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たそがれ清兵衛 [DVD]

山田洋次 真田広之 宮沢りえ 小林稔侍 藤沢周平 朝間義隆 
たそがれ清兵衛 [DVD]
定価:¥ 2,800
新品最安価格:¥ 2,800
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クチコミ情報

山田洋次、真田広之、宮沢りえの卓越した技量

私は元々の藤沢作品ファンです。
勿論「たそがれ清兵衛」もよみました。
大筋は似ていますが短編ですので3作ほどを一つに纏められた作品となっております。

原作では見所の一つである主人公のせこい駆け引きもカットされ幾分残念な気持ちもありました。
しかし2度3度と本作を観る内に真田広之さんの瞳に引き込まれました。
城へ上がる時の目立たないようにする情けない瞳、下男や卑女と話す時の気さくな笑顔、家老の訪問を受けた際の所作と即答する断りの潔さ。
追い込まれて断れなくなり引き受けた後の退去の所作。
真田広之さんは武士の所作について能や文楽で勉強されたのでしょうか、様式美と元肉体派である彼の機敏な動きや表情だけで原作にあった「普段は定刻の黄昏時に帰るたそがれ清兵衛」知る人ぞ知る「藩内遂一と噂される剣豪」を見事に演技分け、本人の性分である不甲斐なさから婚儀に至らなかった女性への「死出の化粧の簡潔な依頼」そしてそれを黙って駆けつけ涙も見せずに迅速に処理する女。
送り出した後「生きて戻ることを毛ほども疑わない強い女」とボロボロになって戻る男。涙を流して抱き留める女と身内。
どれをとっても藤沢作品に共通して流れる静謐な空気感が醸し出され巨匠山田洋次の別の顔が伺えます。

ジャケットにもなった太刀を研ぐシーン、無言の中に様々な葛藤が伺え涙ぐんでしまいます。

黒澤作品と並び世界に誇る日本の名作だと感じます。


そんなに感動するかなあ。

風采があがらない男が実は剣の達人、というよくあるパターン。
ラストは、全然、それまでと関連がない。
最後にいきなり、それまで出てこなかったばあさんが出てきて、時代は変わった、というオチは、「感動のラスト」って言えるのかなあ。
しかも、3年後には、死んだという設定なんでしょ?
せっかく手に入った幸せがすぐに去っていってしまう、ってことが、また、一つのテーマになるのだから、どちらかといえば、その死に様までを映画にすべきなんじゃないかなあ。

竹光であることがわかったとたんに、殺し合いが始まる、というのも、そんな程度の男を清兵衛は殺しに行くのか、という気がするぐらいで、私は、理解に苦しむ。
突然の豹変が意味することはなんなのだろうか。


なるほど、の出来具合

山田監督初の時代劇ということですが、気合が入りすぎた恣意的な盛り上がりやドラマチックなものも極力省かれていて淡々と幕末の田舎侍の生活や風俗が描かれていたと思います。チャンバラの場面も結構リアルだし。単なる娯楽時代劇というものではない、まじめなメッセージ性の高い映画だと思います。感受性の貧弱な人が見るとつまらない映画にしか見えないと思いますけど。

なんと美しく哀しい、素朴な人生

子育てと介護、目を覆うような厳しい貧乏生活を続ける清兵衛。
風呂すら入れず、衣服もぼろぼろ、けれども子供達には元気さを見せ、痴呆になった母親ともわりきったつきあいをしている。子供達にとっては、ぼろぼろになる父親の姿を見るのは辛かっただろうが、なぜか彼の目に、貧困の色は見えない。

これは、平凡で真摯な男が生きる素晴らしさを教えてくれるストーリーだ。出世を望まず、家族を愛し、恋人を愛し、人生を愛することを信じ続ける意志の強さは、次第にそれを理解する人に伝わり、愛されるということを教えてくれる。

平々坦々と進むわりに、エンドロールが流れると、胸が締め付けられるように重い。つらい日常を歩む全ての人たちに送る、応援歌のように思えてならない。


NHKドラマみたいなんだよなぁ

映画ならではのメッセージ性が全くないですね!少しはサブカルチャー的要素やオーラが欲しいです。映画なんですから まぁボンボン監督山田洋次では仕方ないですかねぇ NHKのじゃないんだからさ まぁこの監督は危うい文化的背景を感じさせるオーラというか、映画として外に向けて発する魂のメッセージみたいな映像の雰囲気は全く感じないですねぇ。まぁそういったものを期待するのは初めから無理なんですがね この人と同世代だと大島渚や深作欣ニなどは戦後の焼け野原や経済発展や学生運動やフォークソングなど一連の社会現象や文化の移り変わりなど、その当時の世間や常識と戦ったものだけが到達するサブカルチャー系の不思議な空気感や緊張感など伝わってくるものがありますが・・山田洋次には全くないですね・・・灰色の空気感の中で研ぎ澄まされることにより何かを感じたがゆえの苦しみそして光を探し求めたある種の悲しきロマンとでも言えるようなオーラが・・ この世代特有なものとして時代を真剣に生き抜き、そして戦った生き様や誇り、意地みたいなものが・・・山田洋次から伝わるものはNHK的なものやサザエさん的なものや水戸黄門的なものばかりです。恐らくは萩本欽一に似たタイプの偽善者なのかもしれないと思ってしまうのは私だけでしょうか・・・・もしかしたら自称映画評論家の【おすぎ】や萩本欽一と同じA型の人間かもしれません


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武士の一分 [DVD]

