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商品の紹介 『転校生』『ふたり』などの名匠・大林宣彦監督が、やまさき十三&さだやす圭の人気コミック『おかしな二人』から、そのキャラクターのみを抽出し、舞台を尾道にすえるなど独自の設定などを多々施して完成させた異色作。タフな肉体と精神を持つ室田(三浦友和)と、自称“20世紀の大天才”山倉(竹内力)。室田は幼ななじみのヤクザ成田(永島敏行)を交えた妻・夕子(南果歩)の過去への嫉妬に悩み、一方山倉は彼女に亡き母の面影を重ね合わせていく…。 永遠の女性像を求めてさまよう男たちの姿からは、映画という遙かなるものを追い求め続ける大林監督の想いともオーヴァーラップするが、大林映画に必ずあった冒頭の「A MOVIE」のタイトルが本作で終わりとなったことも含めて、彼のひとつの区切りにもなった作品と察することも可能だろう。(的田也寸志)
クチコミ情報
何度観てもいい作品です一番好きな大林監督の作品の1つです。尾道の風景と映画のストーリーが良くマッチしていて、大林流のユーモアとノスタルジックで、人の哀しさ、優しさ、美しさを見事に表現した作品です。室田演じる三浦友和、山倉演じる竹内力、成田演じる永島敏行の3人の男の心象風景が見事に表現されていて胸に熱いものを感じさせてくれます。そして夕子演じる南果歩の演技がとても美しくGOODです。夕日を見ながら「僕の夕子はどこにいるんだろう・・・」そんな気持ちにさせてくれる作品です。
純文学はあぶない原作のコミックは知らないのだが、きっとまるっきり違うだろうと確信させるような、個人的で独立した「想いの映画」を創ってしまった大林には、驚くと同時に感心もした。
企画から受け継いだものはタイトルと、キャラクターの元となるモデルだけのようである。
それも言ってみれば当初のメジャーな企画が壊れ、少予算に削られ、封切りさえも決まらないようになったおかげで生まれたようなものなのである。
じつはそれは、この映画に限らず「転校生」製作中などにも起こったことで、それを個人的なポジティブな動機に変えていく才能も、大林の作家としての意図せずもある独自性を生み出してきたのであろう。
そして、この映画の死の匂いはただならないほどである。といっても、演じられる劇中の話にはナンセンスとユーモアが縞模様のように繰り返されるにもかかわらず。
それはまるで衰弱していく病人の、または死んでいった者のなつかしい回顧の想いのようである。
小さな映画館で、数えるほどしかいない観客のなかでぼくは観ていて、商業的な可能性を犠牲にした贅沢さの矛盾のなかで、この映画を深く堪能し、この映画の悲しみに不可思議に共感しながら、涙を流して観たひとりだった。死者を見送るように・・。
このあまり知られていない一本は、とても好きなのに人に薦めるのは難しい。
それは以前、文庫本のCMコピーにあった「純文学はあぶない」というようなセンテンスの気持ちに近いものかもしれない。だから、好みとなると観客が限られるかもしれない。
この映画のサウンドトラックも「狂おしい音楽を」と要求した大林の注文に奇跡のように応えて、スクリーンと切り離せない程に全編を覆っている悲しい旋律が素晴らしい。
また、アグファ・フィルムの色彩によって、特に海の色を含めて、たいへん美しい映像に仕上がっている。
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