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Sebastian

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前世療法

赤根洋子 
前世療法
定価:¥ 1,680
新品最安価格:¥ 1,680
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またもや著者の術中に完全に嵌められる巧緻な仕掛けの傑作サイコ・スリラー。

デビュー後著作の全てがベストセラーという驚異的快進撃を続けるドイツ・スリラー界の若き旗手フィツェックの瞠目すべき第3作です。著者の作品は2009年現在全部で4作が紹介されており、毎回読む度にそのクオリティーの高さと奇妙な筋立ての面白さには驚嘆させられっ放しで、本国で人気が高過ぎてフィツェック中毒になるという些かオーバーな話にも完全に肯けます。よくもこんなに毎回奇妙奇天烈なストーリーを考えて、しかも最後まで読者を満足させられるものだなあと、その恐るべき才能に本当に感心させられます。
ベルリンの敏腕弁護士で45歳のシュテルンは、ある日女友達の看護師カリーナから工場跡地に呼び出される。彼女の連れた10歳の少年ジーモンは自分がこの場所で15年前に人を殺したので弁護人になって欲しいと到底信じられない依頼をする。だが驚く事に、彼の証言通りに地下室から白骨死体が発見される。少年が生まれる前の前世で犯した殺人を告白し始めたのは不治の難病に罹った少年の為にカリーナが受けさせた前世療法以降で、しかも恐ろしい事に殺人はこれだけではないと語るのだった。
主人公シュテルンは別れた妻との間に出来た息子を生まれてすぐに病気で喪うという悲しい過去の出来事を今も引き摺って生きており、今度は息子の面影に瓜二つの少年が写るDVDを送って来た謎の犯罪者に脅迫される。本書の趣向は、10年前に死んだ息子の甦りの謎、小児性愛に絡む犯罪者の意外な正体、少年ジーモンの前世の記憶と未来予知能力の謎の3つで、終盤に怒涛の如き勢いで神秘的且つ不可解な謎の真相が解明されます。本作も過去2作同様手掛かりを元に推理する物語ではありませんが、誰もが巧妙で合理的な答の切れ味に感心し完全にしてやられたと脱帽するでしょう。本書は過去に苦しんだ人間が新たに人生を立て直す再生の物語で、エンディングでは暗い雰囲気が払拭され大きな感動が味わえるでしょう。


前世療法を知る方法とは・・・

あなたは、自分の過去を知って

うれしいってことは

なくはないよね?


じつは、

あなたが自分の過去の旅に出かけると

はっきりとしたことがぱっと

わかってしまうってことに

気づかせてくれる

この本は、ファースト・クラスです♪



不快

とても不快な内容で驚いた。
ネタバレはよくないけれど、あらすじにどんな内容なのかもう少し書いておいてもらいたかった。人を不安にさせるだけの本は名作ではないと思う。


「絶叫」はないが、「ゾワッと」する

ページをめくる手を最後まで止めさせない力量はさすが。謎が謎を呼ぶ展開に、途中、まさかひょっとして前世の実在を肯定する結末なんじゃないか、読者サービスが過ぎて収集がつかなくなるんじゃないかと心配になったが、最後はきっちり辻褄が合っていてすっきりした。ありそうもない事件の連続なのだが、読後感はなぜか、「ひょっとしたらこんなこともあるかも」。「赤ちゃんポスト」のカラクリには、「確かにこれは完全犯罪だ」とゾワッとさせられた。フィツェックはドイツ人作家にはめずらしくユーモアのセンスもあり、語り口はあくまでもライト。ライト、つまり確かに「軽い」のだが、リアリティを感じさせるところが決して「浅くは」ない。これからがますます楽しみな作家だ。

読者を振り回すだけの作家

「治療島」「ラジオ・キラー」で人気作家になったセバスチャン・フィツェックを、
この「前世療法」で初体験しました。
奇怪な出来事に巻き込まれてゆくので、読書好きとしてはラストが気になるから、
とにかく最後まで読まずにはいられないけど、ラストが全く面白くない。
アイデアだけで書く、作品を練りこまない作家なのではないのだろうか?
作者の熱が読者にも伝わるから、この作家が中毒になる人はそこが魅力なのだろうと思う。
脳腫瘍で余命幾ばもない10歳のジーモンが、幼児売買に巻き込まれるシーンだけは、
読みながら臨場感がありすぎて印象に強く残る。





