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商品の紹介 ピクート(『Second Glance』ほかの著者)の11冊目となるこの本は、子どもが重病と診断されたときに家族がしなければならない選択を、哀感と思いやりをこめて描いている。安楽死(『Mercy』)や10代の自殺(『The Pact』)、衛生保護法(『Second Glance』)のような議論の余地のあるテーマに取り組んでいる著者は、遺伝子設計や病気治癒を目的に子どもをもうけることと、その結果生じる倫理的、道理的問題に目を向ける。 ケイト・フィッツジェラルドは珍しいタイプの白血病を患っている。彼女の妹アナは、体への負担がしだいに大きくなっていく治療に代わるものとして、血液や臓器のドナーになることを目的に作られた子どもだった。13歳の時、アナは弁護士を雇い、腎臓移植の計画に関して、自分の体をどう使うか自分で決める権利を求めて両親を訴えることになる。一方、なおざりにされていた長男ジェシーは家を出て放火し、消防士をしている父ブライアンが必然的に、それを消し止めることになる。著者は、それぞれの登場人物の意志や見解を明らかにするため、複数の視点を導入しているが、その推移はいつものようになめらかではない。フラッシュバックの場面は唐突で、子どもたちの母親セーラは、これまでの作品の人物たちほどリアルには描かれていない。セーラが献身的にケイトに接するのは理解できるが、裁判にいたるまでのアナの苦境をまったく理解してやれないというのは信じがたいし、むかし取得した法学位を持ち出して、このような複雑なケースで自己弁護することになるというのも受け入れがたい。それでもピクートは、入り組んだテーマを、明瞭、果敢な姿勢でみごとに深く掘り下げ、胸を締め付けられるような予想外の展開で物語を締めくくっている。 Copyright © Reed Business Information, a division of Reed Elsevier Inc. All rights reserved.
クチコミ情報
touchingで泣けました・・・・非常に感動的な本で、満足なんですが・・・。最初は、1人称で語り部がころころと変わるのが辛かった。しかも、一人や二人ではなく、Anna, Campbell, Sara, Jess, Brian, Julia…と、主要な登場人物が入れ替わり立ち代り、10ページずつくらい過去と現在を交錯させながら語っていくので、それについていくのに、すごく疲れた。こんな風に話し手を変える必要性はあるのだろうか?(作者にとっては都合がいいのだろうけど)と、腹立たしくもあったけれど・・・。でも、我慢して読んでいくにつれ、やぱりこの物語のよいところの一つはキャラクターデベロップメントであり、それはこの一人称の形式のおかげでもあることがわかってきた。人物が本当に一人一人よくわかって、「この人はこういう人」って、自分の中で彼らのイメージを作り上げることができた。
と、同時にストリーラインは・・・白血病のKateのDonorとして生まれてきたAnnaが、腎臓提供を拒んで母親のSaraを告訴する、という、いかにもアメリカでありそうな話なんだけれど、ことの真相は意外なところにあり・・・。そして、そこに犬を連れたクールな弁護士CampbellとJulliaの恋愛が同時進行して、これまた忙しいんだけど、エキサイティングでロマンチックな香りを添えている。
それから、この小説の優れているもう一つの点は、物語のそこここにちりばめられているアナロジー的なエピソードの数々。登場人物の置かれた状況や心情を「あ、そういうことか」って、納得できるようにしてくれる美しいエピソードが、すごくよく描けていると思う。この辺りが、著者の力量なんだろうな。セリフ回しも、すごく良かった。
英語は、医学的な専門用語が多いのと、カジュアルな口語表現が多いので、正直難しかった。でも、後半はどんどん読み進めたし、何度も泣くほどtouchingなストーリーだった。子の親として、家族を亡くした経験を持つ者として、共感的に読んだからというのもあるけれど、いろいろと考えさせられることは間違いない。小説を読んでいてこんなに号泣したのは初めて。それくらい、のめりこんでしまった、ってことだろうと思う。
