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薔薇十字団 (文庫クセジュ)

ロラン エディゴフェル 田中 義広 
薔薇十字団 (文庫クセジュ)
定価:¥ 999
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薔薇十字団についての良書

アンドレーエのイマジネーションによって生みださ
れた薔薇十字団について歴史的に追跡しながら実像
に迫ろうとしている。

現代においても薔薇十字団の直系を名乗るペーパー
教団までが複数実在しているが、そういった運動に
ついてもコメントしている。

そういったものまでうみだすほどに薔薇十字がもつ
イマジネーションが強烈なものであったということ
は言えると思います。

「薔薇十字」というアンドレーエのイマジネーション
は秘められた教えがあるのではないかという予感
を多くの人に与えたというのは事実です。

まず本書でよくこの運動の概略を知ってから、研究
するのがいいでしょう。



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記憶術

フランセス・A イエイツ Frances A Yates 青木 信義 篠崎 実 玉泉 八州男 井出 新 野崎 睦美 
記憶術
定価:¥ 6,300
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世界劇場 (晶文全書)

フランセス A イェイツ 藤田 実 
定価:¥ 3,360
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The Rosicrucians: The History, Mythology, and Rituals of an Esoteric Order

Christopher McIntosh 
The Rosicrucians: The History, Mythology, and Rituals of an Esoteric Order
定価:¥ 1,727
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宗教とは別様に 〜十字架としての薔薇

 他の評者も指摘しているが別の言い方をすると、全13章に渡って編年的網羅的に社会運動としての薔薇十字運動の輪郭を文献に基づいて跡付けている為に、記述は抑制されていて表現は簡潔である。壮大な未知なる古代以前の文明への視線、近代科学の揺籃期に玉石混淆していた錬金術、ローマ教会からルーテル運動まで神そのものよりは現実に実体のある宗教社会、宗教組織を当たり前の前提として依存しきってしまった既存の表側の宗教意識、宗教精神に反発して裏面で興る別の壮烈な社会潮流であるテンプル騎士団、フリーメイソン、イルミナティ、シオニズム、等々との関係。又思想潮流としてのグノースチツィスムス、ヘルメティシズム、プラトニズム、ピュタゴラシズム、カバリズム、等々の諸潮流を引き継ぐもの一つとして薔薇十字をつまびらかに解明することが如何に困難な作業か、他の諸潮流の実態も明白でないのにそれらとの関係を問うたところで、薔薇十字団自身の実態すらも危ういことが判る。
 古代以前の謎、錬金術の実態も今尚謎であるが、この薔薇十字団運動の実質的な創始者は、『名声』『告白』『化学の結婚』を書いた17世紀震源地チュービンゲンの新教学者アンドレーエであり彼こそがファウスト博士以前の博識者ローゼンクロイツをこの友愛団の始祖に見立てた物語を掘り当てたのだった。17世紀ドイツ、意識が肥大化し社会が変動し始めつつも半ば自覚的であれば見出されるであろう神秘主義の別の在り方が博学の人物主義という形で展望され成就されようとしていた時代。そしてそれは、この謎の数々の一つとして象徴としての薔薇、十字架としての薔薇の起源を加えなお一層厚みを増すことになったのである。


読みきってこそ意義が出てくるという本です

内容を評するのはいささか難しいです。というのも、良くまとまってはいるがどこか年表を読んでいるような味気なさがあるんですね。多分これは著者・訳者の責任というより「薔薇十字運動」そのものが「悪ふざけ」と評されることがあることからもわかるように輪郭の酷く曖昧なものだからではないでしょうか。結論の章を読んでいてもこのテーマを採り上げた著者の苦心が滲み出てくるようです。
ただ、「訳者付論」は必読です。これを読むことによりこの曖昧な運動がヨーロッパの思想上いかなる文脈で捉えるべきなのか腑に落ちる、という、本書において欠くべからざる重要なファクターになっていると思われます。小説を読むときに「あとがき」や「解説」を省いてしまう人は注意が必要でしょうね。
 


薔薇十字に関する概説

このマッキントッシュ氏の著作がもっとも手ごろにまとまった
薔薇十字に関する概観をあたえてくれる著作であると思います。

虚実いりまじったさまざまな観念がいままで薔薇十字団に
たいしてもたれてきましたが、本書は歴史的な観点からも
考察して「薔薇十字」運動についてまとめ上げています。

薔薇十字に関心がある人は必読の著作です。


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近代文化史入門 超英文学講義 (講談社学術文庫)

高山 宏 
近代文化史入門 超英文学講義 (講談社学術文庫)
定価:¥ 1,050
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時代と芸術

