

物足りない A bit disappointing

これまでのイシグロ氏の作品の深みと語り口を期待している読者には物足りなさが残る短編集です。いずれの物語も余韻を感じさせる洞察と描写力に欠けるような気がしてなりません。
This collection of short stories would prove a little disappointing to readers who are used to finding depth and the hallmark narrative in previous works by Ishiguro. None of the five pieces has any resonating insight or incision of descriptive writing.


期待しないで読む

凄く期待して読み始めるが、短編集である為に、物足りなさを感ずる。
それでも Remains of the Day のような後に引くもの悲しさは、いずれの
短編にも感ぜられる。一読の価値あり。


静謐な五つの夜想曲(イシグロ・ミュージックワールドへ)

カズオ・イシグロは本当は音楽家になりたくて、若い頃長く髪を伸ばしてしてギター抱えてました。出張先のシンガポールのホテルで見たテレビのインタビュー番組で「作家になるなんて夢にも思わなかった」みたいに彼が話すのを見て、ひっくり返ったことがあります。その彼の永遠に叶えられない想い(これはイシグロの文学作品の永遠のテーマだと思うのですが)から紡ぎ出された五つの短編を編んだのがこの本です。短編だけに登場人物達がどここまでも独白的に自分の想い込みにのめり込んで行って延々と…、なんて風にはなかなかなりませんが、それでもやっぱりイシグロらしいところは随所に見えて嬉しくなります。個人的に一番いいと思ったのは、表題作と言ってもいい(本の題は複数形で、この作品の題は単数形なんだけどね)「Nocturne」でした。後で思い出すとどうしてこの変梃りんな設定の作品に希望を貰わなきゃいけないのか、よく分かんないのですが、読後、えらくこのつまらない自分の人生のこれからに「明るい未来」を感じてしまった私です。

Nostalgic

久しぶりのカズオ・イシグロ作品。
初めてのまとまった短編集ということで、5つの物語が編まれている。
サブタイトルにあるように、5編それぞれに流れ、回顧され、息づいているのが、音楽を通して、人生の黄昏であったり、壊れた夢であったり、新たなかすかな希望であったりする。
一世を風靡した後、再び旅立ちを模索する老いた歌い手・・・・、音楽で共感した若者たちのその後・・・・、創作に励む若者と旅の途中の音楽家カップルとの出会い・・・・。
哀愁に満ちた物語もあれば、シュールな感じのものもあり、コメディ風のユーモアがあふれていたり、5編がそれぞれの味わいである。
ロンドン、イングランドの丘陵地帯、ヴェネツィア、ハリウッドなど、人生の折々の舞台も様々。
イシグロは作家になる前、音楽を志していたことがあり、その感性とイシグロ特有の端正な英文が織りなす物語は一服の清涼感を与えてくれる。
従来の長編の味わいからすれば、淡白で物足りなさを感じるのは、短編であるためで、また短編の良さでもあろうか。



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Never Let Me Go

Kazuo Ishiguro 
Never Let Me Go
定価:¥ 1,257
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商品の紹介
『日の名残り』『私たちが孤児だったころ』で高い評価を得た作家が送る、感動的な小説。心に残る友情と愛の物語の中で、世界と時間を巧みに再創造してみせる。

現在31歳のキャシーは、イギリスの美しい田園地方ヘールシャムの私立学校で、子ども時代を過ごした。そこでは子どもたちは外界から保護され、自分たちは特別な子どもで、自分たちの幸せは自身だけでなく、やがて一員となる社会にも、非常に重要だと教えられていた。キャシーはこの牧歌的な過去とはずいぶん昔に決別したが、ヘールシャム時代の友人二人と再会して、記憶に身をまかせることにする。

ルースとの交友が再燃し、思春期にトミーに熱を上げた思いが恋へと深まりはじめる中、キャシーはヘールシャムでの年月を思い返す。外界から隔絶された穏やかさと心地よさの中、少年少女がともに成長する幸せな場面を、彼女は描写する。だが、描写はそんな場面だけではない。ヘールシャルムの少年少女育成のうわべに隠れた、暗い秘密を示唆する不調和や誤解。過去を振り返ってはじめて、3人は自分たちの子ども時代と現在の生き方の真実が見え、それに対峙せざるを得なくなる。

『Never Let Me Go』は単純に見える物語だが、そこに徐々にあらわにされていくのは、驚くべき深さで共鳴する感情だ。カズオ・イシグロの最高作にあげられるだろう。