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新TOEIC Testレベル判定模試

新TOEIC Testレベル判定模試
定価:¥ 1,050
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本試験より易しい

リスニング、リーディングともに本試験より易しいです。860点を超えている人にはかなり物足りないです。エッセンスイングリッシュスクールの模試をお勧めします。

まず1回だけ模試をやってみたい、という方にオススメ。


 模擬試験1回分の問題を収めたTOEICテスト問題集。

 本紙から取り外し可能な問題用紙、解答用のマークシートの書式、リスニングセクションの進行ペース、等、本番のTOEICテストと非常によく似ており、TOEICテスト未経験者が本番前に形式を知るためだけにでも本書を購入する価値はあると思う。模擬試験の正答数からTOEICスコアを予測する「予想スコア換算表」付き。

 問題の難易度は本試験よりもわずかに高めかな、という印象。本番の試験を受けて、おや?簡単だな?と感じ、心に余裕を持つことができた。

 試験の概要や形式に対する解説は簡素だが、模擬試験問題の各問に対する解説はわりと丁寧。本紙に全問題が再掲されており、別冊の問題用紙と見比べることなく解説を読むことができる。重要語句が問題ごとに整理されており見やすいと思う。ことさら「これさえ気をつければスコアアップできる」というようなアドバイスの仕方はしないが、スコアアップのポイントは確実に抑えていると思う。

 リスニング問題の解説には、各トランスクリプトが、アメリカ英語・カナダ英語・イギリス英語・オーストラリア英語のどの発音で読み上げられているのかが示されており、自分の苦手とする発音の傾向を見極めることができる。

 模擬試験問題の他に、「リスニング対策コラム」として「4カ国語発音聞き比べ」のための音声がCDに収められている。これまで私はオーストラリア英語に対する漠然とした苦手意識を持っていたが、いざ聞き比べてみると、それほど聞き取りが難しいわけでもなく、むしろ私にはイギリス英語の方が聞き取りづらいことなどがわかり、意外と役立った。

 2〜3回分の問題は必要ないが、まず1回だけ模試をやってみたい、という方にオススメ。全く同じ趣旨の『新TOEICTestレベル判定模試[2]』(小山克明(監)2008年Z会)も出版されている。



難易度がちょうどいい。

 この模試はとても復習しやすい。解説もとても丁寧。「解答解説」では、問題文の英文と日本語訳を対比させてレイアウトしているので、わざわざ問題文を見る必要がなく、「解答解説」だけで復習ができる。パート7の長文もどこに注目すればよかったのか、下線が記されておりわかりやすい。語彙や表現も各ページあるいは問題ごとにまとめて扱ってくれている。A4というサイズも自宅学習にはとても良い。
 市販されている非公式の模試の難易度は、出版社によってまちまちであり、たいてい本試よりも難しく設定してあるように思う。そんな中で本参考書は「TOEIC TEST新公式問題集 vol.1&2」とほぼ同じくらいかほんの少しだけ難しく設定してあり。難易度がちょうどいい。


試験前に最適

他の模試問題集に比べ、無駄な難問奇問が少なく、本番に近い作りになっており、よく出来ていると感じました。
実際、やってみても、本番と同程度のスコアが出ました。(800程度)
公式問題集と合わせて使うことが最適でしょう。
ただ、最後のページにある米、英、豪、カナダの発音の聴き比べは、ページ数も少なく、無意味に感じました。



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007猿の手を持つ悪魔

Sebastian Faulks Ian Fleming 佐々木 紀子 
007猿の手を持つ悪魔
定価:¥ 1,800
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ボンドファンよりもフレミングファンへ向けた作品