この2,3年の間に、素数の音楽 (新潮クレスト・ブックス)、西洋音楽史―「クラシック」の黄昏 (中公新書)、と読んで、三冊目がこの本である。つまり、数学や音楽、そして文学といった、一見時代の流れにはそれほど影響を受けていないかに思われる学問や芸術が、実はもろに時代の流れとともにあり、それぞれが折り重なってつながっているということを、非常に、おもしろく知ることになった。
この本でいうと、冒頭のジョン・ダンの詩の奇想でなるほどと納得したところから、ぐんぐん引き込まれた。ただ、私の少ない知識では、断片的になるほどと思っても、全体の流れを理解するには、もう1,2回は読まなければならないようだが。


高山節!

こいつはべらぼうに面白い!
高山節炸裂である。

超英文学講義の名のとおり、
縦糸は英文学史だが縦横無尽に語られるのは、
History of ideas、
イギリス、そしてヨーロッパの精神史である。
初めて知ったのだが、王立協会の設立以来、
イギリス国民はひたすら構図し(収集し)、見て(解剖し)、記述する(分類する)ことに憑かれてきたわけだ。
小説はそんな認識から無関係な特権的地位を当時から持っていたはずも無く、当然といえるかな、そのような認識が産み落としたメディアのひとつに過ぎなかった、
てなことがさまざまな作品や作家の生涯を通して説得力たっぷりに、それはそれは饒舌に語られる。
たとえば、ガリバーとシャーロックホームズは
それぞれ顕微鏡とルーペという光学機器によって結び付いた兄弟といえるし、
当然その先祖には無人島中を測って測って測りまくったロビンソン・クルーソーがいたわけで、
見ることと真実の対応という意味じゃ解剖やカメラや観相術→優生学なんかも黙っちゃいられないわけで…。
そしてこのあくなき探究心あるいはスケベ心にひとたび火がつくや、
パノラマや博覧会やらデパートはじめ、諸商業施設(=見世物)の発達やフロイト先生のおかげもあったりなんかして、
もちろん魔術とテクノロジーの区別なんかぜんぜんありぁしない中で、
ちょっと怪しい方向へもぜんぜん行っちゃったりするわけで―
って要するに「見える」ことの「向こう」に真実を見る、
ってことは19世紀のオカルト・ロマン主義・幻想文学あるいはシュルレアリスムへ一直線なわけで―
と終始こんな調子で絵からテーブルから造園術まで、
近代精神の歩みを紡いで紡いで紡ぎまくる。
そしてまたこのハカセ、
OED(Oxford English Dictionary)を引いて引いて引きまくる!

圧巻とはまさにこのこと、
ヨーロッパ近代精神史の最良のブックガイドといえるかもしれない。
いや、ホントべらぼうに面白い!


19世紀からの欧州文化史を縦断的に見通した快著

 文学−美術−哲学などのジャンルの垣根を超えて世界を縦断的に見通した時に何が分かってくるか?これに興味を抱く読者に打ってつけのテキストである。また、著者のまえがきによれば、美食や男女性愛くらいにしか快を見ない世間に対しては、(無関係と思っていた)「二つのものが一つと分かる」瞬間の知的「快」を感じ取る感性を促す啓蒙の書であり、「リンクを暴く」知の努力を疎ましがる旧套の学術志士に対しては、それで良いのかと問いただす糾弾の書でもある。
 著者は、英文学の歴史において、シェークスピアの没後からデフォーの『ロビンソン・クルーソー』の出現までの約100年間(1616-1719)が活動停滞の空白期間となっている点に着目した。この空白期に「超」英文学の重要な秘密があると睨んだのが本書の契機らしい。
 英文学を文学の視座のみから見つめても一番重要な事実は発見できない。「合理VS幻想」という批評的視点を棄て、近代を光のパラダイムとして捉える試みを全くの我流の方法で30年続け、無関係と思っていた二つのものを繋ぐ意識のリンクを暴く体験を繰り返すうちに、明確な一本の線が歴史の中を貫流しているのが見えてきた。本書はそのような知的冒険の報告書とのこと。
 読者は、納得のいく我流を探り、それを続けることこそ重要であることを理解するだろう。
 「二つのものが一つと分かる時の嬉しさ」とは、文学−美術−哲学などのジャンルを超えて文化史を縦断した時に見えてくる「関連性=横のリンク」を指し、そんな「リンク発見」の例が数多く紹介してあり楽しい。
 冒頭近くに示される例では、没後40年後からシェークスピアの上演が封殺されていった社会的背景、それと関わるロンドン王立協会(40回/P35-135)や薔薇十字団(10回/P41-60)の存在、それらの動向と無関係でないコンピュータの発明、などについて分析を試みる箇所が圧巻。
 他の頻出するキーワードには、(英国で流行った)グランドツアー、ピクチャレスク(50回/P23-28,138-181,234)、マニエリスム(77回)、魔術的哲学、ロビンソン・クルーソー、等々。
 通読後に再読したくなるが、それは、一つには1度の通読では充分に咀嚼し切れないほど濃厚な内容であるが故にであり、また、パーティなどでのネタに持って来い?の「リンク」の例を全て記憶したい誘惑によるものである。
 しかし、例出してある複数のリンクどうしのリンク性を見通した時に何が分かるか?これについては、その検討を読者に委ねている感があるからでもある。それを実行するには、重要項目を紙上に書き出しながらの再読が必要となるだろうが、これほど楽しい作業はないかも知れない。