山田洋次 木村拓哉 檀れい 笹野高史 小林稔侍 緒形拳 桃井かおり 藤沢周平 平松恵美子 
武士の一分 [DVD]
定価:¥ 3,990
新品最安価格:¥ 499
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商品の紹介
山田洋次監督による『たそがれ清兵衛』『隠し剣 鬼の爪』に続く、藤沢周平原作小説の映画化。役目のため失明した下級武士を支える妻と中間、そして一分を通すため復讐に挑む侍の姿を描く。主役の武士に木村拓哉。その妻に映画初出演の壇れいが扮し、新鮮な存在感を見せている。
山田監督の作品は、一点一画を疎かにしない、きちんとしたドラマを描くことに定評があるが、『武士の一分』においてはそれが堅苦しさではなく、娯楽映画としての完成度を高める方向に作用している。前半。城中で毒味をする武士たちが、横一列に並んで役目を果たす、その軽快な動きの楽しさ。木村拓哉という絶妙な素材を得た山田監督の演出ははずみ、時折“SMAPのキムタク”をも見せて笑いを誘う。ドラマが佳境に入ると同時に、徐々に緊張感が増してくるが、息苦しさを感じさせることはない。木村の侍が復讐をとげる、その決闘シーンは良質なアクション映画さながらのテンションと迫力を誇示。その後に描かれる、ほろりとさせられる結末。そしてどのような武士にも守るべき一分があることをさりげなく示唆する、その優しさと余韻の豊かさ。娯楽映画として、完璧な出来である。(斉藤守彦)


クチコミ情報

山田洋次監督は素晴らしい映画人である

「たそがれ清衛平」「隠し剣鬼の爪」という、時代劇の中でも非常にクオリティの高い人間ドラマを撮った山田洋次監督。3部作といわず、ぜひまだまだ時代劇シリーズを撮って欲しい。この作品のように何もかもが裏目に出る作品もありますよ…、残念ですが…。真田広之&宮沢りえ、永瀬正敏&松たか子の共演に比べて、木村拓哉&壇れいのコンビが演技力なさすぎ。ミスキャストがここまで作品を死に追いやるとは…。他の方もおっしゃるとおり、この作品は最初の10分で駄作と分かります。

誕生日に映画館でみた映画

うーん・・・期待を込めて観た割りにはあんまり・・・でした。

岩手弁は壬生義士伝の東北訛りと比べてしまうけれど明らかに都会的。節々に現代語が混ざっているので訛りの持つ美しさが感じられなかったのが残念です。木村拓哉演じる三村新之丞は正座をした時の雰囲気がいいし、怒りを押し殺して泣いているなどの演技はさすがに上手い。けれど自身で「おしゃべりは嫌いだ」と言っておきながら日常のシーンではよくしゃべる。「月9」のイメージが拭えません。刀さばきが格好良いのに殺陣シーンが少なくて勿体ないです。終わり方がストレート過ぎ。もう少し捻りや意外性が欲しかった。随所に散りばめられた「笑い」が面白かったので星2つ。


時代劇メルヘンですねぇ

 キムタクに偏見を持っている人とか、とどめを刺さないのはおかしいとか細かいとこに批判する人は多いみたいだけど、正直とっても良かった。3月にDVD見て以来、何度も見てしまう。特に加世にはぞっこんである。不貞を悩む描写が足りないとか言うコメントを見たことがあるが、すでに島田との一件が起こったと思われる頃から、事実を告白するまでの間の何気ないシーンの中では、彼女から屈託のない明るさが失われており、切なそうな表情仕草によりその後の筋書きを知らない者の胸にも何か引っかかるものを残したはずである。おかしいと言ってしまえば、にわか盲目の剣士が剣術の達人に勝つことや、例え封建時代であるとはいえ、仕事上の役目からの不幸が原因で家を取りつぶしにしたりは普通はしない、と言うことの方が強いはずだが、それを言ってしまえばお話自体が成立しない。
 それにしても加世は自分が愚かであったと泣き崩れたが、いったいどうすれば良かったというのだ?最初の件はどう見ても手込めであるし、2回目以降は主人にばれてしまったら、自分の身が危ないのはもちろん、自分の主人が相手に黙っているはずはないと思っただろう。結局、主人の命を守るには、自分が犠牲になるしかないと彼女には思えたはずである。また、いったん離縁したことでいっそうお互いの大切さが認識できたとも言える。ただ、島田がほんとうに口添えしていたら、どういう展開になったのかは気になる。最終的に言えるのは、この夫婦は一番賢明な選択をしたのだ。自害も、手打ちにもしなくて再会の可能性を残したのだから。


弛緩した感じ

山田洋次監督の時代劇三作目、
三部作と言われていますが、話が繋がっているワケではなく
海坂藩(原作の藤沢周平が創りだした架空の藩)が共通の舞台

つっこみドコロ
キムタクの胴がガラ空きだったのに、
なぜ切り込まないのか?
J事務所の意向なのか?

『たそがれ清兵衛』の魅力は、剣術の力量を常に隠していたところ。

『隠し剣 鬼の爪』でのドキドキ、ワクワク感は、
秘伝である必殺技の正体を、最後の最後まで明かさなかったこと。

両方とも緊張感があったのに、今回は、なんだか弛緩した感じでした。


一度見ていただきたい。

演技そのものはすばらいと思いますがキャストや台詞の言い回しで「現代」が
ちらほらするのが気になりました。
場面も同じ舞台ばかりで淡々と進みます。
前作の蝉しぐれはお笑いの人を起用していましたが、あちらのほうが感動し、共感できました。
しかしながら、決して凄腕の剣士ではない主人公が決死の覚悟で命を懸けて闘うところ、
男は人生に一度闘わなければならないときがある。
そんなところが心に響きました。
あまり動きがある映画ではなく、あくまで心の心境を伝えたい映画だと思いますので、それを理解してみれば楽しめます。
時代劇好きはおすすめです。



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壬生義士伝 [DVD]