イアン・フレミング生誕百年を記念して、文芸作家のセバスチャン・フォークスが執筆した新しいジェイムズ・ボンドの本です。といってもレイモンド・ベンソンの後を継ぐシリーズではなくて、フレミングの「黄金の銃をもつ男」の後の話という時代設定です。
良くできているなというのが、正直な感想です。フレミングの模倣としては、ロバート・マーカムの「孫大佐」よりも出来がいいと思います。フレミングの未発表原稿と偽って発刊しても、疑わない人が多いのではないでしょうか?
フレミング独特の回りくどい文章や蘊蓄にあふれるインテリ気質の描写など、ボンドファン(というよりはフレミングファン)が満足できる作品に仕上がっています。


帰ってきたボンド

イアン・フレミングさん生誕100周年を祝い執筆された007シリーズ最新作。007好きの私にとってはなかなかの良作でした♪今作はフレミングさんの遺作『007/黄金の銃を持つ男』の続きという形で幕を開けます。ボンドも40代になり、さすがに気力も衰え始め引退を考えますが英国を滅ぼそうと企むゴルナーたる男の野望を滅するべく再び奮起する、というストーリー。ボンドガールはスカーレットと名乗る女性で従来のボンドガールよりもどこか現代的なキャラクターで面白いです。(ちなみに今回はQの秘密兵器は登場せず)また文章も現代的で読みやすいし、何より各章が短く構成されていて読む時間があまり無い人でも丁度よく区切りが付けられるという点が嬉しいですね。きっと原作を初めて読む人でも昔からのファンの人でも楽しめると思いますよ(^^)


イアンフレミングの継承者

映画「慰めの報酬」では死んでしまうマティスがこの小説では生きている(もちろん原作では一度も死んだことはない)。
ジェームズボンドは若き日の面影はない。引退するかしないかで迷っているし、なんといっても女の誘いを断る。フィリックスレイターからも引退されたと思われている。でも運動神経は健在。テニスを短期間でマスターしゴルナーをうち負かす。任務中でも四十過ぎとは思えない活躍だ。
敵は題名にもあるように猿の手を持つ悪魔だ。イギリスをかなり憎んでいる。
この作品の舞台は一九六七年。「ベルリン脱出」の正式な続編である。だが、フレミングの文体とは多少異なる(訳者もかわっている)。



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ラジオ・キラー

赤根洋子 
ラジオ・キラー
定価:¥ 1,785
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意外性の魅力だけでなく人間ドラマも素晴らしい著者の会心作をぜひお奨めします。

サイコスリラーの傑作「治療島」で一躍ベストセラー作家となったドイツ・ミステリー界の新鋭フィツェックが満を持して放った第二作の力作サスペンス小説です。本書は前作に比べ神秘的な部分が減って通俗的にはなりましたが、よりスケール・アップした非常に動的でスピーディーなサスペンスに仕上がっています。著者お得意の些か強引ながらも衝撃的な幕開けから徐々に隠された真実が暴かれて行く仕掛けのストーリー展開は健在で、目まぐるしく読者を翻弄し終盤に至って単純な緊迫の攻防のサスペンスと思わせて最後見事に読者を欺いてみせます。
その朝、ベルリンのラジオ局に爆弾を身に帯びた狂気の犯罪者「ラジオ・キラー」が現われ七人の人質を取って立てこもる。彼はラジオ局の名物の趣向である合言葉を使って人質の殺人ゲームを行うと宣言し、やがて「事故死した婚約者を連れて来い」という不可解な要求を捜査当局に告げる。犯人との交渉に駆り出されたベルリン警察の犯罪心理学者イーラは、長女の自殺に打ちのめされ酒びたりの毎日で当日自殺を決意した矢先だったが、否応なしに事件にのめり込んで行く。
本書は間違いなく著者最高の人間ドラマの傑作で、人生に絶望しながらも必死で頑張るヒロインのイーラ、何やら複雑な事情を抱えた犯罪者マイ、イーラの元恋人で理解者のSEK隊長ゲッツ、高圧的な警察本部長シュトイアー、心優しいラジオ局制作部長のディーゼル等々個性的な登場人物が見事に描き分けられています。鋭い直感で事件に迫るイーラとて超人ではなく無力な面も見せますが、周到な構成で遂には善が勝利し悪が滅ぶドラマに満足し、却って不自然でなくリアルで良いと思いました。エピローグは心震える感動の名場面で、人間は確かに弱く醜く悲しい生き物だけれど人を再び信じてみようと思い直させる温かさに満ちています。意外性の魅力だけでなく人間ドラマも素晴らしい著者の会心作をぜひお奨めします。


独版スティーブン・キング?