視覚文化への招待

英文学というよりも、シェイクスピアからコナン・ドイル(ホームズ)にかけての文化について、世界の認識の変化を言葉と視覚の遷移を通じて語っています。
したがって、個々の文学作品や文化的な要因は、独立した作品として扱われるのではなく、歴史の大きな流れの中の位置付けについて語られることになります。
本書を読んで初めて知ったことも多く、特に視覚面から文化を捉えるという考え方は、恥ずかしながらはじめて知りました。
多くの意味で考えさせられることも多く、これからも折に触れて読み返すだろうと思います。


もしも世界が百人の高山宏の村だったら

 碩学といえば碩学、方々に話が散らばっていて、マニエリスムの見えざる糸を見出した
との瞬間のひらめきに狂喜乱舞する著者本人の興奮がダイレクトに伝わってくるような、
そんな一冊。

 食い散らかしている、といえばその批判は極めて妥当なのだろうけれども、本人が何よりも
学問が楽しくて仕方のない人で、体系化とかに全く興味がないのだろうな、という感じ。
 ある面では読者を無視している、といえばその通りかもしれない。
 けれども、それ以上に、弾むようなその躍動感が素晴らしい。
 楽しいからやる、それが悪いか――悪かろうはずがない。

 ただし他の翻訳なんかにしても抜群にうまいけれども、いかにも癖の強い人だから、
彼一流の節回しへの好き嫌いはもろに出る、とは思う。

 入門、と銘を打っているのだからこういう使い方もありだとは思うが、話題が方々に
飛び散ってくれているおかげと言うべきなのか、個人的には文献リストとしてもものすごく
お世話になった覚えがある。とりわけ頻出する『オックスフォード英語辞典』の底力は
今さらながらに驚嘆させられる。



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アルス・コンビナトリア―象徴主義と記号論理学

ジョン ノイバウアー John Neubauer 原 研二 
アルス・コンビナトリア―象徴主義と記号論理学
定価:¥ 5,040
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やや理系には分かりにくいものの、私のライフテーマに近い筈

記号論理学の事を勉強している時期に購入しました。
ライプニッツの普遍言語計画に興味が今でもあり数理論理学にも興味が広がってきたので、
ライプニッツの章だけは楽しく読めるものの、他の登場人物は読んだ事が無いので難しいです...
文学論などを理解できない読者には正直云って、辛い内容です。
(マラルメの本を買ったモノの、難しくて読めませんでした)

理系的なアプローチではないので面食らいますが、世界を論理で動かすと云う私のライフテーマに
合致する筈なので、長い目で読んで行きます。
40を超えたので、「理系の本だ」「文系の本だ」なんて区別している暇は無いのです。私には...



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殺す・集める・読む―推理小説特殊講義 (創元ライブラリ)

高山 宏 
殺す・集める・読む―推理小説特殊講義 (創元ライブラリ)
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高山師の眼

 推理小説というジャンルを全小説という別集合から/へと覗きみること。それはたとえば探偵が、一見すると関係を持たない出来事に眼を光らせてみることであり、そうした探偵を作り出す作者の視線をも窺い見る必要が推理小説論の基本姿勢なのだろう。高山氏の、一見山師的ないかがわしさは、知の諸領域を横断する者の博識傍証ゆえに、凡人の知的放棄によって生じてくるものかもしれぬが、彼のマニエリスティックな文体の意義がわからぬ者には他の著作や翻訳を読んだところで同じこと。内容と形式がかくも一致する人は珍しいものだ。やはりホームズ論の秀逸さは誰にも負けないであろう、「見ること」に関する視線の問題が圧巻である。視覚論はどうしても疎外論を通過しなくてはならないものであることがよくわかる。