だれかを犠牲にして命を救うという究極の問題をつきつけますピクートの小説は初めて読みましたが、人物の描写も丁寧で
物語にすっと入っていけました。
弁護士の元彼女が絡んでくるサイドストーリーはあまり必然性は感じませんでしたが・・・。
物語は登場人物が代わる代わる一人称で語られます。この手法には好き嫌いがあると思いますが
この小説の場合、登場人物の心情が細やかに描写されていて効果的だと思います。
ストーリーはほぼ予想通りに展開するのですが、
油断していたら最後で驚きの結末を迎えます。
キャメロン・ディアスが主演して(母親役)映画化され、最近米国で公開されたようです。
多分日本でも公開されると思いますので、楽しみです。
弁護士役はアレックス・ボールドウィンだったと思います。(イメージと違うけど)
読み応えのあるドラマ白血病の姉のドナーとしての存在に疑問を持ち始めた妹、なんとしても長女を助けたい母親、自然の摂理に従って娘の余命を尊重しようとする父親、妹(長女)の発病からずっと家族の中で存在間を失った長男・・・それに加えて妹が雇った弁護士、法廷が指定したGALなど様々な立場から書かれていて、読者をどんどん吸い込んで行く話の展開だと思いました。
最後まで病気の長女の立場からの話が分かりませんが、そこがまたこの小説の粋な部分だと思いました。結末までそれを溜めておいて、結局家族とは、姉妹とは、そして命とは・・・と、読者にいろんな問題を投げかけているように感じました。
判事が判決を下す内容がとても印象的です。人の命と倫理、そして個人の尊重は、なにを根源に考えるのか・・・難しい課題にいろんな立場の人たちがこれぞ最前と思って戦っている法廷で、判事は見事に真髄を語ってくれます。
英語もわかりやすい最近出た翻訳『わたしのなかのあなた』を読んでとても感動したので、原書にチャレンジしてみました。
医学用語を除けばとても読みやすい英語で書かれており、語り手ごとに英語の書体を変えて今誰が話者なのかがわかりやすい仕組みになっていました。アナと母親のサラとの会話など、とても生き生きとしていて、英語ではこういう言い回しをするのかと感心しながら読み終えました。
翻訳を読むよりは時間がかかりますが、原書で読むというのは著者が伝えたいことがダイレクトに伝わってくるのでいいですね。もちろん翻訳を読むようにはすらすらいかないし、英語力の不足から誤読する場合もあるわけですが。
それからタイトルがとても意味深長に思えました。My Sister's KeeperのMyとは誰なのか、姉のケイトなのか妹のアナなのか? 最後にそれが明かされる仕組みになっています。邦題の『わたしのなかのあなた』も同様に「わたし」が誰で「あなた」が誰かが謎になっており、原題をうまく生かしたタイトルだと感心しました。
原書と翻訳版『わたしのなかのあなた』セットでお勧めです。
私は三児の親だが、このような場合にはどうするだろうか驚きと賞賛をもってこの本を読み終えた。この本はアマゾン・コムのホームページをなんとなく眺めている時にたまたま見つけたもので、星五つの評価とカスタマーレヴューに惹かれて注文した。
13歳の少女アンナは産まれてこの方健康体であるにもかかわらず何回か手術をしてきた。それは彼女の3歳年上の姉、ケイトの白血病治療のためにリンパ液や骨髄を移植してきたからである。
この話はこの小説の内容に近いある実話を元にして作られたと言うが、まず私が驚くのは、親として今居る子供への支援を求めるためにまだ居ない子供を作るなどということが、人道的に倫理的に赦されることだろうか、ということである、いや、そのようなことを問う前に、人間としてこういう発想を果たしてするだろうかということである。
作者は、母親の取った行動を責めるわけにはいかない、ということを言おうとしているが、そのあたりの母と子、サラとアンナ或いは息子のジェスとの接し方の表現が細やかに伝えられていないと私は感じた。このような感情の表現は日本の作家の方がうまいかもしれない。それに対して父親・ブライアンのアンナに対する接し方は粗い表現のなかにも親と子の信頼関係を読み取ることができて感じがよかった。
アマゾン・コムでの評者のうちの一人が言っていたが、多くの人に読んでもらいたい本である。
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