本の内容もさることながら、著者が面白そうな人だったので読んでみた。
(先に彼のHPを拝見しました。なかなか面白そうでした。)
ひとつだけ残念なのは、翻訳。
原書で読むと面白い部分をなんとか日本語でも…と思ったのでしょう。そこをウマく訳すのが翻訳者の仕事では??とちょっと思ってしまいました。
括弧して説明が多すぎです。
あと、やたら文章に「、、、」がついているのはなぜ?

訳者さんの文章作法にちょっと疑問を感じた以外は、とっても面白かったです。
今後出版される著作もマークしていこうと思います。


ドイツ発 “ノンストップ・ジェットコースター・サスペンス”

デビュー作『治療島』の興奮が再びよみがえる・・・。セバスチャン・フィツェックの第2作である本書は、期待通りの傑作だった。

ベルリンのラジオ局が人質を取った男ヤンに占拠された。ヤンの要求は、8ヶ月前に交通事故で既に死んだ婚約者を連れてくることだった。彼は公共電波を使い、あるゲームを始める。無作為に電話をかけて相手がキーワードを正確に言わないと人質をひとりずつ射殺するというのだ。ベルリン警察の交渉人で犯罪心理学者のイーラ・ザミーンが急遽現場に駆り出される。しかしイーラは深い心の傷を負って、まさにその朝自殺しようとしていたほど、心身・公私共にボロボロの状態だった。

ストーリーは、警察側やリスナーが固唾を呑む中、殺人ゲームに興じるヤンとイーラの息詰まる攻防を軸に描かれるのだが、そこはフィツェック、二転三転し、次々と予想外の展開をみせるプロット、どんでん返し、そして思いもよらぬ結末と、まさに一気読み必至のスピード感とサスペンスに満ち満ちている。

本書は、あえて言えば、ジェフリー・ディーヴァーを彷彿とさせるドイツ発“ノンストップ・ジェットコースター・サスペンス”といえるだろう。


ドイツ・ミステリーはハリウッド製アクション映画を見るか。

彼女は今まさに服毒自殺をしようとしていた。
たまたま、それを飲むためのコーラ・ライト・レモンが
冷蔵庫になかっただけなのだ。
出かけた食料品店では銃撃に巻き込まれ、
そこからベルリン警察特別出動隊(SEK)のヘリで
物語の主舞台へと拉致される。

『ラジオ・キラー』は、ドイツ人作家セバスチャン・フィツェックの2作目。
ベストセラーとなったデビュー作『治療島』を凌ぐ評価を、
すでに得ているようだ。
今回は、現在も著者自身が携わっているラジオ局を舞台としている。

冒頭の部分を読んで、
私は「ダイ・ハード3」のジョン・マクレーンを思い起こした。
停職中で泥酔した彼は突然、事件現場の渦中に連れ出された。
そう、そこにサミュエル・L・ジャクソン。

ただし、主人公のイーラはSEKの優秀なベテラン交渉人だから、
派手なアクションを演じるわけではない。
テレ朝系のドラマ『交渉人』の宇佐木玲子
──その10年ほど後を想像すれば少しは近いか。

物語を動かすものは、ラジオ局のスタジオに人質とともに立てこもった、
かつては優秀な心理学者だったヤン・マイとの“交渉”。
ではなく、次つぎに提示される新たな事実と
周囲でくり広げられるアクションである。

この意味でも、きわめてハリウッド的だ。
幼い頃からそんな映画ばかりを見せられて来た日本人の私には、
展開が透けて見える。だから、読みやすい。

著者はトーマス・マンやカフカよりも、チャンドラーあたりを
好んで読んで育ったのではないだろうか。
同時に、シュレンドルフやヴェンダースではなく、
マクティアナンのような作品を観ていたのでは・・・笑。
それゆえ、イーラもまたマクレーン同様に
ラストでは瀕死の状態で犯罪者と対峙することになる。

静かなエピローグ──。
自殺した長女からのメッセージ、そしてドアの外には?


