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Thomas

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Thomas Howard Lichtenstein

Thomas Howard Lichtenstein(トーマス・ハワード・リクテンスタイン)は、アメリカ合衆国出身のピアニスト、作詞家、作曲家、歌手である。
以前はモデルや俳優、声優もしていた経験がある。
1995年に来日し、歌手、ピアニストとして活躍。ホテルなどで様々なイベントに参加している。
1999年には、コナミのBEMANIシリーズに作詞、歌手としても参加。特に、初期のGUITARFREAKS&drummaniaの英語詩の曲はほぼ全て歌を担当していた。しかし、シリーズを重ねるごとに英語詩の曲は減り、現在では影が薄くなりつつある。これは昔からのギタドラファンの中では特に問題視されており、ファン離れが起こっているといっても過言ではない。

貧困の正体

渡辺景子 
貧困の正体
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リヴァイアサン〈2〉 (岩波文庫)

Thomas Hobbes 水田 洋 
リヴァイアサン〈2〉 (岩波文庫)
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ここまででホッブズの有名な議論は終わり

 (第1部からのつづき)

 「あの悲惨な戦争状態(自然状態)から、かれら(人間)自身を解放することについての洞察」(p.27)から自然法が導き出されるわけだが、自然法に則った平和を実現するためには、「かれらすべての権力と強さとを、ひとりの人間に与え、または、多数意見によってすべての意志をひとつの意志とすることができるような、人びとのひとつの合議体に与えること」(p.33)が必要である。

 つまり、すべての人が服従する絶大で強力な「主権」が打ち立てられなければ、自然法のルールが実行されえないというわけである。
 そして、この共通権力(「リヴァイアサン」)によって「一人格に統一された群衆」(p.33)が、「コモンウェルス」つまり国家である。

 第2部は、コモンウェルスがいかにして生まれ、いかにして運営され、いかにして解体されうるかについての詳論である。
 主権者の権力が絶対的でなければならないということ、コモンウェルスは臣民の自然権を抑制して秩序立てるものとしての「市民法」を制定する必要があるということなどについての、妙にこまごまとした議論が続く。
 とにかく「国家」について思いついたことをすべて書き込んでみた、といった調子で書かれているから、多くの内容が読者にとっては煩わしく思える。しかし、自然状態における「(自己保存の)自然権」の絶対性や、自然法を実現すべく打ち立てられたコモンウェルスにおける「主権」の絶対性などの、単純な原理原則からの徹底した演繹になっているから、理解するのは簡単だ。

 ちなみに、第17〜21章あたりに、一般に知られている意味で「ホッブズ」らしい社会契約の原理論がまとめて書かれてあるので、ほかの部分は読まなくても、ホッブズの政治思想の大意をつかみ損ねることはないと思う。

 ところで、第2部のなかで第31章だけは、第3、4部のテーマを予告するかのようにして「神学」にあてられている。そもそもホッブズの政治思想を支える土台は「理性と聖書」(p.82)の二本立てになっていて、第30章までの論述にあたっても聖書はたびたび引用されて来た。いまや本格的に、その土台の半面つまりキリスト教神学による、ホッブズ的社会契約説の根拠付けへと移っていくわけだ。

 第31章のなかで個人的に興味深いと思ったのは、ホッブズが「神」の本性について実体的なイメージを持つことを禁じ、徹底して「神」を抽象化し、形式化しているところである。「語りえぬものについては、我々は沈黙しなければならない」と言ったL.ウィトゲンシュタインの宗教観に似ていなくもない。

 何はともあれ、現代の政治論争にまで影響力を残すものとしてのホッブズの政治理論は、第2部まででおおよそ片が付いていると言っていい。ちなみに、私が大学で受講した「西洋政治思想史」という特別講義でも、ホッブズについての課題図書は『リヴァイアサン』の第1・2部だった。
 が、ホッブズの神学論争にまで関心を抱く読者は、たしか新品ではすでに手に入らないはずの第3・4部──私は古本で購入──へと進まなければならない。く……

 (第3部へつづく)