クチコミ情報

与えられた使命

どんな本?何の話?
前知識なく挑んだら、びっくりした。

ヘールシャムの子供達と同じように、
物語を読み出した時から、薄々と気付いていた。
彼らがもつ「使命」のこと、なんとなく予感はしていた。
その予感を少しずつ認識していく、既視感。

いきなり事実をつきつけられるのではなく、
薄い色から少しずつ重ねていくように、
気がつけば1枚の現実ができあがっている感じ。

生まれた時から「使命」が決定している人たち。
どんなふうに、受け入れていったんだろう。
小さな頃から、その意味も理解できない頃から、
生活の至るところから染みこんでいった、
自分たちが生まれてきた理由。

来るべき「提供」の日を、待つだけの人生なのかな?
でも、そんなふうには思えなかった。
運命に抵抗することはなくても、生きている証を探して、
もがいているように思えた。

残酷な運命を題材にしても、その静かで平坦な語り口が
この物語の独特の雰囲気を印象づけていると思う。
凄味になっていると思う。
こうも人の心をかきみだすとは。


衝撃的で繊細

Heilshamという外界から閉ざされた学校で、他の生徒たちとともに注意深く育てられたKathy、Tommy、Ruth。
彼ら三人の、友情と愛情にまつわる物語です。

衝撃的で、奇妙で、静かで、繊細な物語です。
彼らは根本的な部分で我々とは違う感覚を持っているという設定ですが、作者の細やかな描写は、ちょっとしたしぐさや動作で彼らの心の動きを丁寧に伝えてくれます。

前半は主人公Kathyが回想する、穏やかな学校での日々。
どこにでもありそうな青春物語のようで、そこに含まれる普通でない雰囲気。
やがて彼らが学校を終え、社会に出る段になって、我々は彼らを待ち受ける衝撃的な事実を知らされます。

しかし語り手である主人公Kathyはじめ、彼らは他人が決めた運命に対し、非常に冷静です。
この点が、読んでいて常に不思議な感じです。

ネタばれになるのでこれ以上は書きませんが、読み終わって、命の価値について考えざるを得ない感じです。

カズオ・イシグロの他作品に比べ、英語は非常に読みやすいです。
しかし、平易な英語で、心の動きを丹念に描写する手法はすごいの一言に尽きます。
読める人はぜひ原書でどうぞ。


悲しみがしみてきた

悲しいお話だった。

イギリスの施設ヘールシャムで育ったキャシーが主人公。
現在キャシーは31歳で「介護人」として働いている。

物語はヘールシャムでの日々と、同じ施設で育った仲間トミーとルースを中心に語られる。
特殊な世界なのだけど、その特殊さがこの本のポイントかというとそうではない。
特殊な世界を描きながら、心を動かされるのはキャシーたちが過酷な運命に抗うことなく、嘆くことなく、ただ淡々と受け入れていくその姿勢だ。

キャシーの静かで抑制の効いた語りは、決して感情的になることなく進められる。

ああっその特殊な世界がどんなふうに特殊なのか書きたい!
書きたいけどこれから読む人に申し訳ないから書かないっ。

強いられた運命をただあるがままに受け入れるしかない彼らの悲しさ。
運命は動かしがたいのだけれど、夢を見ずにはいられない、探さずにはいられない。
そこには喜びや怒り、悲しみがたしかにあって、静かに進められるお話の中で、淡々と語られるからこそ、それがとてもとても悲しいのだ。

号泣するようなタイプの本ではないけれど、とても悲しいお話。
でも、きれいに心に残るものがある。
読み終わってしばらくはボーっとして、お話が胸にしみ込んでくるのを感じていた。

とても悲しいお話、でもぜひぜひ一読を。


物語の終わりに余韻が残る

カズオ・イシグロ著の「私を離さないで」は、物語の根底に「生命」を取り巻く問題を据えている。ところが、後半に入るまで、そのテーマに気づかされずに読まされてしまう。

主人公が子ども(生徒)であり、子どもの視点で語られる思い出話のため、懐かしさや郷愁を感じているうちに、すっかり騙されてしまうのだろう。

主人公のキャシーは、「ヘールシャム」という場所にある施設にいる生徒。
友人たちのこと、先生のこと、施設でのルールなどなどを語っていく。
「何か特別なことが隠されている」ということは滲ませるが、「謎」は、なかなか明らかにされない。正直なところ、私自身は「少し前置きが長いな」とさえ感じてしまった。