傑作ミステリー

 気の早い話だが、年末のミステリーベストテンでトップを取っても不思議はない出来栄え。これは読まなきゃ損。先ず目に付くのは展開の速さ。小気味良いテンポで次から次へ、どんどん場面が変わり、物凄いスピードで事件は進む。余計な描写を控え、読者の興味を捉えて放さない抜群の筆力。類まれなストーリーテーラーだ。人物描写も的を射ている。主要人物の掘り下げた描写にも決して無駄がない。脇役も重要度に応じて的確な描写で、だらだらと時間をつぶすようなヘマはしていない。途中でこいつが怪しいぞと気付くのだが、それまでに二転三転するストーリーに翻弄されているので、ミスリードされているのかなと思わされてしまう。
 最近のミステリーではジェフリー・ディーヴァーの作品に匹敵するぐらい面白いが、何故か20年以上前に読んだロバート・ラドラムの「暗殺者」(新潮文庫)を思い出した。この本も何年も何年も印象に残る1冊になるだろう。お買い得。



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京都議定書―21世紀の国際気候政策

Hermann E Ott Sebastian Oberth¨ur セバスチャン オーバーテュアー 岩間 徹 ハーマン・E オット 磯崎 博司 国際比較環境法センター 地球環境戦略研究機関 
京都議定書―21世紀の国際気候政策
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図説 プロイセンの歴史―伝説からの解放

Sebastian Haffner 魚住 昌良 川口 由紀子 
図説 プロイセンの歴史―伝説からの解放
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望んでもいない“栄光”に包まれ消えてしまった国家

プロイセン(最近まで英語読みでプロシア)王国は“ドイツ・プロイセン”と、「ドイツ」と抱き合わせでしか述べられず軍国的な負のイメージが多い印象ですが、意外にも宗教に寛容で文化的(国家に義務を果たせばという条件つきにせよ)自由な社会だったとは興味深いです。プロイセン王としては支配地の人口を増やし豊かにしたいという下心があったにせよ宗教による迫害にさらされた他国の農民を自国に受け入れ住まわせる政策をとっていたのは驚きでしたし、それが故に後年近代から第二次大戦まで活躍する著名な軍人で先祖は必ずしもドイツ人ではない人が多いのも納得できました。

政治家ではなんといっても世界史における“巨人”ビスマルクですが日本では国家外交を論ずる知識人は「ビスマルクの目標はドイツの統一であり、彼の行った政策・外交はすべて統一の為であったが故に成功した」と手放しで賞賛しておりますが、この本を読めばそれがいかに結果からしか歴史を見ないあまりにも底の浅い評価だと知れます。

たまたま国家を構成する民族の大部分がドイツ人であったために、また東や南の隣国が当時強力で巨大な帝国だったために、弱小なドイツ領邦を支配征服する大義名分に「ドイツ統一」を掲げ大成功し過ぎたがために消えていかざるを得なかった国家・・・・・

この本は非常に知的な刺激を与えてくれます。


軍事大国の意外な一面を示唆する内容

 プロイセンと言う国は、実は自由な環境であったと言うことを著者が訴えたいことが伝わってくる作品です。
 現在の我々の世界とは違い、どんな宗教(というより、同じキリスト教でも、宗派の違い)を信仰していたかで、社会的な差別を受けていた時代では、プロイセンの伝統とも言える宗教的寛容が、一時代に大きな影響を与えたことを、この本から感じ取れます。
 ただ、通史的な面があり、プロイセンの歴史に大きく影響を与えた人々(フリードリヒ大王、ナポレオン戦争時代の開明的な軍人、ビスマルク、モルトケ等々)について、深く知りたいのなら、別の本をお奨めします。逆に、それほど、日本では有名でない人達のことにも、しっかりと触れていますので、プロイセン全体の歴史に関心のある方は、ご一読してもらいたい本だと思います。