国家とは何かを論じた古典。

国家とは何かを論じた古典。内容は概略以下のようになる。
 先ず、人間は生存する権利(自然法の基本)を持っている。そして自然状態では互いの闘争で死滅する。生存を可能とする社会的方法は、自身の生存を保証出来る誰か(主権)に自分が生存する権利を委ねる代わりに、主権が作る法に従う契約を結ぶことである。国家(リヴァイアサン)とは、このような契約を結んだ多数の人間と主権とが作る社会的仕組みであると論じている。因みに国家の形態は、君主制、貴族制、民主制の三つに分類されているが、前述のことは共通に成り立つ。
 読んでいる途中で次のことに気がついた。それは、(1)社会科学の古典を理解するには、当時の社会を知る必要があること、(2)古典の中に現代社会を理解するための要素が含まれていること、(3)古典の読み方は、現代が抱えている社会問題の回答を求めるのではなく、より確からしい原因と、より良さそうな方策を見つけるために、批判的に読むこと、(4)だから、何回も読むことになるということ。岩波文庫では全部で4冊になってますが、まとめて記しました。


政治学、社会学など人文科学を学ぶ人の必読書

世界史でお馴染みの名前、ホッブズは耳に懐かしい響きです。16~17世紀の、イギリスの政治哲学の雄、ホッブズは、人類は「闘争状態」こそ、自然なありかたであると定義づけました。そして、国家とは,平和を維持するために絶対主権をもって君臨すべくつくりだされた装置であるという主張を行いました。聖書に由来する、巨大な翼を拡げる怪獣の名に、書名を求めた本書は、中世政治学の要とも言える書です。

政治学、社会学など人文科学を学ぶ人の必読書

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魔の山〈下〉 (岩波文庫)

関 泰祐 望月 市恵 
魔の山〈下〉 (岩波文庫)
定価:¥ 945
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買いです。

ずいぶん時間をかけて読了しました。ペーペルコルン氏の登場で、それまでハンスの教育者的役割を担っていたナフタとセテンブリーニの影が急速に薄くなっていったので、このままハンスが感化されておしまいかと思っていたら、「人物」であるはずのペーペルコルン氏は内在した矛盾によって自らの命を絶ち、そしてナフタもペーペルコルン氏の存在によってより先鋭化された思想の帰結として死に至ります。結局物語の冒頭で「平凡」の烙印を押されたハンスは無事「魔の山」を下りますが、そのハンスも戦火に飲まれ・・・とあらすじを述べるタブーを犯してしまいましたのは、こういった要約を読んだ上でも揺らぐことのない物語世界が本書に構築されていることを確信しているからです。ドイツ教養小説の名で語られることが多いですが、その実読まれることが決して多くはないであろう本書は、その他の多くの、いわゆる「名作」と呼ばれる作品群にあってとりわけ現代と通底した作品であるように思われます。個人的なことですが、読み進めていきながらいつの間にかセテンブリーニに深いまなざしを向けている自分に気づいて、20数年間、田舎の女子高で国語を十年一日のごとく教える我が身が思い返されて、思わず苦笑をもらしてしまいました。

〈雪〉の洗礼

 雪山での体験は、ハンスに何をもたらしたのか? 私は知らない。
 しかし、〈雪〉の白さは、人間の頭の中を、心の中を、真っ白にしてしまうエネルギーを秘めているのではないか。〈雪〉は、人間の心を、頭をリセットする、――それは、象徴的な死ではないか。そうして、象徴的死のあとにやってくるのは、象徴的生だ。
 雪とけて村いっぱいの子供かな 一茶
 太宰治「惜別」を思い起こす。「惜別」の「周さん」(若き日の魯迅)は、「雪も消え」たころ、幻燈事件を最後のきっかけとして、弟ともに、民衆の精神改革を目的とした文芸運動を起こす決意を固めている。雪が消えた、ということはつまり、「周さん」は幻燈事件が起きるまで〈雪〉に囲まれていた、と言い換えることができる。「周さん」の心のうちにあった〈雪〉は、幻燈事件によって、とかされ、彼は新しく生まれ変わったのだ。
 吉田和明氏の説も思い起こす。氏によれば、太宰「富嶽百景」において、主人公〈私〉の〈富士〉に対する認識がマイナスからプラスへと変化するきっかけとして、〈雪〉が登場している、という。一般に「富嶽百景」は、安定期とされる中期における初期に書かれた作品である。太宰は、あるいは、自分の文学史における節目節目で、作品を読みとく鍵として、〈雪〉を登場させたのかもしれない。ことに、「富嶽百景」が、主人公が山に登り、降りるまでの話として読めるとすれば、「魔の山」との相似関係に気づかされるだろう。太宰はあるいは、「魔の山」を意識しながら、「富嶽百景」や「惜別」を書いたのかもしれない。