滝田洋二郎 中井貴一 三宅裕司 夏川結衣 塩見省三 堺雅人 野村祐人 浅田次郎 久石譲 中島丈博 
壬生義士伝 [DVD]
定価:¥ 2,800
新品最安価格:¥ 5,990
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クチコミ情報

子役のセリフが棒読みなのが残念。

いい映画です。
たしかに泣けます。
男たるもの、こうでなければ。

しかし、いまいちな点もある。
確かに、吉村は、原作では、金に汚かったと書かれている。だけど、まるでバカ殿様のように演出するのはどうだろう。

前半の吉村の雰囲気は、少し浅田氏の思いとは、ちがうのではないだろうか。

それから、子供たちのセリフがややぎこちない。
無理もないか。

もちろん、このような欠点は、たいしたことではない。
全体的には、なんども見たい、とってもいい映画だと思います。
ぜひ、見てください。


緩急がない

ドラマ部分は良い。殺陣にスピード感がない。殺陣にはもっとクローズアップと短いカットの多用を。

心が奮えた

「時代」特有の制約の中、できる事を精一杯にやる男とは・・・
こんな感じなのではなかろうかと想いをめぐらせ。

強くて優しい、一本筋の通った男とは・・・
これまた、こんな感じだったのではなかろうかと想い。

父親とは、やはり本来「家族想い」であることが自然な姿なのだと想い。

中井貴一の演技には3度観て、3回泣かされ。

久し振りにお腹一杯になった日本映画でした


かなり泣ける

吉村という男にとても好感が持てる。彼の生き方は武士としては失格だし、見た目には情けない。しかし家族のためだけに働き、もがき苦しむその泥臭い姿にはある種の美しさを感じずにはいられない。

いいですよぉ

大河ドラマ新撰組を見てからこれを見たから配役が混ざってちょっと変な感じ。芹沢鴨がいるような気になってしまう。斎藤一はなんといっても「るろうに」のイメージが強くって、あれがいけないという論者もおられることは承知してますが、「るろうに」の斎藤一のイメージは結構気にいっております。無口な斎藤一が子供を病院に連れて来ること自体微笑ましい。でもこの原作の小説はどこまで事実なんでしょうか?すごく興味がわいてきます。


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蝉しぐれ プレミアム・エディション [DVD]

黒土三男 市川染五郎(七代目) 木村佳乃 緒形拳 原田美枝子 今田耕司 ふかわりょう 大滝秀治 加藤武 藤沢周平 
蝉しぐれ プレミアム・エディション [DVD]
定価:¥ 4,935
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クチコミ情報

泣けました。

原作もドラマも見てない者の感想。厳しめのレビューが多いようだが、私はいい映画だと思う。

まず、少年時代の文四郎とその友人、そしてふくたちの生活・周囲で起こる事件を、時間をかけて描いているのがよい。父と文四郎の最後の会話の場面は構図的にも面白いし、少女時代のふくのひたむきさに心うたれる。特に坂道で荷車を引く文四郎に手を貸す場面。まずここで涙腺がゆるむ。この少年・少女時代の丹念な描写があるからこそ、後半の成長した文四郎とふくとの再会、そして悔いを残したままの別れにジーンとくる。

そして斬り合いシーンのリアリズム。1本の刀で多くの人を斬れないから、多人数の敵を相手にするときは刀を多数本用意しなければならないが、この映画ではその点もぬかりない。原作やドラマがこの場面をどう描いていたか知らないが、真剣勝負の迫力は十分ある。

思いを秘めたまま、運命にさからわない凛とした態度。そして農村の美しい四季。2時間ちょっとで、日本、そして日本人の原点に気づかせてくれる作品だ。


痛い…

映画っていうのは、演出だったり、カメラワークだったり…。この作品では全てが及第点に達してません。物凄く陳腐です。見続けるのが凄く大変でした。だめだこりゃ!

切なさが伝わらない蝉しぐれ・・・

映画だけあって背景は美しかったです。
市川染五郎は苦労知らずの坊ちゃん的風貌でこの主人公(文四郎)の雰囲気とは違うと思いました。彼は「阿修羅城の瞳」のような役の方が似合いますね。また、ふく役の木村佳乃はコメディタッチの映画の方が似合います。それは彼女の「笑(えみ)」が少々ふざけた感じがあるからかな、と。藤沢周平がふくが側室となって見につけた「品」を感じなかったです。

お蔭さまで、小説→NHK時代劇→この映画、と3通り楽しめました。NHKの脚本を書かれた方が監督をされたようで、NHKで7回の放映回数に合わせて詳細な解釈を入れたのとは逆に、映画では最後の対面、「ふく」と昔通りに呼び捨てることでサラリと終わらせた。NHKで思い切り「切ない」思いをさせられた一視聴者としては、やはり拍子抜けでした。甘酸っぱい切なさが伝わってこないのです。大人になったからこそ、二度と会えないからこそ、今度こそこれが最後のケジメになる切ない哀愁が伝わってこなくてとても残念でした。


おふく役に難…

おふくの子役、佐津川愛美のかわいさが全くなくなってしまう大人の配役はどうにかならなかったのか。眼の大きい浜田翔子なんか良かったかも。

少年時代は

文四郎の少年時代を演じる石田卓也さんは良かったと思いますよ。二人で父の遺体を運び坂をあがる、あの長い長い無言のシーンはこの映画の中では秀逸だと思います。そりゃ欲をいえば色々難点もあるけど、痛々しい少年の心情はよく伝わって来ました。この年令の俳優さんです。私は見事だったと思うんですよ。


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山桜 [DVD]

篠原哲雄 田中麗奈 篠田三郎 檀 ふみ 東山紀之 北条隆博 
山桜 [DVD]
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「山桜」への想い