文学者だけではもったいない。

æ-‡å­¦ç "究というものがオーソドックスな学問とã-て大学の中に組み込まれたのはã"くã"く最è¿'のã"とであるのに、われわれはそれã‚'認識ã-ていない。それでいながらそã"には何かå ...苦ã-い決まりã"とや伝統主義のようなものばかりがあるようにさえ錯覚ã-てさえいる。実際に、æ-‡å­¦ã‚'è«-じるというã"とはä¸-界ã‚'è«-じるというくらいにè'å"ç„¡ç¨½ãªã"となのであるからそれにæŒ'むものは相å½"の知識ã‚'抱えたいうなれば博覧強記の学までなã'ればならない。そã"へいくと本書のè'-è€...高山宏ほどã"の「博覧強記」という言è'‰ãŒä¼¼åˆã†äººã‚‚å°'ないと思う。æ-‡å­¦ã¨ã„う虚構の枠の中で小さく知事困っている狭量な自称æ-‡å­¦ç "ç©¶è€...と渡りã‚'つã'てその膨大な読書量ã‚'機知とユーモアã‚'凝らã-て縦横無尽にæ"ã‚Šæ-¢æˆæ¦‚念の中で娯楽小説とã-て軽è¦-ã!•!!れてきた推理小説ã‚'æ-°ãŸãªæ-­é¢ã‹ã‚‰èª­ã¿è§£ã„ていくのである(ただã-、ã"れはæ-¥æœ¬ã°ã‹ã‚Šã®ã"とで、海å¤-で娯楽小説ã‚'ã'なã-ているæ-‡å­¦ç "ç©¶è€...はやはり二流なのだと思う)。


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完全版 心理占星学入門

岡本翔子 
完全版 心理占星学入門
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わかりやすくて読みやすい

違う心理占星術の本を読んでたんですけど、なかなか理解できませんでした

この本は読みやすいし解りやすいです。
ホロスコープ作成サイト印刷できたらいいのになぁって思いました。


心理占星学の基礎

従来の占星術と比較しながら心理占星術の基礎を教えてくれる本でした。
なので伝統的な占星術と心理占星術の違いも頭に入れながら読み進むことができました。
説明も丁寧で、ホロスコープ作成サイトもすばらしいです。

ただ…ちょっと物足りなかった点として。
ホロスコープ作成されるときに表示されるカイロンとノードの位置
これに対するカイロンのアスペクトの説明が本書にはあるのに
ホロスコープ画面にカイロンと他の惑星のアスペクトが一覧に載っていなかったので
自分でカイロンのアスペクトを割り出すのが本当にあってるかどうかわからなくて
ちょっと不便でした。
あとノードの説明は…ありませんでした。
他にも用語について説明が省かれている部分がありました。
既に占星術について多少知識のある方には必要なかったり
他の本やサイトなどで調べることができるので特に説明を省いたのかもしれませんが
全くの初めて占星術に触れる人には説明が行き届いていない部分を感じましたので
★ひとつ減らしました。

でもこの本を読んで心理占星学の理解や自分に対する理解も深まりましたし、
総合的にみて、心理占星学入門としては良書だと思います。




占星術の基礎知識を身につけるのにとてもよい

以前出ていた心理占星学の本の内容を補充して、ハードカバーになった「完全版」です。以前の版は版元にも品切れでなかなか入手できない状態が続いていたので、この完全版がでたことは喜ばしいことですね。
内容は以前の版をもとにしていますので、占星術の基礎知識を身につけるのにとてもよいです。最初の版のよさをそのまま継承して、さらにネットとも連動して、ホロスコープ作成のHPでホロスコープを作成することが手軽にできるようになりました。
占星学の基本要素である、惑星やハウス、アスペクト、ハウスの解説が的確にされています。占星学の初級文法は本書で身につけることができます。
さらにユングの心理学と占星学との関連についても、書かれていて、ユングのタイプ論と四要素との対応が興味深いです。
本書が読みこなせたら、参考文献リストにある洋書を取り寄せて研究することができるでしょう。



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神秘学概論 (ちくま学芸文庫)

ルドルフ シュタイナー Rudolf Steiner 高橋 巖 
神秘学概論 (ちくま学芸文庫)
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超難解である・・・。

とても難しいというのが正直な所だ。
聞きなれない言葉や、観念であり非常にとっつきにくい。
シュタイナー自身も著書の中で触れているが、意識的に難解な言葉で書かれている。
誰にでも分かる表現ではなく、集中した思考を働かせて向き合うようにと。
何故?著書を読むという経験自体が既に霊的修行の始まりになるように。
確かに一度や、二度読んで分かったつもりにはなれない。