恐ろしく長い、そして圧倒されるばかり

この恐ろしく長い小説を読みながら常に感じた事は、
本書が非常にヨーロッパというものを意識して書かれているという事である。
小説の舞台となったスイス高原のサナトリウム「ベルクホーフ」自体が、
様々な国々から療養患者が集まるヨーロッパの縮図の様であり、
そこでは様々な言語が飛び交い、各国を代表する登場人物たちが風刺的に描かれている。
主人公の青年ハンス・カストルプを挟んで、人文主義者のセテムブリーニと非合理主義者ナフタによって
延々と繰り返される論争に接して、私はヨーロッパの思想史の深淵にただ圧倒されるばかりであった。
だがそんな二人の論争を沈黙させてしまうペーペルコルンの神秘的な力に主人公は傾倒していく。
このペーペルコルンという登場人物の意味するものは何なのか良くわからないが、
トーマス・マン自身も当時の思想界での論争に行き詰まりを感じていたのだろうか?
本書はその様な難解な話ばかりではなく、主人公とロシア人のショーシャ夫人との恋愛のエピソードもあって、
それはそれで十分に楽しめる。
終り近くの「ひどくうさんなこと」という題名の章では超能力少女が登場して、
主人公の死んだ従兄を呼び出す実験を行なったりするが、
人々がスピリチュアルなものに惹かれてしまうのは、当時の大戦前の不安定な世相を反映しているのかも知れない。
そして現在のスピリチュアル・ブームについても十分注意した方が良いと感じたのだが、どうだろうか?


日本人が全く知らない世界−−例えば172ページを読んでみよう。

 この小説を読んで痛感する事は、私達日本人は、ヨーロッパの歴史など知らない、と言ふ事である。我々が信じて居る書かれた歴史などとは違ふ歴史が、ヨーロッパには有った、と私は、思ふ。ほんの一例だが、この本のこの箇所を読んで欲しい。(以下引用)−−キリスト教徒の二人の子供が謎の死をとげたことから民衆運動と暴動が起こったとき、エリアは惨殺され、燃えさかる彼の家の入口のドアに釘ではりつけにされたのであった。妻は肺を病んで寝ていたが、幼いライブと四人の弟妹をつれて、六人がそろってさしあげて号泣し哀泣しながら国をあとにしたのであった。(本書172ページより)−−これは、登場人物の一人であるレオ・ナフタの父親とその家族の歴史に関する一節で、レオが幼少の頃、東欧で、彼の家族に起きた悲劇を語った箇所である。例えば、ここには、私達日本人が知らないヨーロッパの歴史の一面が描かれて居ないだろうか?−−これは、この小説のそうした側面のほんの一例である。
 悪魔を意識しながら、教会を建設し、革命を実行して来たヨーロッパの精神史を裏側から知る為に、私達は、この黙示と呼ぶべき小説に取り組み続けなければならないだろう。

(西岡昌紀・内科医)


トーマス・マンの時間芸術(下)

筋書はハンス・カストルプというハンブルクの青年が友人が入院しているスイスのサナトリウムに三週間の予定で見舞いに云ったら、どういう訳か自分が病人であることになり、数年もそこで入院する羽目になり、そこでの体験、特異な思想を持った様々な人たちとの出会いにより、精神的な成長を遂げるというものである。小説の技巧に会話、説明、描写という三要素がある。会話は登場人物のやり取りを記述する等速運動である。説明は「あれから3年たった」という記述により、時間を加速させたり停止させたりする。そして描写は登場人物の外面的、内面的な特徴を記述したり、小説の舞台装置を詳述し、その多大な文章量で時間を減速させる。本作品では主人公がサナトリウムに到着した最初の数日の描写が三分の一以上占められており、あとはあっという間に数年が過ぎ、最後は時間の流れそのものが停止する。時間芸術と呼ばれる小説の特性を駆使したマンの職人芸が発揮された作品である。