プロイセン興隆の秘密を解き明かす

 プロイセンと言えば、明治憲法体制の模範になったこともあり、よかれ悪しかれ、我々日本人にも親しみのある存在です。そしてその一般的なイメージとしては、ユンカーが支配する軍国主義的国家ということになろうと思います。
 しかし、我々はこの国の本当の姿をどれほど理解しているのでしょうか。プロイセン王国の成立は近々1701年のこと。この新興の中流国家が帝国の後継者たるオーストリアを尻目に「ドイツ統一」と呼ばれる政治プロセスの原動力となったのは、それから僅か170年後のことです。何故そんなことが可能となったのでしょうか。また、この国につきまとう軍事国家の面影は、どういった過程で生成・定着したのでしょうか。
 筆者は、プロイセンは歴史的な偶然によって生を受けた、人工的かつ雑然とした混ざり物の如き存在として捉え、そうした危うい構造物であったが故に、国家生存のための本能たる「国家理性」が「プロイセン・プログラム」とも言うべき国家目標を導き、ひいては軍事偏重の官僚主義的な統治制度と、驚くほど自由・寛容な社会支配体制を生み出したとしています。本書では従来低い評価に甘んじてきたフリードリヒ1世(3世侯)やフリードリヒ・ヴィルヘルム2世の治績に対し、極めて高い点を与えていますが、これもこうした考え方に立ったものとして興味深く読みました。
 また、ビスマルクは普仏戦争後に成立したゲルマン国家連合に何故敢えて「ドイツ帝国」の名を冠したのか、そもそも「統一」に際してバイエルンなどに高い独立性を保障したのは何故なのかなど、筆者の独創性に満ちた分析は読者を魅了するに十分です。
 筆者の主張に賛成するか否かは別として、読んでいて知的興奮を禁じえない一冊です。


軍国プロイセンへの適応過程を明らかに

プロイセンの軍国主義がナチズムを生んだ ― 果たしてそれは事実なのだろうか。反ナチス闘争に立ち上がった人たちの中にしばしばプロイセンの背骨を担った家系の人たちの名が見出せるのはどう説明をつけるべきなのだろう。

この本は歴史の偶然を自らの意思で必然に変えていった奇妙な人工国家プロイセンの歴史を描く。理性主義と合理主義によって立った国家プロイセンがいかにして、あらゆるドイツ諸邦を下してドイツ統一を成し遂げたか、成し遂げなければならなかったかを明らかにしてくれる。


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サイコブレイカー

赤根洋子 
サイコブレイカー
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人生の選択にどこまで責任がもてるか?

主人公はTLE(側頭葉系癇癪)という、治療方法の見つからない発作に悩む天才的統計学者。
この病のために職を失い将来への希望も見出せずにいる中、藁をもつかむ思いで服用した実験薬によって彼は特殊な能力を覚醒してしまう。それは、人生の場面場面における選択が起こし得る、あらゆる未来の分岐を瞬時に見てしまうという、いわゆる未来予知ともいえる特殊な能力だった。

私たちの人生もまた、主人公同様に選択と決断の連続でなりたっている。当然、選び進んだ道によって周囲へも影響を及ぼし、良しにつけ悪しきにつけ幾つかの結果をもたらすものだ。
しかし主人公は、結果を知った上で選択することを、じゃんけんの後出しの様で潔しとせず、彼を取り巻く人々の人生に影響を与えてしまうことへの責任を感じ葛藤する。
何れの選択がどの様な結論に結びつくのか予想の範囲を超えない私たち常人の方が、無責任で居られる分、余程幸せなのかもしれない。

作中で能力の理由づけを説明するために、ハイゼンベルクの確率論的宇宙論やダーウィンの進化論、また相対性理論などについて分かりやすく論じられているのが面白い。


二重三重、いやそれ以上の仕掛け満載で一気読み必至のサイコ・スリラー

『治療島』による衝撃のデビューから3年。本書は、『ラジオ・キラー』『前世療法』に続くドイツのセバスチャン・フィツェックのサイコ・スリラー第4弾である。

女性ばかりを狙い、肉体には外傷を与えずに精神だけを破壊する‘サイコブレイカー’により、3人の犠牲者が出ていた。いずれも昏睡状態に陥り、最初の被害者は死亡してしまっていた。
その魔の手はベルリン郊外の猛吹雪で孤立した精神病院に伸びる。そして女性医師を皮切りに、ひとり、またひとりと職員・患者が姿を消して行く。記憶喪失で入院していた通称カスパルたちと‘サイコブレイカー’の熾烈な攻防戦が続く。