しかし、ある章が始まると、意外なほどあっさりと「謎」が明らかにされる。
目の前に掛かっていたベールが上がり、登場人物たちの世界がはっきりするのだが、そこが結末ではない。登場人物たちも知らないもう1つの「謎」が、最後の最後まで隠されているからだ。

すべてが明らかにされたとき、読者は、改めて、「生命とは?」「生きることとは?」「運命とは?」など、重いテーマと向き合わなくてはならない。
読者自身が、人生の過程で少しは考えたことがあるかもしれない哲学的なテーマだ。

物語は終わっても、主人公のキャシーの「その後」を想像させ、読者に考えさせる。
その余韻の残し方は、かなり渋い。


ひたすらに抑制された文章、読み手のみが感情の起伏を許される

淡々と、ただひたすらに淡々とエピソードが積み重ねられていく。実際、ただそれだけの構成といってもいい。にもかかわらず、これほどまでに読み手の感情を揺さぶる物語は、ちょっと他に思いつかない。ここまで書き手の抑制が感じられる文章も珍しい。だけど、たぶん本当に凄い文章って、こんなふうだとも思う。読み終わった時、しばらく言葉もなかった。それほどまでの静かな衝撃!!! 文句なしに星5つです!!!


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The Remains of the Day (Vintage International)

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クチコミ情報

もし、あの時

毎日、毎日の積み重ね。「もし、あの時に」と、
別の人生の可能性を思ってしまう。言い古さ
れた表現ですが「ボタンの掛け違い」。
哀愁とユーモアで包まれた、人生の晩秋の深
い思いの、何度も読み返してしまう作品でした。


英国の小説

 作者名がカタカナだったので、日系二世か日本人が英語で書いた小説かなと思って、手に取って見た。作者は五歳のとき英国に渡っているから、英国の言葉、文化のなかで育っているのだろう。本作品でブッカー賞(英国最高の文学賞)を受賞している。思考や感性や生活習慣も英国に適応していることが窺われる。日本的な面がないかと読んでみると、語りの調子が日本的な気がしたが、読みやすくするための訳者の熟達した技なのかもしれない。大雑把な推測であるが、英国貴族の生活を執事が語るという手法は平安時代の宮廷生活を女官が物語るのに似ているのではないかとも思った。
 この物語は日本のものとは違って英国流のユーモアがある。余裕(遊び)があるから解釈の幅が広い。仕事と理想(空理)に生きる男(執事)が現実において女性(女中頭)の心理を理解出来ない滑稽譚と見ることもできるだろう。私はその滑稽さは好ましく、共感出来た。


水になりながら読む

カズオイシグロ作品を読むときには、私はストーリーは
追わない読み方をする。
(ストーリーがつまらないという意味ではない)
これは意識的にしているのではなく、呼吸をするように自然に、
自動的に文章の流れに乗り、静かなリズムやメロディを体感する形に
なってしまうから結果的にそうなってしまう。

非常に静かで体感的な文章だと思う。
陳腐な表現になるが、この作品に限らず
どの作品にも「透明な悲しみ」様のものが
最初から最後まで、静かにヒスノイズのごとく流れている。
なんというのか、この人の文章を読んでいると
さまざまに流れている冷たい水の特性そのものを味わっている感覚になる。
それを見ていて、見ている側がそのものになっていくようだ。
動いている洗濯機をなんとなく見ていてトランスに入っていくみたいに。

こういう文章を味わう読書ができる作家との出逢いは非常に稀で、
個人的には成人してからは5,6人程度。
しかも、洋の東西を問わずカズオイシグロの文章の玲瓏さは極上である。

原文でも同じ感覚を得られるだろうかと原書も並行して読んでみるのだが、
やはり日本語でかんじたままにかなり近い独特の文章世界を感じる。
彼の文章の持つ気のようなものを極力壊さない形で日本語に映していく
翻訳者の方の力量もすごいなと同時に思う。

こういう事を書いて、この作品のレビューとしてなりたつかどうかは別として、
この作家との初めての出逢いがこの作品だった。
そして、この作品からカズオイシグロを読み始めたのは
大正解だったと思うので書いた。