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キャッツ―ボス猫・グロウルタイガー絶体絶命

エロール ル・カイン 田村 隆一 
キャッツ―ボス猫・グロウルタイガー絶体絶命
定価:¥ 1,365
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キャッツの雰囲気を垣間見たい人に…

『キャッツ』の原作となったT.S.エリオットの詩集から「ボス猫・グロウルタイガー
絶体絶命」「ピークとポリクルの大げんか」「ジェリクルの歌」の三篇が描かれてい
るキャッツ―ボス猫・グロウルタイガー絶体絶命をご紹介します。

田村隆一さんによる翻訳、イギリスの人気イラストレーター故ル・カインさんによる

絵本です。原作も絵も超一流なんだし、当然といえば当然かも知れませんがただただ
キャッツファンのためにある本ではなく、一つの絵本作品としてとても素晴らしいも
のになっています。

キャッツの雰囲気を垣間見たい人にもオススメ!

CATS好きでも、そうでない方も♪

有名なミュージカル、CATSの原作となったT・Sエリオット氏の詩の中から
数編ピックアップされてます。表題グロウルタイガー他ピークとポリクルの
大喧嘩、ジェリクルの歌。どれも詩ならではのリズミカルな読み心地です。
CATS好きならもうおなじみ&たまらない一冊ですが、日本CATSではない
犬のケンカ話も読めちゃいますよv詩集読んだからなんて言わないで、

読んでない方もゼヒゼヒ、日本に滞在経験もある人気イラストレーター
故ル・カイン氏のエキゾチックでおちゃめで美しい絵は一見以上の価値アリ。
開いてお部屋に飾りたくなるかわいさですv
絵本だけど、大人の方へのプレゼントにも十分耐えうるクオリティ。
原詩もいいけど、うまく訳された日本語もまた味がありますよ♪



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プログラミングRuby 第2版 ライブラリ編

田和 勝 まつもと ゆきひろ 
プログラミングRuby 第2版 ライブラリ編
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タイトル通りの本です。

タイトル通りの本です。 リファレンスとして手元に置いておきたい人にはお勧めです。

Ruby初心者には引くのに便利だと思います。
言語編と兼用して読むとさらに理解しやすいかもしれません。




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達人プログラマー―ソフトウェア開発に不可欠な基礎知識 バージョン管理/ユニットテスト/自動化 (Ascii software engineering series)

David Thomas Mike Clark Andrew Hunt 長瀬 嘉秀 テクノロジックアート 
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達人スターターキット

1.CVSによるバージョン管理
2.JUnitによるユニットテスト
3.プロジェクトの自動化
という三部構成で、それぞれのツールの有効性と具体的な使い方が説明されています。
基本的な使い方しか書かれていないので、これらのツールを既に使っている人(達人?)にとっては、新たに学ぶものは少ないでしょう。
また、上記のツールを使ってみようという意欲のある方は、インターネットを利用して、より新しく詳しい情報を調べられるはず。

ほいじゃ、本書の対象となる読者は誰かというと、「バージョン管理なんて意味あんの?」とか「単体テストめんどくせー」などと言っている人。
こんな人が身近にいたら、本書をそっと机の上に置いておくのだ。

内容は良いのだが、邦題がいまいちなので星いっこ減らしたぞ。


プログラマーより管理者向け

CVSによるバージョン管理から始まって、
JUnitによる単体テスト、自動化までを説明している。
プログラマーレベルではなく、リーダー、管理者向けな感じの本。
テストファースト等のXP的開発を始めようとしているチームには良いと思う。
というか、今やってる仕事そのままだったので、星5つという話。



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緋色の記憶 (文春文庫)

Thomas H Cook 鴻巣 友季子 
緋色の記憶 (文春文庫)
定価:¥ 650
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ノスタルジー

孤独な老人の回想から始まる話。
封建的な田舎町で鬱屈した少年時代を送るヘンリーが出会った美しい女教師。
斬新な授業で生徒を魅了し、父と旅した異国の話を聞かせヘンリーの自由への憧憬を煽った彼女が当事者となったチャタム校事件の顛末とはー