テレビドラマ「蝉しぐれ」「清左衛残日録」藤沢作品の映像作品には原作を損なわない作品が
あり、映像化される度に楽しみにしています。次回作は「花のあと」という話です。花のあと
を読んで主人公いとを田中麗奈さんを思い浮かべていました。この「山桜」を見たのはその後でしたので、本作のヒロインとして出演されていた事は後から知ることとなりました。

手塚演ずる東山さんは最近必殺の渡辺小五郎のイメージが強かったのですが、こちらも大変すばらしい演技だったと思います。

ただ、郷方廻り役人として郷の窮状を描く場面。もう少し描きこんだ方が良かったのではないでしょうか?刃傷沙汰にいたる場面もあまりに涼しすぎると感じてしまいました。

富司純子さんの佇まいは心打たれます。心労のあまり痩せさらばえてしまった母御の沈痛さが
良く出ていたと思います。山桜は季節が廻り、誰言われることなく花を咲かせ散り行くものです。美しくはかないながらも人のこころに訴えかける、一縷の願いを込めて手塚の無事を祈る
こと。誰言われることなく自らの気持ちに突き動かされる衝動に心打たれます。そこに表題作
「山桜」への想いが込められているのではないでしょうか?

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私も手塚弥一郎みたいな人が好きです。

藤沢周平さんの小説の中で、好きなほうから五本の指に入る『山桜』。

東山紀之さん、いい役者さんですね。
原作では弥一郎は‘男にしては優しすぎる目元が’とあるので
キャスティングを知った時は正直首をひねりましたが
今は彼以外に考えられません。

原作を読んでいない方が、「野江と弥一郎が一緒に出てくるシーンが少なすぎる、
冒頭の、桜のシーンのあれだけか」と言っていましたが、
あれだけだからいいんです、あまり説明的でないところが。
弥一郎の人となりを端的に示しているではありませんか!
おにぎりのシーンは本にはありませんでしたが好きな場面です。

マイナスの理由はヒロインのイメージとラスト。

田中麗奈ちゃんは嫌いではないですが、ごめんなさい、私の野江のイメージではなかった。
壇れいさん・松たか子さん・鈴木京香さんなどの和風美人が浮かんできます。

それから、私が原作をこよなく愛しているせいかもしれませんが、
手塚家を訪れた野江が、玄関の上がりがまちで思わず泣き崩れるラストの方が余韻が
あってよかったかも。
みている方は、行く末が案じられてちょっと心配なのですが。


藤沢小説が好きなら、この映画も楽しめます

最近藤沢周平の小説を原作とした映画が多いですね。
この手の作品は往々にして原作と乖離してしまうのですが、(特に藤沢作品は短編が多いので)この作品は小説の行間の叙情を絵にしたような作品で、藤沢ファンなら楽しめると感じました。
原作と同様、はっきりしたラストは描かれていませんので、その点は評価が分かれるところだと思います。
ですので、万人向けという訳ではありません。その点を考慮して星4です


山桜のようにひそやかで美しい男女の情愛

藤沢周平氏の約20頁の原作を100分足らずとはいえ品格のある1本の映画作品に昇華させた作品。原作に忠実なストーリーだが、原作のイメージを裏切らない。山桜の美しさ、その下でのかつて縁談のあった野江(田中麗奈)と手塚弥一郎(東山紀之)の出会い、その出会いを胸に秘めたまま意に添わない嫁ぎ先での嫁の役割を果たそうとするも、弥一郎の正義感あふれる行為を悪し様に言う婚家と決別し、実家に戻り、牢に閉じ込められたままの弥一郎の家を訪ねる野江の、多くを語らないが真っ直ぐ筋の通った行動。その弥一郎の家で彼の母に「待っていたのよ」と迎えられ、回り道をしたことを実感する場面は感動的だ。

山桜の季節に始まり山桜の季節に終わる構成の妙。要所で挿入される美しい自然の描写。そして何よりも控えめな田中麗奈と東山紀之の演技が素晴しい。台詞は少ないが、2人とも周囲の人を思い、誠実で、決然と行動する芯の強さを持っているが、情愛は胸に秘めたままという、古き良き日本人の倫理観・正義感・情感をよく体現している。澄明さ溢れる藤沢ワールドの見事な映画化。余韻がいつまでも心に残る。山田洋次監督の3部作の演出方法と比べてみるのも一興だろう。


たそがれ・・と比べてしまう

田中麗奈は 「暗いところで待ち合わせ」の印象が強く残っていて、視力障害者に見えてしまったのは私だけでしょうか。東山のセリフがなんと少ないこと。あまりにかっこよすぎなので、どうして結婚しなかったのか、やっぱりくっつくのか?とか、ついつい意地悪な見方をしてしまいました。
悪役と良い役が見た目からはっきりしていて分かり易いと言えば言えるけど、・・・。
やっぱり、たそがれ清兵衛と比べてしまって星三つになりました。



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たそがれ清兵衛 [DVD]

山田洋次 真田広之 宮沢りえ 田中泯 藤沢周平 朝間義隆 
たそがれ清兵衛 [DVD]
定価:¥ 4,935
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商品の紹介
時は幕末、庄内地方の小さな藩の下級武士・井口清兵衛(真田広之)は、ふたりの幼い子どもと老母の世話をするため、勤めが終わるとすぐに帰宅することから「たそがれ清兵衛」と同胞たちからあだ名される冴えない男。しかし、幼なじみ朋江(宮沢りえ)の危機を救ったことから、実は剣の腕が立つことが世間に知れてしまい、ついには藩命で上意討ちの討ち手に選ばれてしまう…。
時代小説の大家・藤沢周平の短編『たそがれ清兵衛』と『竹光始末』『祝い人助八』をベースに、これが時代劇初演出となる巨匠・山田洋次が監督。当時の時代考証を綿密に行いつつ、ささやかな家族愛や忍ぶ恋心、そしてダイナミックな殺陣シーンなどを見事に具現化している。人間本来の美しい心のありようを、決して押し付けがましくではなく、優しくささやかに問いかけてくれる、日本映画でしかなしえない必見の秀作。真田の素朴さと宮沢の清楚な美、両者の好演も特筆ものである。(的田也寸志)