笑える・哀し……アイデンティティクライシス

老いた執事が主人に休暇を貰い、自動車旅行に出て半生を回想する話。
第二次大戦頃は名士の尊敬する主人に仕え、第二次大戦前後の政治局面を決定づけるような会議がその屋敷で行われる中、ただ「執事であること」「主人の至福のときが、自分の人生のゴール、至福」ってな価値観を貫いた執事の中の執事、スティーブンスの物語。
栄華を極めた屋敷ですが、主人亡きあと、アメリカ人に買われて、使用人もわずか四人という祭りのあとな状況説明がプロローグであり、あとは旅の六日間が描かれているけど、道中浸すら回想ばかりしております。
自分の目標の執事だった父上がだんだんトシで仕事できなくなったこと、そして相愛であったのに、執事であるという生き方のために犠牲にした、ミスケントンとの恋……
この執事の語りは
「謙虚な口調のウラの誇り
・流麗な表現(多分原文じゃさぞ格調高きクイーンズイングリッシュが用いられてるんだろう)
・執事の美学
・理論武装」
のキーワードにつきる。
文章自体は非常に拡張高い美文。なんだけど、スティーブンスの語りはとても不正直なんですよ。
「人が減って、ミスが増えた」って長々述べるけど、述べるほど「あぁ、亡き父と同じ『老いによって、自分の唯一の矜持最高の執事として働き続けていること』を失いつつあるって自覚してんのね」と伝わって、その理論武装がほんと悲しいけど……いとおしいんだなぁ……
また、能力云々の前に、アメリカ人の現主人に買われた時点で、彼はそもそも「英国型執事」であることを求められてないんだ。今の主人は「旧家の名執事を持ってる」ってのがいいだけ。全くの成金なんだもの。

物語中で彼は「品格というのは結局、他人の前で服を脱ぎ捨てないことに尽きると思います」って言ってるけど、これは己を抑制する執事の美学であると共に自分が周囲の人間にとって、読者にとって「信用できない語り手」であるという著者の仕掛けなんじゃないかなぁと思います。

さて執事であることを失いつつある彼は自分の人生に疑問を呈し始めます。「主人の望みを最大限に叶え、政治的な話は執事の語るところでない」って生き方は本当に正しかった?
……アメリカ型自己実現の価値観的じゃ「個のない無益な人生」ですよね。邸内でぶたれた「私利私欲から智謀に走らないやり方を我々は品格と呼び未だ重んじているのだ」っていう美しいけど愚かなイギリス人の演説シーンはのちのスティーブンスを暗示しているようにも見える。
でもスティーブンスの語りの含蓄は、この「執事としてあるべき自分」と「本来のミスケントンを恋い父を愛す自分」との長年の乖離に培われた自己矛盾の病だと個人的に思います。それが彼の品格になってるとも

ラストシーン、スッティーブンスは、自分の老いや、人生の欠落をようやく少しだけ吐露します。
そばにいる初対面なのに、ジョークを連発しうちとけてる(とスティーブンスが類推する)若者を横目に、
(あ〜夜なのに、これから朝が始まるみたいにはしゃいどる(←人生の夜だが、今を始まりにもできる、とスティーブンスは考えるのですね)あれはジョークの力かも、自分もジョークを言えるようになって主人を感服させてやろう(英国価値観→アメリカ価値観、を含むような、本人の価値観の転換をし残りの人生を懸命に生きようじゃないか。という心情吐露なのでしょう))なんて考える彼ですが、これ、希望のシーンじゃない。彼は、もう能力落ちてる老人で老いが確実に仕事を阻害してるんだもの。主人は執事とはなにかも理解してない男で、スティーブンスは結局執事であるという誇りと美学は棄てられないのだもの……
(なお、上記のように人生を朝〜夜に例えるのは、「最も人生で輝かしいのは人生の正午(中年期)とのユングのセリフに端を発す発達心理学も念頭に置いてと思われます。類似のセリフがさりげなく文中に類似のセリフも出てくるし)
という悲しい話なのに全体を通しては、著者のユーモアのセンスが抜群で、結構声笑えます。とくに前半部!前半部は本当、声出して笑いますよ。特に、外交相手の息子が近々結婚するので性教育を施してやってほしいと頼まれるスティーブンスが右往左往するのを大真面目に回想してたり(笑)
笑えて読後の悲しい余韻が素晴らしい、間違いなく読み継がれる名作となるでしょう。



JUST JEEVES

Pip pip wot hey. No really it's not like that. This is pretty much Jeeves without Bertie. No Wooster makes Jeeves a dull old boy. Not really so much dull as dignified. If you enjoy PG Woodhouse you will probably like this. It is a fine volume that I read avidly. TODO


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