本書を一気読みさせるリーダビリティーは、この戦いのスリルだけではない。“クローズドサークル”といった 本格もののような趣向と、「恐怖の瞬間まで、あとXX時間」といった“タイムリミット・サスペンス”、カスパルの記憶喪失にまつわる謎、そして‘サイコブレイカー’の正体にもトリッキーな工夫が凝らされている。

さらに、このストーリー自体が、大学教授による学生たちに対するある心理学実験のテキストにもなっているという二重構造をなしており、読者もまた、本書では『カルテ』としている作中作のようなこの物語を読むことによってその実験に巻き込まれるという仕様になっている。

本書は、フィツェックがスリラー・エンターテインメントの要素を、贅をつくして惜しげもなく取り入れた、最後の最後の“どんでん返し”に至るまでの二重三重、いやそれ以上の仕掛け満載の、とても一筋縄では行かない作品である。


そうきたか

英文にいくつFの文字が入っているかという心理テストには、まんまとハマった。
物語は、現在(教授が学生の過去の事件のカルテを読ませている)と、その過去の事件が入れ子になっている。きっと最後に大どんでん返しがあるだろうというのはうすうすわかっていても、最後までそれが何なのかはわからない。本の途中のページに付箋が貼ってあったり、前作への伏線が張ってあったりちょっと面倒なことになっている。
主人公は例によって記憶に異常をきたした人物なので、語られるストーリーの真偽はすでに心もとない。非常扉によって外と隔絶された病棟という緊迫した状況のなかで、同じ囚われの身でありながら敵味方のはっきりしないうさんくさい登場人物たちが、読者の読みを間違いなく誤らせる。状況は異常なのに、全編を通したモチーフが、なんと「なぞなぞ」。
最初の「治療島」は震撼したけど、それに比べるとちょっとパンチ力は弱くなってしまうかな。


必ず二度楽しめる

フィツェックの作品を読んだのはこれが初めてです。
緑色の表紙が印象的で思わず手にとっていました。
パラパラとめくっていると途中に無造作に貼ってある付箋。
ん?と思いつつ、こういう仕掛けが大好きなので迷わず購入しました。

基本的に残虐な描写は苦手なのですが、そこまでグロデスクな表現ではなかったので大丈夫でした。
「必ず二度楽しめる」「仕掛け満載」「必然的に実験に参加してしまう読者」
このようなうたい文句に『ホントかよ・・・』と思いつつも、ハラハラドキドキしながら、
あーでもないこーでもないと思考を巡らせ気がつけばあっと言う間に読み終わっていました。

最後にどんでん返しが待っているとわかっている作品は、
その結末を意識しながら読むので途中で犯人がわかってしまうことが多々ありますが、
この作品に関しては最後までわかりませんでした。
もし途中でわかってしまっても、最後の最後にもう1つ仕掛けが用意されているので、
訳者解説を読み終わるまで楽しめる作品だと思います。