クチコミ情報

何回見ても好きな映画。

あらすじを公開してしまいそうで感想を書くのは難しいです!
田中さんの鬼気迫る迫力にはまったく脱帽。
『やっぱりおぬしが来たか』と、相手の実力を認めるあたりが大物ですね。
お互いつらい目を生き抜いてきたもの同士、和やかなムードになりかけるのですが、
清兵衛が何気なく漏らした言葉が善右衛門の誇りを著しく傷つけるのです。
暗闇の中で光る眼。
そのあたりからが圧巻で、何度見ても興奮します。


静かな哀愁

真田広之よいですね。渋い。
貧乏で謙虚、欲のない武士、しかし剣の腕は一流。

静かに哀愁漂います。


哀愁と優しさに満ちた時代劇

 日本に存在する著名な各映画賞を総ナメにした、山田洋次監督の初時代劇作品。
 時代性の捕らえ方、2時間という上映時間の中での起承転結、老若男女問わずの分かり易さなど、ハリウッドやアニメにばかり目が向きがちな邦画界の面々は、括目して山田技法を学ぶべし!

 物語の舞台は、幕末の東北の小藩「海坂藩」(モデルは米沢藩らしい)。
 そこで平侍として暮らす井口清兵衛は、労咳で妻を亡くし、幼い二人の娘と、ボケの始まった母親と4人で暮らしている。生活の貧しさから内職に勤しむ必要もあって、清兵衛は毎日勤めを終えると、同僚からの遊びの誘いも断って、家路につく生活を送っていた。そんな彼の事を、同僚は「たそがれ殿」と呼び、変わり者扱いしていた‥‥‥。

こんな武士が本当に居たのかどうか、その資料の少なさから定かではないようですが、外見の貧しさがすなわち、内面の貧しさではないという一本の筋が、ヒシヒシと伝わります。そして、清兵衛の幼馴染・朋江が登場し、山田監督お得意の、純粋過ぎる位に純な恋愛模様が描かれます。
 個人的には、宮沢りえという女優は余り好きではないのですが、それは私の色眼鏡の度合いが強過ぎるだけで、可憐で優しく芯がある朋江像を、良く演じていたのではないでしょうか。惜しむらくは、ラストの泣き崩れるシーンとか、ね。この辺がもう一段、上手い演技だと感動の度合いが増すんですけど‥‥‥。

 各映画賞の新人賞を多数獲得した、これが映画初出演とは思えない、前衛舞踏家・田中泯氏の演技が、実に素晴らしい。一見すれば、怖さとか不気味さが目に付く役柄なのですが、そんな風に一括りに出来ないような哀愁が、その立ち居振舞いから溢れています。清兵衛との死闘一連と、その結末における一人芝居は、本職:前衛舞踏家の面目躍如たる顔が見えたような気がします。
 そしてそれをわざとらしい芝居に見えないよう、実にリアルな演出で彩った、殺陣シーンが初撮影とは思えないような山田監督にも、拍手を贈りたいですね。

 画はビスタサイズのスクイーズ収録。昨今の映画はCGが溢れ、デジタル編集が可能なハイビジョンカメラなどで撮影されていますが、本作品を見て「フィルムは良い!」と感嘆の声を上げてしまいました。
 本作もCGにて作成された場面は当然存在しますので、何らかのデジタル処理が施されているとは思うのですが、画面の落ち着きというか、空気感を伴う細部のぼやけ方が、やっぱりCGはCGであって、フィルムには敵わないなぁと感じました。
 この映画は明暗のコントラスト、特に中間の色合いがポイントです。

 音は、DD5.1ch、DTS5.1ch、DD2.0chの三つを収録。
 音場感や低音感、そしていつも気になるDD5.1chとDD2.0chが両方収録されているソフトにありがちな、DD2.0chの収録音量の絶対値が、DD5.1chよりも低く聞こえる(ボリューム位置を固定したまま、音声をDD5.1ch→DD2.0chに切り替えると、スッと音が小さくなる)現象がなかったので、DD2.0chの方がより自然な音と感じました。
 生活描写の各種SEなど、サラウンドの使い方も上品で、腰の据わった印象です。


貧乏ざむらい

真田広之主演です。宮沢りえが後添えとして出ています。山形県庄内藩が舞台です。学問もあり、剣にも優れているが、認知症の母と娘2人を抱え、妻には先立たれ、石高も少なく貧しいけれども、満ち足りた生活を送っている武士の話です。この武士の生き方が心を動かされるものがあります。それが、家老の命令で、ある人を斬りに行かなくはいけなくなります。断るのですが、武士社会で断れず、斬りに行くことになります。このときの相手も、武士社会の犠牲者みたいな人間でそんな2人が切り合うシーンはジーンと来ます。武士社会の話ですが、現代のサラリーマンや官僚社会の問題と同じテーマがはめ込まれています。とても面白く、社会的な寓意を含んだ映画でした。

幕末武士の悲哀

武士とは様々な映画・ドラマのように格好良いものではなく、武士間の身分の違い、主命に嫌とは言えぬ宮使いの苦悩の中で細々と生きている姿を見事に活写している大傑作である。

主人公の清兵衛は、月代も剃らぬ、風呂にも満足に入れぬ、虫かごの内職をしなければ幼い2人の娘や年老いた母の生活を賄えない程の昼行灯で貧乏侍。
しかし、一度剣を抜けば天下一流の使い手。
やはり身分の違いから恋する女性と結ばれぬ悲恋、主命による上意討ちをしなければならぬ清兵衛。

