一皮向けた祐巳
前作「レイニーブルー」では、ウダウダグジグジと一人で考えをめぐらせては
祥子さまとの姉妹関係解消まで思いつめてしまった祐巳ですが、今回の作品では
その祐巳が大きく成長します。「お姉さまに何かをしてあげたい」と思いつつも、実際は祥子からの見返りがないと
耐えられなかった祐巳。しかし新たな人々との出会いによって周囲を見渡す目が開けます。
もともと素直なので、人や物事に対しても偏見がないところが祐巳の良い所だと思いますが
結局の所、その素直さ・まっすぐさが、祥子が祐巳を求めてやまない理由なのだと感じられます。
二人の姉妹関係がべったり依存しあっていたものから、決定的な変質を迎える作品です。
今後の関係が楽しみです。
期待してたものの。
平均点という感じでしょうか。
どうも祥子様行動の理由付けがもう一つに感じました。
複線の張り方も「いばら~」と同じだし、偶然や奇跡を通り越して白々しく感じます。この作品を読んでマリみてを見限ることができました。
ハリー●ッターのように、一部のミーハーなファンの前評判で一人歩きしている感がありますね。
まぁ、少女向け小説ですからこれくらいで丁度いいのでしょう。
~前作の「レイニーブルー」からの続きです。
祥子さまが祐巳ちんを放ったらかしにした理由が明かされます。
それにしては、ひねりの無い、面白みのない理由でした。
1冊半かけてこれがオチか?と憤慨しても止むを得ません。
しかし、それまでの過程が大事ということなのかもしれませんね。
傘の話はよかったですし、これだけ姉と引き離されたゆえに、
祐巳ちんが周囲に目を向けることができ、それにより新しい視野をもった、
ということでしょうか。~
祥子さまが、ちょっと嫌いになった一冊
レイニーブルーから続く話の解決編。祥子さまが、祐巳のデートを先延ばしにしていた理由や、紅薔薇姉妹の関係…一応、根本的な疑問点は解決したのですが、どう考えても、あそこまでへこんでいた祐巳が、立ち直るには、理由として薄い気がしてならない内容。はっきり言って、祥子が祐巳に甘え過ぎている点が如実に見えてしまった一冊。読まないと後々の話がわからないけど、出来れば読みたくなかった内容です。
感想・・・
いままで私が読んだ「マリア様がみてる」シリーズの中で一番面白かったのが本作。紅薔薇姉妹・祥子さまと裕巳さんが苦難を乗り越え、より一層絆を深く、強いものにしてゆく過程に非常に心を打たれる。
今回読んで気になったことがある。それは「祥子さまの中の祐巳さんの大きさ」だ。 第一作を思い返してみると、祥子さまにとっての祐巳さんは「シンデレラ役を降りるための口実」であった。結局、祥子さまは賭けに敗けた。祐巳さんを妹にする事が出来なかったのだ。
裕巳さんはそこでもう祥子さまとの関係は終わると思っていた。賭けが終わった以上、祥子さまが自分を妹にする必要はなくなった、と。
しかし祥子さまは裕巳さんを妹に指名した。祐巳さんとふれあった短い間に、もっとこの子と親密になりたい、この子のことをもっと知りたいと思うようになったからであろう。そしてそこから多くの時間を二人は共有してきた。そうしてゆく中で、いつしか二人はお互いにかけがえのない存在になっていった。
本作を読むと、祥子さまの中での裕巳さんの存在がどれほど大きいものになったのか、それがよく分かるのだ。彼女が心の底から求める存在は他の誰でもない、「福沢祐巳」なのである。ひょっとしたら、裕巳さんが祥子さまを想う以上に、祥子さまは祐巳さんを想っているのかもしれない。
長々と書いてしまったが、最後に佐藤聖さまに一言
「祐巳さんを飼い慣らせるのは、祥子さま以外におりませんぜ!」