それだけに、理解したいと思わせる不思議さも同時に感じる。
それは多分、あえて大部分の人からの批判や嘲笑を予想しながらも、
真剣に霊的・魂的な高次の世界をわれわれにも理解してもらいたい、
という切なる願いにより書かれたものであろうから。


"汝自身を知れ” の現代版

シュタイナーの本でどの本を最初によむべきか聞かれたときに、私が一番最初に薦めたい本です。それはこの本がほかのものよりも簡単だというわけはなく、この本が本当に概論(アウトライン)だからである。今の時代は特に単に感情だけで決めるのではなく、しっかりとした思考が必要とされています。私たちはしっかりした行動をするためには、しっかりと考えなくてはいけません。しかし、そもそも人とはなんなのでしょうか?眠りと死とはどのように違うのでしょうか。また、人の体と心とのつながり、そもそも人とはどこからきて、どこへ向かおうとしているのでしょうか?このような誰しも一度は思ったことがあるようなことに対する答えではなく、科学的に論理的に考えることができることにつながる新しい質問を得ることができます。人は簡単に説明できるほど単純なものではありません。しかしだからといって、まったく知ることが不可能なわけではないということを認識できるすばらしい本。

シュタイナーの基本的書物のひとつ

シュタイナーが神智学協会をやめたのは、確かにクリシュナムルティの
問題がきっかけとはなったが、シュタイナーにとって、それは本質的な
問題ではなかった。神智学運動は、第1に、人種、肌の色、宗教、
社会的地位による一切の差別なしで、友愛関係をつくる事、第2に、
人類に共通する道徳を確立する為に世界中の宗教を研究する事、第3
に個々の人間の中に働く神的な力を研究し、開発する事である。
従って、それは、万教帰一思想に基づき、宗教を結ぶ力にし、虚偽を
はびこらせないための宗教学であって、宗教でもなく、まして虚偽宗教
でもない。正統派キリスト教は、政治や権力と結び付き、植民地でも
国内でも、自らの宗派以外のものを異端と決め付け抹殺しようとして
きた、傲慢で不寛容な歴史から眼をつぶる事は出来ない。シュタイナー
も万教帰一であり、真理にまさる宗教なし、何物をもドグマにするな、
私の言う事もと言っていた。宗教でも個人の自由意志を重んじる。
そして宗教対立ではなく、宗教を結ぶ力としようとした。狭量な宗教
観で、余計な対立をあおる批判はおろかな事である。本来ならそこに
こそ、最良の友を見出すべきなのだ。
本書は、真理を描いたひとつの絵に過ぎないが、唯物論によって
滅び行く人間の霊性を救わんと苦闘したひとりの男の語るひとつの
世界観である。



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ヴィジュアル・アナロジー―つなぐ技術としての人間意識

バーバラ・マリア スタフォード Barbara Maria Stafford 高山 宏 
ヴィジュアル・アナロジー―つなぐ技術としての人間意識
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百学連環 「つなぐ」意識

前著『グッド・ルッキング』に受けた衝撃はすさまじかったが、今回の『ヴィジュアル・アナロジー』も恐ろしい質量で迫ってくる。

 前作は著者自身による「著作インデックス」という形で、その意味ではスタフォード氏の言う「絵が言葉より劣ったものだというのはおかしい」という、その論旨が明確に伝わってきた。

 ではそれを実際にやるとどうなるか――というのが『ヴィジュアル・アナロジー』である。光学・ライプニッツ・アナロジーを通して、ひたすら「肯定的に」、「違う違う」と喧(かまびす)しい時代に、イメージ(図像)を使いながら「同じ」を探っていくその様は、感動的であり、これから先の「批評」とは、こうあるべきだ――という素晴らしいモデルケースである。

 「我々だれしも、蘇生と協和の魔の光景に魅了されずにはいない。我々だれしもが、いやなものの消滅を、好むものの再現を願わずにはいない。当然ではないか。」(p138)

 これを楽観的すぎる――といって批判する「否定と反駁の生活習慣病を病む」人間ではしょうがない。「見ると分かるという絵(イメージ)の持つ力」を最大限に使って、「違う」もの同士を「つないで」いこうという百学を連環させる意識――そして何より、スタフォード氏の「明るさ」。これだろう、いま一番足りないのは。

 その「明るさ」を知るためだけにでも、同書の「序」を読んでほしい。「ちがいの只中に同じ」を見るという朗らかな意識、これだけが何かを「先に」進めるのではないだろうか。



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