そしてラストの愛する女性との再会と、清兵衛の満ち足りた人生を回顧する娘。
見終わった後に感動と清清しさを得ることのできる、日本映画屈指の傑作である。



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その木戸を通って [DVD]

市川崑 浅野ゆう子 中井貴一 フランキー堺 井川比佐志 岸田今日子 石坂浩二 神山 繁 榎木孝明 
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クチコミ情報

画像は綺麗

画像は綺麗、さすが市川昆さん。しかし、内容は良く判らない。

浅野ゆう子がとても若々しく美しいです。

93年の作品ですから浅野ゆう子さんは娘役をやるには本来だと無理があると思うのですが、とても若々しく美しく瑞々しい感じです。周りの俳優陣も素晴らしいです。中井貴一さんも素敵です。だけど・・・あのエンディングはちょっとなぁと思いました。もう少し謎というか夢を残して欲しかったです。古典名画の「心の旅路」だっけ?あれを泣きながら見た私にとっては不満が残りました。巨匠の作品ではありますがそれで星は4つです。映像美については完璧だと思います。

中途半端の感は否めない

市川監督と気心の知れた達者な俳優さんたちが多数出演していて見ごたえがあり、ロケーションやセットの素晴らしさも特筆すべきものがあるのですーが、どうも中途半端な印象が拭えません。 まず、あの室内シーンの見事な照明、やはりあれはフィルムで撮ってこそ映える技術ではないでしょうか? 闇の部分がまったくない、軽い映像になってしまっています。 時代の趨勢にあえて逆らうようなことを書きますが、ハイビジョンとかデジタル映像というものは、動物ドキュメンタリーやスポーツ中継、SFX作品にはいいのでしょうが、人生の重みとか、人間の心の機微を捉えるにはむしろ不向きのメディアではないかと私には思えます。 加工・保存がし易いー、という利点は同時に軽めの映像になるーというマイナス点も抱えていると思うのです。 結局、従来の映画でもTVドラマでもない、不思議な雰囲気を持った映像作品になっており、そこがいいのだ、という見方もあるのでしょうが、これはやはり狙って出しえた効果ではなく、偶然の産物に過ぎないのではないでしょうか。

技術的な面はさておき、内容の点でも、なんだか変な作品です。 最後まで意味が分からずじまいの“その木戸”のコンセプトや、あいまいなクライマックス。 愛する人とあのようなかたちで別れねばならなかった主人公が、“俺の人生はほどほど幸せだったと思う”というのは、17年間の彼の軌跡が描かれていないだけにかなり強引な結末に見えます。 ストーリーを頭から追っていったら、この人は無理やり自分は幸せだったと思い込もうとしているような構造になっており、これじゃまるで悲劇です。 技術面、内容的にも、市川監督第一級の作品とは言えない出来になっていると私は思います。


はまり役の俳優さんたち。

こんなに美しい映画は久しぶりです、どこにでもあるようなストーリーだけど さすが市川昆監督の作品です、日本の美しさを表現し その中に生きる人の淡々とした生き様そして 浅野ゆう子演じる記憶喪失の女のなんと美しいことか・・武家屋敷の陰鬱な影と明かりも この映画を一層深い味わいへといざなっています、年をとっての伴侶の居ない主人公のこの武士 中井貴一も役柄にぴったりの良い味を出しています、後味のほんのりした佳作です。

死後の新作

素晴らしい映画、そのひと言に尽きる。
これだけの作品が15年もの間眠っていたとは勿体ない話だ。

“美しい不思議小説”と言われる山本周五郎の原作を市川崑が監督した本作は、
1993年、民間放送初のハイビジョン・テレビドラマとして製作された。
時期尚早すぎたのか、衛星放送で1回放映されたきり、
多くの観客(視聴者)の眼に触れる機会を逃し続けてきた。

1959年、市川崑は、映画監督としてもっとも早くテレビ界に乗り込んだ。
そして黎明期にして、数々のタブーを平然とぶち破っていった。
大量の土砂をスタジオに持ち込んでセットを組んだり、
当時の受像機の解像度では御法度だったロングショットを用いたり、
やはり御法度とされていた白い色ばかりでセットをデザインしたり。
そうしたテレビ放送初期の作品群はほとんどが生放送であったため、
伊丹十三主演の『源氏物語』など一部を除いて現存していない。

そして時代はハイビジョンへ。
「画面の方から、もっと創り込めと言ってくる」
『その木戸を通って』を撮り終えた市川崑は、
衣裳の布地まで鮮明に映し出す新技術にそんな感想を述べながら喜々としていた。
本作のキービジュアルのひとつである竹林の鮮烈な緑色も、
ハイビジョンで可能になった撮影後の高度な色彩調整を楽しんだ結果に違いない。

・・・物語は、
ある武士のもとに、自らの氏素性の記憶を喪失した女が現れることから始まる。
武士を演じた中井貴一がいい。
女を演じた浅野ゆう子が素晴らしい。
巧妙な省略動作で熟練芝居の真髄をさり気なく披露するフランキー堺のとてつもなさ。
テレビドラマのクオリティを遥かに超えたカメラ、美術、照明。
静謐の中にサスペンスを秘めた、極上の説話物語を思わせる珠玉のシナリオ。
そして、ラストシーンの比類なき余情が忘れがたい。