推理物だと思って読むと、いつ事件がおこるのか人が殺されるのかとそっちばかりに意識が集中してじれったい思いをする。だがこの本のテーマはそこにあらず。
郷愁と回想。
誰もが体験した年上の女性への淡い憧れ、少年時代の終焉。
厳格な校長を父にもち、メイドのサラに身分差に阻まれた恋心を抱くヘンリーの思春期特有の焦燥や鬱屈などが繊細で情緒的な文体により瑞々しく描写される。
不貞な女の烙印を押され排斥されたチャニングの芯の強さ、凛々しさ、終盤で明らかになる彼女が法廷で嘘を吐いた理由が素晴らしい。
少年時代に犯した罪によりその後一生罪の意識に囚われ続け、妻子も持たぬまま老境にさしかかった現在のヘンリーと、愚かでひたむきな少年時代の彼との落差が深く静かに胸を打つ。

人の心の深奥に分け入り、その複雑さの一端を紐解く本書もまた広義のミステリーだと思う。


訳もところどころ変な語句が

 自分の信条としてよほどのことがない限り読み止しはしないと
常々思っているが時々これが難儀となる本と出くわすことがある。
難解であり読みこなすのに時間がかかるかまたは退屈極まりない本。
本作は後者に属するが勿論放り出す程のものではない。評価が高い
ようなのでこれは意外であった。最後の一点に向かって物語が進行
するが、とにかくそれまでが飽きてしまう。サスペンスではあるの
だろうけれど文学ではない。中途半端。

 この手のジャンルは詳しくないので本作がどのような位置に属す
るかよくわからないのだけれどたとえばメアリー・H・クラークの
作品など読むと面白くて止められなくなる。色々な意味で「楽しむ
為の読み物」の範疇に入るのであれば本作のテーマは別として、とて
も読むのに難儀だった理由はさもありなんと思った。



深い余韻を放つ回想ストーリー

 物語は一老人、ヘンリーの学生時代の回想という形で進む。ヘンリー学ぶ田舎校に赴任してきた美人教師チャニング。妻子もちの同僚教師リードとただならぬ恋に陥る2人だが…
 次第に事件の真相が明らかになってくるが、ストーリー上、事件自体はさほど重要ではなく、特別な趣向もない。深い余韻を放つ回想と、フラッシュバックのような強烈なシーンの回顧、ストーリーの流れ自体を楽しむ本。心の奥底にしまい込んだ真実に人はどう対峙するのか。なかなか読み応えが、ある。


映画的な作品

 なんというか、詩的というか映画的というか、読んでいると映像が目の前に浮かんでくるような美しい文章です。現在と過去が入り交じった形で描かれているせいで、時間の感覚がなくなってきて、昔の話を聞いているのではなく、読んでいる私自身もその当時にタイムスリップしたような感じがします。最後まで読んでよかったなあ、と思いましたよ。

人の心のなせる結末

 老弁護士が少年時代を回想するという形で語られます。
 ある日、少年の住む町に一人の若く魅力的な女性教師がやってきます。やがて彼女は、妻子のある同僚と不倫の関係になります。姦通罪のある頃のこと、それだけでも、十分スキャンダラスですが、純粋さ、正義、率直さ、憧憬を追い求める少年がこの二人にのめりこむことによって、終息するはずだった不倫が、思いがけない事件に発展してしまいます。
 見事なプロットの構成により、読者には最後まで“事件”の顛末は語られません。―いったいどういうことなのか、本当にそうなのだろうか―必然的に読む側は先へ先へと読み進めることになります。そして最後に、ひとつひとつの断片が定位置にはめ込まれます。これは単なる犯人探しのミステリーではありません。人のなせる、悲しい物語なのだと思います。



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胎児は知っている母親のこころ―子どもにトラウマを与えない妊娠期・出産・子育ての科学

胎児は知っている母親のこころ―子どもにトラウマを与えない妊娠期・出産・子育ての科学
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伝説の炎の竜 下 (Shufunotomo PETITS マーリン 6)

海後 礼子 
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永遠の都〈中〉 (潮文学ライブラリー)

Thomas Henry Hall Caine 新庄 哲夫 
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