読後心憎い手掛かりに気づかされるサービス精神満点のサイコ・スリラー巨編です。

ドイツから世界各国に紹介され高い評価を受けた若きサスペンス・スリラーの旗手フィツェックが2008年に著した絶好調その物の第4弾です。著者は処女作から一作毎に全く異なる趣向に挑戦して常に読者を裏切らない手腕は大した物で、時には掟破りスレスレで強引な部分もありますが、サービス精神満点な姿勢が素晴らしく大いに讃えられるべきだと思います。
物語は女性だけを狙った犯罪者、精神を破壊する者〈サイコブレーカー〉が三人の犠牲者を出している状況の中、新たにクリスマスイブの前夜ベルリン郊外の精神病院で若い美人精神科医の女性ソフィアが同様の昏睡状態で見つかり幕を開ける。数日前から記憶喪失で入院している男カスパル(仮名)は事件の展開と共に記憶が甦るのを感じながら、〈サイコブレーカー〉から病院の人々を守ろうと精力的に動き出す。
本書の物語は、実は過去に起きた事件を記録したカルテで、長い月日の後に大学の心理学教授が学生に読ませる実験という形で進行して行き、その目的も謎のひとつになります。またカルテには「恐怖の瞬間まで あと○時間○分」という著者お得意の予告が書かれ、タイムリミット・サスペンスの演出で刻々と盛り上げます。他の主な趣向は、珍しく恐ろしい医学症例、なぞなぞによる手掛かり、本に挿まれた黄色い付箋の手掛かり、意外な真相、読者をドキリとさせる仕掛けに物語が完結後のクイズ出題と、本当に至れり尽くせりです。反面、犯行が偶然の要素が強く犯人が臨機応変に上手く対応出来てしまう所、救急隊員シャデックが恐ろしく乱暴者でカスパルを虐待する展開、犯人が自らに不利なヒントを残す必然性、救いのない不幸な結末、等は不満の残る部分ですが、抜群の面白さと著者の遊び心に免じて許そうと思います。最後に忠告として、くれぐれもカルテの断定的な記述に惑わされずにあらゆる伏線を読み解き、あなたも驚くべき真相に到達して頂きたいと思います。



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ブレイン・ブースター―頭をよくする薬、ビタミン、栄養素、ハーブ

オルタードディメンション研究会 Beverly Potter Sebastian Orfali 麦谷 尊雄 
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頭がよくなる?

健康ブームの昨今、抗酸化物質などの身体に作用するビタミン・ミネラル
などは広く知られるようになってきましたが、まだまだ脳に焦点を当てた
情報は少ないのではないでしょうか。
私自身、コーヒーに含まれるカフェインが一時的に集中力を増すと
いうことぐらいは体感していましたが、飲みすぎると頭痛や胃を
痛めたり、就寝前の服用は目が冴えてしまい常用できるものではなく、
頭脳に効果的に働く物質を探していた所です。

本書は、スマートドラッグ、ビタミン、アミノ酸、ハーブなどの
頭脳に与える効用が記載されています。
スマートドラッグというと何か危ないものといった語感がしますが、
そういったものではなく、本書を読めば記憶力や学習能力を高めるため
の重要な物質であることが分かります。
実際にこれらの物質を摂ってみて、「頭がよくなる」とは断言できま
せんが、事務処理能力や読書能力の向上には効果があったように
思います。

現代は競争社会であり、受験や資格試験などの様々な場面で脳機能を
常日頃から高めておく必要性は高いのではないでしょうか。
そう感じている方は是非本書を読んでみてください。
何かに役立つ有意義な栄養素が見つかるはずです。



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自己調整学習の指導―学習スキルと自己効力感を高める

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英語版の原本も買うなら

多分、内容的にはおもしろい本だと思うが、もう少し、内容が「実践」に役立つものであると良いのにと思う。あまりにも漠然としているので、実際にそのストラテジーを使うには、それぞれの教師の想像力と創造力が必要だ。

また、日本語訳があまりにも不自然なので、読んでもなかなか頭に入ってこない。英語で書かれた原本を読まないと(この本だけでは)何を言っているのか全然わからない箇所が多数ある。どうしても英語で書かれた原本だけ読むのには英語力が自信がない方には、この本を読み、さらに英語で書かれた原本ではっきりしない点の部分を読み、訳すことをおすすめする。




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LATEXグラフィックスコンパニオン―TEXとPostScriptによる図解表現テクニック (アスキーアジソンウェスレイシリーズ)

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TeXユーザ必携の書

LaTeXコンパニオンとならんで、必携の書といわれる一冊。
TeX本来が持つグラフィック機構から、PostScriptを利用したグラフィックまで、
幅広く取り上げているのが特徴。
例えば、楽譜を組版したり、将棋の碁盤を描画したりする手法を解説している。
TeXの機能は無限大だということを、ユーザに知らしめる書であろう。
持っていて損はない。かえって、持っていなければこれからのTeX生活は始まらない
といっても過言ではないおすすめの一冊である。



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