最早誰も真似ることのできない名人芸が、
監督の死後に“新作”となって甦ったことは、この上なく嬉しい。



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商品の紹介
『ワンダフルライフ』『ディスタンス』の是枝裕和による、劇場用長編第4作。1988年に東京で実際に起きた「子ども置き去り事件」をモチーフにし、母親に置き去りにされた4人の子どもたちが、彼らだけの生活を続ける約1年を描いている。撮影にも1年以上をかけた入魂の一作だ。
撮影時、子どもたちに台本は渡されず、監督のその場の指示で演技させたという。そんな独特の演出スタイルによって生み出された、生々しくもみずみずしい空気感が素晴らしい。彼らの感情が、頭を介してではなく心に直に入ってくるような不思議な感覚を覚える。そんなセミ・ドキュメンタリー的手法の一方でドラマとしての求心力を失うことがないあたりも監督の力量を感じるところだ。
カンヌ映画祭において、最優秀男優賞を史上最年少で受賞した柳楽優弥をはじめ、子どもたち全員の存在感が白眉。母親を演じたYOUら大人のキャストも見事にその世界に寄り添っている。(安川正吾)


クチコミ情報

だれも知らない?

「だれも知らない」というタイトルがまず何より秀逸な皮肉だと思う。
作中、観ていれば分かると思うのだが、子供たちが救われるチャンスは何度もあった。しかし実際に誰かが子供たちを救ってやることはしなかった。
目の前に、明らかに異様な格好をして困窮している子どもがいるのに、大人たちはその危機を「誰も知らない」と通してしまったのだ。
子供たちがボロボロの服と痩せこけた頬しているのに、コンビニの店員は通報することから逃げた。街行く人々も声を掛けることもしない。三階の住人も思考停止してアクションを起こさず、野球のコーチも怪訝なことは追及しない。母親も子どもたちの目の前の苦しみを知らない。タクシーの運転手も、パチンコ屋の店員も、だれも「知らない」。見ようとしないのだ。
現実の巣鴨事件の本当の悲惨さを隠し、事実を歪曲して本当の犠牲者の子供たちの苦しみを描いていない、と言う批判がある。至極まっとうで健全な批判だと思うが、ありのままの現実を描いた時、そこで追及される悪は母親と父親など、直接の犯罪者になるだろう。しかし映画としてこの作品が追及したい罪は、「だれも知らない」と目を背けたその事なかれ主義に向けられているのではないだろうか?つまりこの映画で裁かれているのは、母親でも失踪した父でも母の愛人でもなく、あなたであり私でありこの社会なのだ。


ただ、ただ悲しい・・・。何も映し出されていない瞳、幽霊の子供達。

80年代に起った実際の事件をもとにしたストーリー。

現実の事件から醜悪さ、灰汁や濁りをフィルターにかけてとりのぞいた感じ・・・。

と、どうなるのか・・・。

ひたすら透明な悲しさだけが残る。

そこに映し出される日々はクリアで透明なんだけれでも現実社会から一つへだったたような現実感のない世界。

ただ、ただ悲しい・・・。

とっくの昔に現実を直視する事を放棄した主人公の少年の目。

自分勝手な大人達のせいで失われた子供時代・・・。

自分自身すら放棄した何も見ていないようなその目にマルグリット・デュラスのラ・マンの少女を思い出しました。

一番信頼すべき大人にあまりにも多くの裏切りにあった為に空っぽになってしまった心を映し出している様な透明で無表情な瞳。

母親に捨てられ子供達だけの心もとない生活。

それでも生きて行かなければならない。

声にならない悲痛な叫びのようなものを感じます。

見ているのがつらく、いたたまれなくなりますがそれでも、むごいほど眈々とストーリーは進んで行きます。

なにげないシーンの一つ一つに胸が痛みます。

駅で帰ってくるはずのない母親を待ちながら一番年下の少女がアポロチョコレートの箱を持って「最後の一個だ・・・。」とつぶやく時の兄である少年の表情、

自分を捨てたはずの母親の洋服に囲まれ母親の幻影にしがみつくように洋服ダンスにひきこもり心を閉ざす少女、

電気もガスも水道も止められ公園で過ごす子供達・・・学校にも行けず戸籍もなく幽霊の様な存在・・・。

でもたしかに生きていてささやかな生活があって・・・。

それが本当に悲しい・・・。


なんどやめようかと

母親がクリスマスには返るからといって出て行ってから
何度見るのをやめようと思ったか知れない。
自分のことのように、それ以上につらかったです。
外へ出ちゃいけないなんて無茶な約束を小さな子供が一生懸命に
守っていたり、いい加減な母親を駅まで迎えにいってすっぽかされたり
それでもこの子たちにはお母さんなんだと。。思うと苦しくて涙が止まりませんでした。
こんな目に合わすくらいなら子供の親にはなるべきじゃない。。
こんな子供たちが出ないことを祈ります。


大都会東京に埋もれていく人々

実話をモチーフにとのことですが、十分ありうる設定かと思います。
途中に挿入される大都会の夜景は、まさに個々人の思いもなにもなかも飲み込んでしまいそうな巨大なブラックホールのようです。しかし現実は、非常に狭いエリアでの人々の生活があります。
電気、ガス水道も止まり、社会に見捨てられたかのような子供たちですが、実はコンビニの店員の善意などに支えられてます。
こんなむちゃくちゃな母親が許されるのか?という疑問もありますが、子供は母親が恋しく、5歳の妹にごねられて、駅まで帰るはずもない、でも、もしかしたら帰ってくるかもしれない母親を迎えにいき、いつもでもしょんぼり待っている。
悲しい映画ですが、これをあまりエグくせずに、淡々とストーリーが進行していく。
道端に汚い子供がいても、できれば暖かく接してあげたくなる気持ちです。


重くて、切なくて…

大人の無責任な行動から生まれた不幸が、
その度合いを増していく過程を描いた物語。
正直、内容は重く、観る者の心を深くエグるが、
多くの人々に観てもらいたい作品でもある。

作品のタイトル通り、
この世の中には誰にも知られることなく、
困難な人生を強いられている人たちがいるということを、
あらためてつきつけられた気がする。

普通に育った人たちには想像もつかない物語である。
しかし、自分の行動に責任を持てないと、
この作品が鮮明に描く「負の連鎖」を生み出す側の人間になってしまう。

人に愛されたい、仲間と共に楽しく生きたいと
誰もが願うだろうが、とりわけ子供には、
そう信じられるあたたかい環境が用意されるべきだと強く感じた。



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人間界の悲喜劇が凝縮され詰められている傑作。必見!

 監督は野村芳太郎。原作は大岡昇平、脚本は新藤兼人。役者もすべて超一流。これほど豪華な俳優達が一堂に会するとは。
 ある時代のよくある話が事件となり、裁判となる。
 裁判官は佐分利、検事は芦田、弁護士は丹波。青年は永島、姉は松岡、妹は大竹。姉のひもは渡瀬恒彦。母は音羽。証人には西村、北林、森繁。
 すごいでしょう。
  
 話は、あまりにも哀しすぎる。純粋すぎる。
 みんな、法廷で真実を語らない。それぞれが秘密を持っている。
 法廷とは何か。
 かけひきの場。最後まで。

 最後のシーンは実に見事。渡瀬と大竹のかけあい。
 女は強い。
 さわやかな大竹しのぶの姿。
 マイリマシタ。


名優たちの演技合戦と見事な脚本

 野村芳太郎監督が大岡昇平の原作を映画化した彼の代表作の一つです。当時雑誌「シナリオ」に掲載された新藤兼人の脚本は見事でしたが長大で、映画化にあたってはかなり短くされているはずですが、よくここまでコンパクトにまとめあげたと思う。
 特筆すべきは出演者たちのハイレベルの演技で、裁判に関わる人間と証言者を丹波哲郎、芦田伸介、佐分利信、森繁久弥、北林谷栄らのベテランが演じ、事件関係者を松坂慶子、大竹しのぶ、永島敏行、渡瀬恒彦らの当時の若手が熱演しています。この作品の後、松坂慶子は松竹の看板女優として人気、演技力ともピークを迎え、演技の天才と言われていた大竹しのぶは助演女優賞を総なめし評価を決定的にします。永島敏行は容貌からこの後しばらくは安易な戦争大作への出演が続きますが、現代劇に戻った「遠雷」で主演男優賞を得るまで成長し、やくざ映画の準主役だった渡瀬恒彦はこの作品をきっかけに演技派へと変身します。彼らの現在の活躍の原点ともいえる名作です。
 法廷シーンもあきさせないし、最後の終わり方(大竹しのぶの表情!)も秀逸



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哀しい…

人間は哀しく醜くみんなもがき苦しむ…。故にこの映画は空しく醜い。空虚。全く何も描けていない。無力。

日本最高のロード・ムービー

もう何度も見てる。
流石に今見ると古さを感じるけれど、そこがまた良い。
小学生だった頃の風景がそこにあって、見るといつも郷愁に駆られてしまう。

健さんと言えば、ガキの頃の自分にとっては男気のある任侠ヤクザだった。
しかしこの「幸福の黄色いハンカチ」と、
これまた名作と誉れの高い「八甲田山」で印象が変わった。

まだ若い武田鉄也と桃井かおりの演技は初々しく、とても上手いとは言い難いが、
このデコボココンビが出所したてで頑なな高倉健の気持ちを次第にほぐらせ、背中を押す。
果たして倍賞千恵子は黄色のハンカチを掲げてくれているだろうか・・・
分かってはいてもこのシーンはドキドキし、その後の光景ったら、もう・・・。
それにしてもこのジャケット写真はいただけない!
もう多くの人がラストシーンを知ってるからって、
そのまま使わなくってもいいんじゃないか?!

ちょい役ですが、今は亡き渥美清が警察官役で良い〜味出してます。
やはり名役者でありました。


子供ができたらこんな鯉のぼりつくってやる

もちろん星5つの作品。
荒削り、ストーリーも考えるとシンプル過ぎるところがる。
ただ日本の、北海道でしかできなかったであろう作品。
春過ぎの北海道の自然をバックに、今の私に男の漢を高倉健が見せてくれている。
生きていくことはほろ苦い。


健さんはもちろん、武田鉄矢と桃井かおりのコンビも素晴らしかった

 この映画の製作当時の高倉健は、70年代前半の実録やくざ路線に乗れず、「宿無」「ゴルゴ13」「新幹線大爆破」など、これまでと違う役柄に挑戦していましたが、どれもしっくり来ず、役者としての岐路に立たされていました。この映画への出演が決まった時も多くの人は山田洋次と高倉健?とミスマッチかなと思っていたと思います。しかし予想を裏切る健さんの名演に感動しました。この作品と「八甲田山」の演技で高い評価を得た後、高倉健は名実ともに日本を代表する映画スターになります。
 そして脇を固める武田鉄矢と桃井かおりも負けず劣らずの名演でした。武田鉄矢は歌手として落ち目になっていた頃で、この映画に出演後、多くの助演男優賞を受賞し、その後は役者として安定し、この映画では性欲の固まりだった若者は金八先生になっています。桃井かおりは、この映画の数年前に「前略、おふくろ様」で風俗に勤めていた恐怖の海ちゃんをやった後とは思えない純情娘役を絶妙に演じています。
 話の内容はピート・ハミルの原作を大幅な脚色をして、一種のロード・ムービーになっていて途中で行ったり来たりが少しくどくなりますが、話の膨らませ方も良かった。観終わった後の感動もさわやかです。これでもう少し短くして、最後に「黄色いリボン」の原曲が使えていたら完璧だったと思います。



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